本とパンのあるくらし

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中立国スウェーデン

2013年11月27日 | 児童書
第二次世界大戦中のスウェーデンを舞台にしたユダヤ人の少女の物語を紹介します。

海の深み ステフィとネッリの物語」 アニカ・トール 新宿書房

ナチスの迫害を逃れるため父母と別れ、オーストリアからスウェーデンへ旅立った姉妹の物語です。

       

主人公は15歳の少女ステフィ、妹のネッリとも離れ町の中学校に通って高校進学を目指しているが…。

ユダヤ人であるという事、宗教の問題、離れ離れになってしまった父母の安否、学業資金の問題など、ステフィのまわりには山のような問題がたくさん。
それでも、友達や妹の事を思いやり心を砕く優しくて賢い女の子。
読んでいくうちに応援したくなってきます。

大戦時、スウェーデンは中立の立場をとり、戦争から子供を守るため他国からの子供達を受け入れていたこと、この本を読むまで知りませんでした。
オーストリアだけでなくフィンランドの子供達も多数受け入れていたとか。

戦争は未来ある子供達を傷つける恐ろしいものだということが、ヒシヒシと伝わってきます。

ステフィのスウェーデンでの養母と養父。厳しいが本当は思いやりのある養母と温和でやさしい養父、ちょっと「赤毛のアン」のマリラとマシューを思い出します。

この物語は4部作で、本作は3巻目。 1作目の「海の島」、とてもよかったです。 1作目から読まれることをおすすめします。
    
海の島 ステフィとネッリの物語海の島 ステフィとネッリの物語著:アニカ・トール / 訳:菱木 晃子出版社:新宿書房絵本ナビ


カテゴリーは児童書とありましたが、中学生ぐらいから読める内容で、大人にもおすすめです。



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