Oggi che cosa hai fatto?

なんとなくな毎日

さらに

2011-06-01 12:48:28 | Weblog
私に初めてソレを教えてくれた男。 ぶっ。


ソレとは根付。

カナダはアルバータ州にキッキングホースリバーというのがありますが、
そこでラフティング(急流くだり)に参加したときのこと。

日本びいきの初老の男性Eが、ランチタイムに話しかけてきてくれる。
なんでも日本の「ねつけ」なるもののコレクターらしい。


でも、その頃の私、ねつけの発音がねつきとも聞こえるしで
「何それ。 ねつけ、ねつき、他の日本語を間違って覚えているのか、このおじちゃん」状態。
よくよく話をきけば、日本人が常に着物を着ていた頃のキーホルダーのようなものらしい。。。。。

熱心に説明してくれるのに、当の日本人の私のほうが「ふ・・・・ん」状態。
可愛そうにEは、日本人から何かカナダ人がわけのわかんない事を言ってるくらいにしか扱ってもらえなかった。


しかし!! 知らなかったのは私。帰国後しらべてみると、日本にはこんなに粋で技術の高い文化があったのだっ。
おそらく江戸時代くらいかな?人々の移動距離が長くなって旅する機会も増えると、携帯用の薬やタバコ入れが普及し、
それを帯の間はさんだけれど、それが落ちないようにキーホルダーのようなものを作ってすべり止めにしたのだ。
携帯用の薬いれを印籠というけど、それと対に作られた根付は、小さいもののその中に大きな世界があった。


私に初めてソレを教えてくれた男は、カナダ人のEだった。
その後、岐阜の方に印籠美術館があることを知り、空港でみつけた印籠と根付の葉書を送ってあげた。
そのEとも、数度エアメールをやりとりしたきり、英語力不足から疎遠になってしまったけど、
もし元気ならかなりの高齢になってるはず。

写真は、その翌年にもう1度会った時に、Eがくれた箱。
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