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新宮市から和歌山r44で南下するものの,同じような狭路が永遠と続き,自分が地図上のどこにいるのか,分からない状況が続いていた.道中,県道の標識を見落としてしまったらしく,和歌山r44から和歌山r45へと,知らずのあいだに走り継いでいたようだ.
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和歌山r45も,倒壊した廃屋群のある狭路が,どこまでも続ていた.それに加えて,路面上には,苔や枝,砂利などの堆積物が現われ始めてきた.陽射しは,木々に遮られていて,視界が暗いので,路面状況が読み取りにくい.パンクしないように,鋭利な石ころだけは,踏まないように気を付けることにした.
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そして,路面はダートに近い状況へと変わっていく.傷んだアスファルトの舗装の上に,砂利や土が堆積している状態だ.さらに太陽と樹木との位置関係によって,進行方向とは垂直に日向と日陰のラインが,交互にゼブラを形成していた.精神的な疲れと焦りがある中で,さらに気が滅入ってしまうような道になってきた.
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途中,珍しく倒壊していない廃屋があった.このあたりに住んでいた方たちは,どのような生活を送っていたのだろうか.今となっては当時を偲ぶよすがもない.移りゆく時の流れの早さは,ある時には残酷のようにも感じる.哀愁の漂う県道であるとも言えるかもしれない.
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ここから先は,路面状況に追い打ちをかけるように,水溜りが発生していた.ローギヤで水溜りを避けながら慎重に進んでいくことにした.このあたりが和歌山r45の最も路面状況の悪い区間だ.下手に水溜りを避けると,崖側を走行することになる.かといって,道路中央は土や砂利が堆積して盛り上がっているので,バランスを崩しやすくて走りにくい.本当に注意を要する道だった.
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水溜り区間を這う這うの体で走りきって,ようやく道路の案内標識があらわれた.那智方面へと続く和歌山r45と古座川方面へと続く和歌山r43の分岐点だ.このあたりには集落があって,電線も走っている.遠くの方から,人のしゃべり声が聞こえてきた.少しだけ安堵して,和歌山r43で古座川方面へと向かうのだった.
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