午前中三井記念美術館へ奈良の古寺と仏像ー会津八一のうたにのせて―を観に出掛けてきました。「力の込もった素晴らしい展示内容」というのが率直な印象です。会場内には国宝や重要文化財が数多く展示されていて見ごたえ充分でした。特に 唐招提寺の如来形立像のトルソーは美の極地そのもの、思わず息を飲みました。関寺の菩薩半跏像から迸る造形の優美さに心を奪われました。思わず「欲しい!」圧巻だったのは法隆寺の国宝夢違観音…去年韓国にある国立博物館の仏像コーナーの光景を思い出しました。全ての仏像に甲乙つけることが失礼になるぐらい名品が揃っています。僕の尊敬する会津八一の書もいろいろ展示されていましたが、「学規」が最高ですね。今回初めて会津八一は大学時代小泉八雲からギリシャ美術について教わり奈良とギリシャという東西の古代文化の理想に相通じる普遍性を感じ取っていたという指摘を知ったことに驚きました。会津八一はギリシャ美術にあこがれを持っていたこと。奈良の仏教とギリシャ美術が時空を超えて合一し融合する思想を構想していたなんて会津八一は卓越した頭脳と眼力を持っていたように思います。あまりにも素晴らしい展覧会なのであと何回か会場に足を伸ばしたいです。心が洗われます。
