おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

母さん、事件です! いや。母さんが事件だ…。その21。

2016-11-09 08:21:20 | 我思う、故に書くなりよ。
…ケアマネ登場…。

ま、ケアマネだけじゃないけど…。介護施設の方が数名来られて、必要とされるサービスの説明と契約を行った。

一般に「デイ・ケア」と呼ばれるサービスで、ほぼ半日は施設で過ごして、機能の回復だのなんだのって事を行うものだけれど、何かあった場合の短期宿泊だとか、そうしたものも含めて契約だけしておくことになった。

これらは、そうしたサービスを受けなければ費用は発生しないので、全く利用しない…って事もアリなのだが、それでは病状が進んでしまう恐れは大きいので、なるべくなら週に数回は利用を促したいところである…。

…促す…ってあたりが微妙に感じられるかと思うが、本人が「イヤだ」「具合がよろしくない」などの理由で利用しない場合もあるので、強制的なものではないのである。あくまでも、本人次第。

そこそこ遅めな朝に迎えに来てくれるので、送り出せばいいだけなのだが…送り出す直前まで小騒動が起きていた。

「血圧手帳がない…」

自身で血圧を測り、それらを記録しておく手帳は病院や薬局で無料で配られており、それを利用していたわけだが、それが無いと言う。ちなみに、ケア施設には持参しないものである…。

…無い…ってことは、我が家では母本人がどこかへしまい込んで忘れているか、廃棄してしまったかを意味するのだが、実はこの時には自身の手に1冊持っていた。それの事かと問えば、それではないらしい。確かに、これらの手帳の大きさには幾種類かあるみたいで、比較的大き目な手帳に書き込んであげた記憶がある…。

「お前が盗んだのか。知らないとはどういうことだ。盗んでおいてなんて言い草だ…」

…こうなると始末に負えない。

ふと見れば、母の足元に数冊の「血圧手帳」が落ちており…その中にあるのではないのか? と、質すと、幾つかを拾い上げ…

「…なんでこんなところにあるのよ! あんた落したんでしょ!」

おそらくはつい今しがたまで自身で幾冊かをパラパラとめくったりなんだりしていたんであろう…。

是が非でも私に罪を押し付けて、責任を取らせるまで糾弾する姿勢は崩さないんであるね…。母はその場から大きく離れたワケでも無いし、私とて、施設へ送り出すにあたって持参させる書類が2つほどあったものを母まで持って来たばかりである…。

そもそも、1つあれば十分だろう「血圧手帳」をごろごろ抱えている意味すら不明だが、タダなら幾ら持って来ても良い的な考えなんだろう。郵便局のポケットティッシュも相当な数を持って帰って来たりするが…世間体を酷く気にする正確な割にはそうしたところは大胆だったりだな…。あまりヒドイなら然るべき方から諌めて頂かないとよろしい話でもない。

結局、私を血圧手帳亡失の犯人にする事が出来ず、かと言って、自身が忘れたとか、思い出せなかったなどとも考えられないものだから、その怒りや不満のぶつけどころがなくなってしまい、自暴自棄、自爆状態に陥る…。

まぁ、こちらとしては毎朝何かしらが無くなって、同じ事の繰り返しだから別にどうも思わないが、介護施設へ向かう直前だって言うのに噴火しているんである…。

んー。客観的に考えれば、目の前に落ちている探し物を視覚に入れているハズだろうから、それが何であるのか? 判らなくなってしまっている事を考えると、病状の進行は想像以上に早いし、悪いな…。前回の「鍵」の件も似た様なモノだが、この時は私の存在が関与する余地すら無かったがために、あっさりな自爆で済んでいる。

自爆したまま送り出してしまったが…時間は決められてもいるので守らねばなるまい。送迎のバスに乗せれば、あとは施設の方が…って話だ。世間体を気にする本能的な部分はまだしっかりしているので、そうそう暴れたり罵詈雑言ってこともないとは思うが。

…さぞかし心配で…ってことをよく言われるが、実はそうでもない。何がきっかけでスイッチが入るのか予測することは不可能だし、そうなってしまうとなだめてもなだまらず、放置して収まるのを待つ他に方法が無い。こうした場合には心配したところであまり意味も無いんである。ただし、母に同調する者であれば、それらには敵意を向けないので、対話してなだめる事も可能ではあるものの、母の主張に異を唱えたりすると途端にその関係が壊れ、敵意が向けられてしまうのであるね…。

心配は他にある。火の始末やら、万引きやら、徘徊したうえでの事故などだが、物理的にそれらを未然に防ごうともしているが、母の行動に制限を加えることにもなるので、なかなかこちらが思う通りには進まない。そうした制限を理解出来る脳がまだ活きているので、制限が制限にならなかったりなんだりね。

そうしたところには、地域の支援センターなどからのアドバイスが活きてくるのだけれど、現状ではそれすらも難しいって感じ。まぁ、こればかりは致し方ないのだが、有用なアドバイスは確実に頂いているので感謝なのであるのよ。

富裕層ならね、何でもアリって施設に入れちゃえばこうした苦労も無いと聞くが、そうじゃないので苦労はするもんだけれど、しなくていい苦労はしない方が良いし、軽減できる苦労は軽減すべきだから、行政のサービスは余す所無く使うつもりでいるけれども、それでも難しい…ってタイプはいるのである…。

先にも書いたが、会話ってのが困難になって来た。どうでもいい会話ってのは母の機嫌が良ければそこそこ出来たりもするが、なんせ、私は敵対組織の人間なのだから、そうそう機嫌のよろしさが続くワケでも無い。大事な話とか、マジな話などはどうあっても難しい話しが出ても来るので、その途端にブチ切れ、会話にならなくなってしまう。ここのところは、朝に1日分の薬を渡す時に会話するかしないか…な感じになってしまった。

パターンとして、深夜にごそごそと物を移動し、それらを忘れ、朝になって無い事に気付き、とりあえず目に入った私を責め立てる…ってものが定番となっているので、薬だけ渡していそいそと逃げた方が何かと無難である。

以前は一緒に探すとか、探す場所の見当を付けるとかしたりもしたが、今じゃそれすらもやらない。母自身が探すことをしないし、探してうっかり出て来てしまうと私を犯人に出来なくなってしまう不都合さと言うものを覚えたみたいだ。なにがどうあれ、私が窃盗犯でなければならないんである。

そうしたところに、証拠だの証明だのなんてのはもはや意味が無い。理論や理屈を越えた窃盗事件なのだから、こちらのそうした証なんてのは意味すら無くなっているんであるね。

興味深いのは、うっかり自分で見付けてしまった場合、どこから見付かったのかを絶対に他人には言わないことだ。

つい最近も、カバン(バッグ?)が盗まれたと大騒ぎしたが、いつのまにか手に持っていたそうである。騒ぎを知っていた人が、どこから? いつ? って事を尋ねたらしいのだが、頑として言わなかったそうだ。病気は間違いも無く進んではいるのだけれど、そうした防衛的な本能が損なわれてはいないんである。自身に関して都合の悪い事実は明かさないし、矛盾だらけでボロボロであっても、他人を責め立ててそこから解決を導き出したい…って、かなりひでぇヤツじゃんかなぁ…。

ま、そんな毎日。今日は数時間の間でも平和が訪れる。あれこれやらなくちゃいけない事が山積みなので、自身のやらなくちゃいけない事は少し先になってしまうものの、そうした時間が出来るだけありがたい。

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