とあるスナックで
コー
この本も難しいね。でも大事なことを言っていると思うな。
もう一度読んでみたい。
目次
日本版への序文
プロローグ
第一章 ブレトンウッズ体制ーーアメリカ政府金融資本の勝利
第二章 地球をまるごと望んだアメリカ
第三章 世界銀行内部におけるアメリカの戦略
第四章 アメリカの帝国主義的対外援助
第五章 GATTとダブル・スタンダード
第六章 IMFを利用したドル支配
第七章 他国民の資金によるアメリカの戦争
第八章 巨大債務国が世界を支配する構図
第九章 通貨危機を通じての帝国の完成
エピローグ 米国債本位制による通貨帝国主義
いやー、目次を読んだだけでワクワクするね。借金大国アメリカがどうしてデカイ態度をとれるのかが、よくわかるね。
この政策に反対するアメリカ人はいないのではないだろうか。ブッシュやクリントンのような<300人委員会>側の大統領だろうと、ケネディやトランプのようなアメリカ愛国主義者の大統領だとしても、反対はできないのではないだろうか。
この政策を考え推し進めてきた連中こそ、おれは<300人委員会>だと思う。
アメリカをはじめすべての国は、<300人委員会>にとっては、<駒>にすぎないんだな、おれはそう思う。
この本は1970年代に書かれた本で、その当時出版社への妨害で翻訳ができなかったようだ。それだけ本質を突いているんだろう。
では、2002年に書き加えられた<エピローグ>を読んでいこう。
エピローグ: 米国債本位制による通貨帝国主義
ほとんどの個人のように、あらゆる国は、自国だけがうまい汁を吸って得をし、一方他国はおとなしく経済発展を控えていてほしいと願うのかもしれない。だが、その種のダブル・スタンダードを実際に実行に移そうとした国はまれだ。1930年代を振り返ってみると、各国が一方的に自国の利益を押しつけようとした場合、それに対する国際的な反応は、競争的関税戦争と近隣窮乏化政策的通貨切り下げというゼロサム・ゲームに陥りがちだった。
しかしながら現在アメリカは、他国の声高な抗議もなしに、毎年何千億ドルにのぼる収支の赤字を計上できている。諸国の中央銀行はもはや流入したドルを金に交換することはない。原油輸出国はアメリカの大手石油会社を買収しようとはしないし、ヨーロッパや日本の政治指導者たちは、アメリカが、ヨーロッパやアジアや他の黒字国に対する自国の投資を売り払って赤字の穴埋めをするようにと要求もしない。今日の世界は、外国の外交官がアメリカ経済に対し、1920年代から第二次世界大戦の初期までアメリカが取ってきた貸し手優位の立場をとろうとするような状況にない。当時のアメリカは、イギリスが信用を供与される条件として、海外投資を売り払うように主張したのであるが。
アメリカの増大する赤字に対する衝撃は、その赤字が世界経済システムに組みこまれるにつれて薄れていった。結果として、何が起きているかをほとんどだれも気づかないまま、債務国への転換が戦後経済を搾取的なダブル・スタンダードへと変えてしまったのである。1971年に金とドルの交換を打ち切って以来、アメリカは米国債本位制により、代価もなしに外国の資産を利用することができるようになった。すなわち、債権国としてではなく、債務国としての立場を通じて金融面で外国を支配したわけである。ドルの債務が中央銀行の準備、ひいては世界の信用供給の裏打ちとして金に取って代わったのであるから、本質的な不公平についての疑問が再浮上すれば、システム全体が脅かされることになるだろう。----。
小林
こんな不公平なシステムは、長くは続かないと思いますね。
ところでここらで一服しましょうよ、コーさん。
コー
そうだね、ママ。今日は久しぶりに<川口千里>でお願いしますね。
ママ