若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

夏の雲は忘れない <2>

2013-08-12 11:24:09 | 忘備録

<つづき>

朗読劇を見(聴き)終えて感じ、話し合ったことを忘備録として記します。

 

昨日は原爆や戦争を伝える内容としては、かなり控えめな表現だったと思います。もしかしたら、幼いお子さんが会場に足を運ぶことを想定しているのかもしれません。それでも、恐ろしい情景を脳裏に浮かべる描写表現や、写真も当然ありました。女優さんたちが、声を荒げて伝えようとしてくれた場面も。でも、先ほども書きましたが、私はそういった場面で泣くことも震えることもなく、実際に起こったことなんだ、と冷静に受け止めていました。日本人として生きてきた40年の中で、見聞きしたことが体に蓄積され、知識として知っているからでしょう。

 

ただ、一か所だけ、泣きました。それは若い女の先生が、教室で原爆による孤児たちと向き合う場面。ふっと、「こんなに明るいこの児童たちには、お父さんとお母さんがいない。」と再認識し、その先生が言葉を失って、立ち止まってしまうお話でした。そのお話の背後に写っていた、原爆ドームを背景にして、満面の笑顔をカメラに向けていた子供たちの写真には心が揺さぶられました。私たちと同じこの国に生まれた人たちが、明るく暮らしていたんだなぁ、とてつもない別世界で繰り広げられた悲劇ではなく普段の生活の中に突然起こったことだったんだなぁ、と見せつけられた気がしました。

 

感じ、哀しみ、思うだけでは何も変わらないと思います。でも、感じず、哀しまず、思わない世の中にならないように、強く願い、何か出来ることがあるならば、とそう想いを新たにしました。そうやって一人ずつ背筋を伸ばすとき、それが日本人にとっての8月という時だと思います。こと戦争について語るときだけは、真っ直ぐきれいごとを語りたい。私は、そう思います。

 


夏の雲は忘れない <1>

2013-08-12 06:41:31 | 忘備録

二代目は小学生のとき、県立図書館で広島と長崎に関するビデオを、お友だちと何本も見たそうです。原爆の悲惨さを直接的に伝える映像や、放射能がその後、人間にどれだけ怖ろしい影響を残したのかという事に至るまで。素直に、「それは、すごいな。」と思っていました。男の子と女の子という違いこそあれ、なんて強い子たちなんだろうと。

 

重松清著「最後の言葉」という本に、いろいろな偶然が重なって導かれてから数年経ちました。どうしても足が遠のいてしまいがちな本たちを、とりあえず開こうと努力する月、8月。気付けば買って、目につくところに置いている「戦地で実際に兵隊さんたちが残したコトバ」をまとめた本を8月になったら読むことが、私のライフワークだからです。それを、どうしようという訳でもない、ただ、日本人として何か一つでも出来ることないかなーと思っていた自分にしっくりきたから、静かにやっている、ただそれだけ。

 

その試みを始めたのち、後悔したことが2つありました。それは、広島と沖縄に行ったことがあるのに、私は戦跡をこの目で見ようとしなかった、ということ。原爆ドームだけは市内を走る車中から見えましたが、直視できなかったし、きちんと考えようとしませんでした。とても、怖かったのです。でも、私はもう大人だし、視的に飛び込んでくる戦争の記録から逃げるのは弱すぎたと、反省をしています。

 

昨日、『夏の雲は忘れない』という朗読劇に行ってきました(友人のT也が地元高校生として出演していました。あれが、あのT也かと疑うほど、立派だったよ)。広島と長崎に原爆が投下された後、現地で書き残された記録を、女優さんたちが舞台上で朗読していく、シンプルな舞台でした。「しまった、ハンカチ忘れた。」と、開演前に慌てていましたが、さほど涙は出ませんでした。当時の写真も背後にずっと映し出されましたが、大して目を背けることもなく、向き合うことが出来ました。私はもう準備が出来ていると、変な安心をしました。これで、沖縄で予定している戦跡めぐりを、私はきちんとすることが出来るな、と。そのことに耐えられるだけの強さは身に着けたな、と。

 

<つづく>


最初はグー!

2013-08-12 00:16:28 | 音楽(足利市民合唱団)

昨日は足利市民合唱団(足唱)の納涼祭でした。浴衣ガールズも登場し、適度な酔っ払い加減で、とても楽しいひとときでした。

 

途中、豪華賞品をかけてジャンケン大会が行われました。ジャンケン大会の度に思い出すことがあります。それは約20年前、私が人生で唯一、優勝したジャンケン大会のこと。

 

「あれ?同級生の松本くんと妙に仲良くなってるなー、最近。」と思い始めたころのこと。共通の友人と3人で彼のお誕生日をお祝いしよう!という話になりました。メキシカン料理(だったっけ?)の、妙に明るいノリのお店で、どんな流れからか、店内のお客様全員でのジャンケン大会が催されました。そのときに、なんと私は優勝☆ その頃妙に仲良くなっていた松本君のお誕生日に優勝した私は、やたらいい気分で帰路に着いた記憶があります。今の表現でいえば、「キテるかもー、今のわたし♪」ってとこでしょうか。

 

さて、昨夜のジャンケン大会。なんと4回戦もあったのに、優勝どころか、1回も勝つことすらなく、終了いたしました。あーあ、キテないんだなぁ、今のわたし……。