「あなたは何者ですか?」という問いに対して「私は謎です。」と返答したというマン・レイの写真家として、画家としての生涯にわたる創作活動を紹介する展覧会のオープニングパーティに昨日出席してきました。内覧会場は大勢の関係者で埋めつくされ活気にあふれていました。僕の知っている美術関係者は10名に満たなかったですが……。
約四千点にのぼるマン・レイ財団にあるコレクションから四百点が今回日本の美術館に展示される本格的なマン・レイ展です。出品作品のクオリティの高さに目を見張りました。と同時に展覧会の展示構成の工夫に主催者の意気込みとセンスの良さを感じ、好感が持てました。レイヨグラフの技法を偶然発見したマン・レイは職業写真家から芸術写真家へ変貌を遂げていき、人間の無意識を視覚化しようとするチャレンジ精神が高いレベルにまで昇華された世界は前人未踏のものだ、と改めて思い知らされました。もともと、アーティストとして絵画における成功を夢見ていたマン・レイは写真における成功をしても画家としての夢を実現することを絶えず心の中で模索していたのでしょうか?本展に出品されているペインティングは独特のユニークな造形と色彩感覚から編み出された印象を受けます。マン・レイの心象世界は何か不思議なペーソス【pathos】を感じます。特に、人間の無意識と言うか本能の働きとして、人の秘密を覗き見たいという欲望を『目撃者』というシンボル的な言葉にした『The Witness』や『のぞき Le voyer』のオブジェはマン・レイの中の最もマン・レイらしさを象徴するアート作品ではないのかなと思います。
いずれにしてもマン・レイ展、かなり網膜を刺激してくれる楽しい展示内容なのでいずれ近いうちに再訪したいと考えています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/db/e6bff988e25f8e71e9b8e93de469c230.jpg)
「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/e1/359f8a5453a0afdeebf4ace9a6a71de6.jpg)
約四千点にのぼるマン・レイ財団にあるコレクションから四百点が今回日本の美術館に展示される本格的なマン・レイ展です。出品作品のクオリティの高さに目を見張りました。と同時に展覧会の展示構成の工夫に主催者の意気込みとセンスの良さを感じ、好感が持てました。レイヨグラフの技法を偶然発見したマン・レイは職業写真家から芸術写真家へ変貌を遂げていき、人間の無意識を視覚化しようとするチャレンジ精神が高いレベルにまで昇華された世界は前人未踏のものだ、と改めて思い知らされました。もともと、アーティストとして絵画における成功を夢見ていたマン・レイは写真における成功をしても画家としての夢を実現することを絶えず心の中で模索していたのでしょうか?本展に出品されているペインティングは独特のユニークな造形と色彩感覚から編み出された印象を受けます。マン・レイの心象世界は何か不思議なペーソス【pathos】を感じます。特に、人間の無意識と言うか本能の働きとして、人の秘密を覗き見たいという欲望を『目撃者』というシンボル的な言葉にした『The Witness』や『のぞき Le voyer』のオブジェはマン・レイの中の最もマン・レイらしさを象徴するアート作品ではないのかなと思います。
いずれにしてもマン・レイ展、かなり網膜を刺激してくれる楽しい展示内容なのでいずれ近いうちに再訪したいと考えています。
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「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」
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