乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

2021.12月の自然観察交流会

2021年12月04日 | 乙女高原観察交流会

 参加者は5人。2台に分乗して乙女高原を目指しました。いい天気でした。
 旧杣口林道の途中で、県道路課の作業予定地を確認しました。2021年度中に工事予定の「カエル池の北」は、工事車両が止まっていて、2人で打ち合わせをしていました。道は狭いし、駐車スペースもないので、スルーしました。
 サワラ林で車を降り、氷華を探しました。カメバヒキオコシの氷華はもうシーズンを終えたようで、あまりきれいではありませんでした。道端にはマルバスミレ、タチツボスミレ、エイザンスミレの夏葉があり、閉鎖花の実の痕も見ることができました。


 2022年度に工事予定のところでも車を降りました。大烏山登山道入り口の近くです。ここで割れた茶碗、湯飲み、急須、トタン波板など、生活の匂いがプンプンするゴミをたくさん見つけました。どうも小屋があったようです。何のための小屋だったのでしょう。どなたかご存じの方はいませんか?

 

 大きなトチノキやカツラもある、とても気持ちのいい雑木林です。落ち葉がいっぱいでした。トチノキやカツラがあるということは、水に恵まれているということでしょう。冬越しをしているフデリンドウの株がたくさんありました。次の春から定期的に歩いて、観察しようということになりました。

 

 さて、草原です。いい天気。雪はまだありません。ここでも枯草の中に、小さな小さなフデリンドウの株を発見。

 

 地上巣も見つかりました。いまだに、どんな「ネズミ」がこの巣を作っているかは不明です。それにしても、よくできています。


 湿地に谷地坊主を見に行きました。「髪の毛の量が多く、ボサボサ頭」状態です。これが雪でも降ると、上から撫でられた感じで落ち着くのですが…。


 ツツジのコースは日当たりがよくないので、たくさんの霜が残っていました。

 

 そして、ウスユキソウの根本にはたくさんの氷華。それはそれは美しかったです。


 いくつか実も見つかりました。ツルウメモドキの実は真っ赤でした。ツノハシバミの実がまだ枝についていました。ネズミに見放されたなあと思って、かじってみたら、やっぱり中身がありませんでした。

 

おもしろかったのは、クモキリソウという小さな野生ランの実。指ではじいてみたら、中からほこりがポッと出てきました。これがランのたねです。ランのたねは「けしつぶ」どころじゃない小ささです。おもしろいので、何度も試してしまいました。


 そして、あったのです。ウサギの糞。ウサギは全国的に減っている傾向があり、乙女高原も例外ではありませんでした。乙女の草原でウサギの糞を見つけるなんて、何年ぶりでしょうか。

 

 帰りがけに、木道のある湿地で途中下車しました。湿地の中を歩き回ると、あることに気づきました。小鳥がついばむのにちょうどいい大きさの黒い実があちこちの木になっているのです。全部同じ種類です。イボタノキ。冬になって葉が落ちて、黒い実が目立つようになって、初めて気づきました。こんなにたくさんイボタノキがあったんだ。たねを広めたのは、きっと小鳥たちでしょうね。ついばんでいる姿を見てみたいものです。


 また、古楢山林道にも寄りました。カメバヒキオコシに氷華が残っていました。

 

 大きな胞子葉が残っているのはイヌガンソクというシダでしょうか。

 

 ここでの大ヒットは名も知らぬキノコ。冬にしてはちゃんとした形でキノコがあるなあと思って、触ってみると・・・コチコチ。そう、凍っていたのです。これには笑ってしまいました。

 

 道端の林の中に多数あったノリウツギのドライフラワーもなかなかきれいでした。

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