鬼ヶ城で迎えた朝.日の出の時刻になると,水平線と雲の間の空が,急に鮮やかな茜色に染まり始めた.そして,ついに太陽が水平線から昇ってきた.残念ながら,水平線の上にちょうど雲があって,完全な日の出というわけにはいかなった.
それでも,太陽はそんなことお構いなしに,みるみるうちに空へと昇っていく.日の出の瞬間は,唯一,無心になれる時かもしれない.
太陽は水平線の上にある雲を越えて,そのまあるい姿をちゃんと見せてくれた.いつ見てもこの瞬間だけは,感動的になってしまうようだ.
こうして鬼ヶ城での日の出は,あっという間のうちに終わってしまった.沖合に浮かぶ魔見ヶ島と共に見る日の出は,とても素晴らしかった.
太陽はぐんぐんと高度を上げていき,それに伴って眩しく輝き始めた.まさに一日が始まる瞬間だ.今日もいい天気になりそうだ.
すばらしい一日の始まりを予感しながら,オートバイの元へと戻り,鬼ヶ城を後にした.そして,朝早い海岸線の静かな国道を,どこ行く当てもなく進んで行くのだった.
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