11月19日にカリフォルニア州レドンドビーチ・パフォーミングアーツセンターで開催されたミスコンテスト「第28回ミス・アジアUSAページェント」で、北中城村出身の押元末子さん(55)が衣装デザイナーとして、グランプリに選ばれた日本代表の渡辺珠里さん(21)の快挙を支えた。同コンテストはアジア系の血を受け継ぐ米国在住者に出場資格がある大会で、28年の歴史の中で日本人が優勝するのは初めて。
コンテストは衣装に対する審査もあり、評価が低ければクイーン(女王)の座を獲得することはできない。衣装デザイナーとしてだけでなく、人生の指導者(メンター)として渡辺さんを支えた押元さんは「私の全力を尽くしたので、大満足です」と話した。
押元さんが制作したのは、日本代表のナショナルコスチューム、シルバーのイブニングガウン、白いイブニングガウンの3着。渡辺さんの総合衣装デザイナーとして、またメンターとして精神的な面からも渡辺さんを支えた。
優勝が決定した後の渡辺珠里さん(右)と衣装デザイナーの押元末子さん
今後1年間、渡辺さんはミス・アジアクイーンとして全米のさまざまなイベントやボランティア活動に参加する。2018年のミス・ユニバース日本大会にも出場する予定で、その際も押元さんが総合衣装デザイナーを担当する予定だ。
渡辺珠里さんは東京出身。4歳から7歳まで中国で過ごし、その後東京のインターナショナルスクールに通い13歳で母と渡米。現在、米西部ロサンゼルスのカリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)の国際発展科に通い、日本語、英語、華語(マンダリン)、韓国語の4カ国語を操る将来有望な女性だ。今の目標は「ミス・ユニバース世界大会で優勝し、さまざまなボランティア活動を通して世界中の発展途上国に少しでも貢献することだ」という。
押元さんについては「ページェントが始まる前のインターンの時に自分に合った衣装がなく、ページェント出場は半ば諦め掛けていた。所属しているプロダクションに押元さんを紹介され、それがきっかけとなって優勝までこぎ着けることができた」と感謝した。(当銘貞夫通信員)