今夏、長期にわたる高海水温などの影響を受け、大規模な白化現象が確認されていた国内最大級のサンゴ礁・石西礁湖海域について、環境省那覇自然環境事務所が9日発表した最新の調査結果で全体の白化率は97%で、うち56・7%が「全体が死亡した群体」であったことが分かった。同省は年内にも同海域で再調査する方針だが「今後、死亡群体はさらに増え、事態は極めて深刻になりそうだ」と警戒している。
調査は環境省が9月29日~10月4日に石西礁湖内の35地点で行った。7月26日~8月17日の第1回調査時点の白化率は89・6%だった。環境省は、7月下旬以降大きな割合を占めていた「一部白化・一部死亡・全体的に色が薄い群体」や「全体が完全に白化している群体」の多くは9月上旬まで継続した高海水温の影響により白化現象が悪化したと結論付けた。同省は10月6~25日に慶良間諸島国立公園内の海域36地点でも同様の調査を実施した。平均白化率は15・2%で、うち「全体が死亡した群体」の割合は1・9%だった。