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なんとなくな毎日

ランドセルの思い出

2011-01-15 11:17:06 | Weblog
最近の児童施設へのランドセルプレゼント、地元のニュースでは「タイガーマスク運動」と伝えていましたが、「運動」?とちょっとピンのきません。笑
小耳に挟んだ英語ニュースの、フェノメナン「タイガーマスク現象」のほうが、しっくりくるように思います。

それに最近のランドセルのカラフルな事。 
私が小学生の頃は、女の子は赤、男の子は黒しかありませんでした。
私のランドセルは母方の祖父からのプレゼントでした。
みんなのランドセルがワインカラーに近い黒味のある赤だったのに対して、私のは朱色でした。

実は、孫の中で唯一の女の子だったらしく、それが嬉しかった祖父が奮発して本皮のランドセルにしてくれたとか。皮の染めの問題か、なぜか朱色だったのです。
ほんと全校生徒の中で、ぽつんと私1人が朱色。
男の子の中には、何人か皮のランドセルの子がいて、やっぱり他のとは黒が違っていましたが。

今でこそ、「人と同じ」がいやですが、あの頃の私は、「人と違っている」ことが、とても気恥ずかしくて不安だったのでした。
それで母に聞くと、「おじいちゃんが奮発して高いのを買ってくれたのよ。あなたのは人のよりいいんだからね」と言われてきました。

だぁけど、人よりいい物と言われても、本皮だからすぐに折れ目ができたり、くたくたになってきます。 他の子の「安物」で合皮のランドセルはまだ無傷でピカピカなのにぃ・・。子供心に疑問でした。
そして現実に目をつむりながら「私のが高いのだから。いいものだから」と思い込もうとしていたし、そんな気持ちは子供らしい「私のは高いんやけん」という強がりを口にもしていました。

普段は周りもそれを受け止めてくれていましたが、ある時私がかなり生意気だったのか、その時も「私のランドセルは高いんやけん」と発言した時、誰かに「そういうけど、あんたのランドセルのほうが、みんなのよりボロボロやない」と言い返されました。
あの時の衝撃、裸の王様が「あ、裸」て言われたようなカンジ。 「やっぱり、そーか」と言葉も出ませんでした。しかし、現実を突きつけられたことで、むしろさっぱりしたように思います。

そのせいか、私の中に「高ければいいもの」という価値観はありません。
今でも、プチプラでいい物を見つけるのが得意。 人から高かったでしょ?!と言われると、してやったりぃ・・♪と思ってしまう。
おじいちゃんがくれたランドセルは、「高いからいい物」ではなく「自分の目で見て、値段や既成概念にとらわれずに選ぶ」ということを教えてくれました。

さて、今日はわが家も、「とんかつ」にしようかな。
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