あけましておめでとうございます。
元旦で韓国旅行随想をしめくくります。
本日の写真は景福宮(キョンボックン)です。
ツアーには含まれていなかったのですが、時間があったので訪れました。
ソウル市内の宮殿を次々に再建しているその心意気は買うのですが、すでに王朝のない、つまり主のいない宮殿の再建というのは、なんとなく寂しいものでした。
李王朝時代の歴史の記録は、その大部分が漢文です。
先日、水原華城のところで述べましたように、ハングル文は主に、宮中の女性によって綴られたものなのです。歌辞、つまり詩文なんですが、などは、男性でもハングルで綴りますから、『日東壮遊歌』のように、男性によるハングル文が、まったくないわけではないのですが、やはり、ほとんどの文書が漢文なんです。
現在の韓国の国語では、漢文はおろか、漢字をあまり教えません。
しかし、人名はほとんど漢字ですし、例えば景福宮などの歴史建造物を見物しても、漢字の額などがいたるところにあるわけです。
だいたい、景福宮という漢語を、韓国でキョンボックンと読むのは、日本でケイフクキュウと読むのとかわらないわけで、なぜそういう名を宮殿につけたのか、音だけではめでたさがわからなくなりそうな気がします。
これは不便ではないだろうかと、ガイドさんに聞いてみました。
で、ガイドさんがいうには、韓国は高校から弟二外国語があって、日本語、中国語を学ぶ人が多数なのだそうです。したがって、そこで漢字を学んでいるのだと。
なるほど、と納得しつつ、しかしそれでは、韓国語と漢字の縁は切れたまま、ではないのか、という気がしないでもないのですが。
切れてもいいではないか、という意見も当然あるわけなのですが、やはりこれも、寂しいことですね。
珍しくも短く、今日はこれで終わります。
元旦で韓国旅行随想をしめくくります。
本日の写真は景福宮(キョンボックン)です。
ツアーには含まれていなかったのですが、時間があったので訪れました。
ソウル市内の宮殿を次々に再建しているその心意気は買うのですが、すでに王朝のない、つまり主のいない宮殿の再建というのは、なんとなく寂しいものでした。
李王朝時代の歴史の記録は、その大部分が漢文です。
先日、水原華城のところで述べましたように、ハングル文は主に、宮中の女性によって綴られたものなのです。歌辞、つまり詩文なんですが、などは、男性でもハングルで綴りますから、『日東壮遊歌』のように、男性によるハングル文が、まったくないわけではないのですが、やはり、ほとんどの文書が漢文なんです。
現在の韓国の国語では、漢文はおろか、漢字をあまり教えません。
しかし、人名はほとんど漢字ですし、例えば景福宮などの歴史建造物を見物しても、漢字の額などがいたるところにあるわけです。
だいたい、景福宮という漢語を、韓国でキョンボックンと読むのは、日本でケイフクキュウと読むのとかわらないわけで、なぜそういう名を宮殿につけたのか、音だけではめでたさがわからなくなりそうな気がします。
これは不便ではないだろうかと、ガイドさんに聞いてみました。
で、ガイドさんがいうには、韓国は高校から弟二外国語があって、日本語、中国語を学ぶ人が多数なのだそうです。したがって、そこで漢字を学んでいるのだと。
なるほど、と納得しつつ、しかしそれでは、韓国語と漢字の縁は切れたまま、ではないのか、という気がしないでもないのですが。
切れてもいいではないか、という意見も当然あるわけなのですが、やはりこれも、寂しいことですね。
珍しくも短く、今日はこれで終わります。
大変、よくわかりました。
有り難うございました。
ところで・・・、ん???
私の送ったTB、同じ物が3つもついてますね。
申し訳ありませんが、適当に削除しておいて下さい。
エキサイトは、ときどき、これがあるんですよ・・・(泣)。
お手数お掛けしますが、よろしくお願いします。
そのもっとずっと前に、漢字ハングルまじり文から、ハングルのみの文章に、韓国の国語教育は変わりまして、これが漢字離れのはじまりかと思います。
朴正熙大統領の時代に、いったん漢字かなまじり文にもどったんですが、李承晩の時代の米軍の施策で、ハングルのみの文章というのが、ある程度、社会的認知を受けたのではないでしょうか。それで今度は、純粋ハングル文とナショナリズムが結びついた、のでしょう。
といいますか、解放前から、ハングルとナショナリズムが結びつく傾向はあったのですが、純粋ハングル文は、漢文で培われてきた朝鮮半島の文化を否定する側面を持ちますから、主流にはならないでいたのでしょう。
しかし解放後には、漢字ハングルまざり文は日本から押しつけられたもの、というイメージも強くなったようです。
実際、漢字ハングルまじりの近代韓国語の生成には、日本の統治が、かなり影響を与えているんです。
近代文章韓国語の成り立ちを調べていて、とあるサイトで、韓国語をよく知る方から、純粋ハングル文とカナやひらがなだけの日本文のちがいを教わったのですが、なにしろ私は韓国語を知りませんので、今ひとつ、よくのみこめませんでした。
ただ、カナやひらがなのみの日本語よりは、純粋ハングル文の方が、意味が通じやすいらしいのです。
日本語に和語が残っている率にくらべて、朝鮮語に固有語が残った率は、はるかに低いんです。有名なところでは、「山」が「サン」になっていて、「やま」という和語のような固有語は消えているんですね。
で、わざわざ、そうですね……、いわば「駐車場」を「クルマヲトメルトコロ」というような、固有語で言葉をつくる運動があるそうでして、韓国の漢字廃止運動は、現在形でナショナリズムと強く結びついていることは確かです。
もちろん、「漢字廃止はまちがっている」という勢力も韓国にはあるのですが、保守派ということになっていて、現政権とは相容れないんじゃないでしょうか。
漢字どころか、ローマ字も無い。
釜山駅で途方に暮れたことがあります。
で、そのとき、テグで合流したガイドさんに、「こちらは漢字は習うんでしょう?なぜ、漢字表記が無いんですか?」っと言ったら、それまでにこやかだったガイドさんの顔が突然、険しくなり、「自分たちの言葉を使ってはいけないと言うのですか!」と詰め寄られました。
別にそういう意味じゃ・・・と思いましたが、まあ、この辺は難しい問題もあるから・・・と思い、それ以上は何も聞きませんでしたが、あちらでの漢字教育というのは、そういうものなんですね。
よくわかりました。