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伊予の国に行ってきたぞなもし

2010年05月30日 | Weblog

『のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。』

松山城


『ニャ嫁が往く』

しまなみ海道


関東地方の週末の天気が悪いと聞いたので、天気のいい瀬戸内海にいってきたわけです。
いい朝練ができた。ママチャリでじゅーぶん!

***一部あやしげな伊予弁がありますが、許してちょーせ***

嫁『おいこら。旅行に行きたいぞ』
旦那『御意。しかして、何処へ?』
嫁『松山、道後に行きたいぞ』
旦那『同意ぞなもし。坂の上の雲>道後温泉>しまなみ海道と繋げれば、歴史好き温泉好き自転車好きにはたまらん、がいな道中になるぞなもし!』
嫁『だんだん』
というわけで伊予行きが決まりました。

土曜日朝、JALさんにのって松山空港へ。
一路道後温泉へ、のはずでしたがバスを途中下車。昼ごはんのために調べていた喫茶を探します。道すがら
秋山兄弟生誕の地」右100m⇒
という看板が。


好古と真之。銅像になってなお、兄弟の視線は交錯す。

学芸員らしき人としばし会話が弾みます。

曰く『NHKさんのおかげで、訪問者が爆発的に増えた。ありがたいぞなもし』
曰く『去年は記念館三笠に行った。ガイな舟だったぞなもし』
曰く『大河ドラマは一年で終わってしまうが、坂の上~は3年以上続くので、ブームは続く。NHKさん、だんだん!』

秋山兄ィは晩年いろいろな石碑の揮毫に携わったらしく、日本各地に彼の手による石碑が散在しているそうです。

卑近なところでは築地とか

展示物の中の「連合艦隊解散の辞」を読みながら、しばし背を正す。


松山は「坂の上~」で盛り上がっていて、みんなで盛り上げて行こう!という気持ちが伝わってきます。町自体を坂の上の街として売り出しているらしく、有志の人がボランティアガイドをしてくれています。そんなボランティアの初々しさがまたこの街の魅力を増してくれます。
もじもじしながらマドンナ姿の学生さんとおぼしき女の子が賢明に話しかけてくれるのですよ。
・・・もちろんニャロメ爺の方が詳しいのですが。ここはふんふん頷きます。


伊予電。かなりレトロでけっこう便利。
結構な本数が走り回っています。路面電車のおかげか、バスが少なく、交通量も穏やか。空気もきれいな感じがしますねぇ。




お昼ごはんを食べたのはここ


私は昼っ間からとほうたれ丼。ほうたれ鰯を漬け込んだものを炊きたて、ごはんの上にのせ、特製ピリ辛タレを掛けたものです。これ、無言になるうまさです。


この後は、ロープウェイにのって松山城を目指します。その途中には、坂の上の雲ドラマ記念館もあり、ドラマ視聴者にはおなじみのセット、衣装の現物に接することができます。




・・・いずれも、ドラマを見た人にはおなじみですね。


多分江戸時代と同じ風景。

松山城、結構な小山でした。ここからは1時間ほど炎天下のハイキング。山をぐるっと一周しました。


愚陀佛庵。わびさびそのもの。
移転復元らしいですが、この空間に足を踏み入れた瞬間、京都東山銀閣寺を思い出しました。なぜだろう。

しばし恍惚と呆然。こういう空間はいいなぁ・・・
蚊取り線香さえあれば、何時間でもとどまっていたい、和な空間でありました。


この後は、お目当てである、坂の上の雲ミュージアムへ。たっぷり堪能してきました。特に面白かったのは「日露戦争と明治のジャーナリズム  新聞『日本』と子規」という展示。新聞『日本』って、坂本龍馬みたいな新聞だったのですね・・・元ジャーナリズム専攻として考えてしまいました。今は昔。

松山や秋より高き天守閣 ― 子規
それにしても、天空高い、すばらしい天気の一日でした。
さて、この後は

草鞋といて浴衣きて飯のうまき哉 -子規
道後温泉にいきますよ♪

チンチン電車に乗って、道後駅へ2km。まずYOMEお勧めのからくり時計へ。


園児と一緒にからくり時計に歓声をあげます。園児目線ですわってみると黄色い歓声につつまれてチョー楽しいです。

旅館について、夕食をおえたら浴衣に着替えて、草履をひっかけてカランコロンと温泉街を歩きます。




二人が選びしは、神の湯
本館に入り、廊下を歩き出せばそこはもう千と千尋の世界。二階の休憩所に通されますが、この風情、たまりません。

お湯はやや熱め、湯船は深め。観光客と地元のお爺様たちがうまくミックスされております。ほっかほかになりました。


飛行機に乗っていく価値はありますね。大ファンになりました。

近場で似た雰囲気の温泉といえば、やはり法師温泉かな。ここもいいよね~

そして、道後温泉の夜は更けてゆく。

二日目を迎えた。


この日はしまなみ海道がメインです。
快晴。
まずは予讃線にのって今治まで波止浜(はしはま)駅で下車。無人駅。2kmほど歩いてサイクルターミナルへ向かいます。


伊予の国に多い名字。
越智、兵藤、清家
ここは愛媛県越智郡です。

サイクルターミナルに到着。狙う車種は
ニャロメ:クロスバイク
ニャ嫁:電動ママチャ
でした。しかし、「今日はこれらの車種は全部出払ってしまいました。ママチャしかありません」
な、ヌワニィー!!

というわけで、ママチャリをキコキコ、来島大橋を渡ります。ポジションがまったく合っていません。サドルを思いっきりあげても、下死点の膝の角度が70度くらいあります。終始トップチューブ乗りをしている感じです。ダンシングするとややましになりますが。このポジションだと腿の前があっというまに張りますねぇ。


ポジションのあわないママチャリがこれほどつらいとは…


青い空、蒼い海、白い橋、海峡を渡る風、風に揺られるトンビ、無数の瀬戸内の島々を彩る新緑、眼下に渦巻くうずしお。絵の中を走っている。


最高に気持ちがいい場所です。夫婦共々ニッコニコ。
次は自走で来ようかな・・・


日差しはきつい。ニャヨメさん、日焼けしすぎた!といって泣いていました。私もちょっと火傷気味。


コブ鯛のこぶちゃん。
道の駅にて

当初は大島を通過して、塩ラーメンをもとめて伯方島に渡って、というプランでしたが、それはロードなら可能な距離。ママチャではちょっときつい。というわけで大島周遊に計画を変更しました。

橋の上では上機嫌だった彼女もというふうにご機嫌が斜めになっていきます。まぁ「10kmだけだから・・・」と連れ出したのは私ですけどね。自転車脳係数×4の法則を忘れてしまったのでしょうか。

クワバラクワバラ。


大島の海沿い。本当に気持ち良かった~~~

他にも色々見所はあったようですが、体力温存策に切り替えました。もう一度橋を気持ちよく折り返して、今治の駅までシャカシャカサイクリング。40 kmほどでした。
ロードだったら80 kmくらいの疲労度だったでしょうか。

いやはや、気持ちよかった。ここはいいですよ。最高。


帰りのローカル線にて。本を読む文学親父。
カバーがwww


じゃこ天うどん。
松山はじゃこ天が名物のようです。しっかりかむと骨ごとねられたイワシの食感がじゃりじゃりして、鰯好きにはたまらんぞなもし。

最後まで読んでくださいまして、だんだん。