オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

冬の荒船海岸 その一

2019年12月24日 | 荒船崎


 早いもので2019年も残すところ,あと数日.年が明ける前に,10月以来ご無沙汰していた荒船海岸へ行くことにした.晴れの天気予報であったが,残念ながらこの日の紀伊半島は曇天模様だった.



 それでも5℃を下回る山間部からやってくると,紀伊半島の海沿いは10℃以上もあるので,とても暖かく感じた.冬の曇り空の荒船海岸は,夏の時の透き通るような青さはなく,鼠色の海だった.



 真夏でも荒涼とした風景の荒船海岸だけれども,鼠色の海がさらに殺伐とした雰囲気を醸し出していた.荒船海岸を代表する景色―カーブミラーの先に広がる海―は冬でも健在だ.



 そして,いつものように豪快な素掘りのトンネルを抜けていく.これぞ荒船海岸,という気がしないでもない.真夏とは雰囲気が違っても,荒船海岸はやはり荒船海岸であった.



 この地は,2021年から民間ロケットの射場として運用されることになっているが,前回に訪れた時と景色は何ひとつとして変わってはいなかった.



 まだ荒船海岸に変化のないことを嬉しく思いつつ,故郷に戻って来たような感じで,荒々しい海岸線のさらに奥先へと進んで行くのだった.


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