※参加した鈴木さんがレポートを書いてくださいました。
1月6日、新年最初の自然観察交流会は雲一つ無い穏やかな晴天に恵まれました。参加者は8名。いつものように道の駅に集合後、乗り合わせて乙女高原へと向かいます。
冬の楽しみの一つである氷華を見るため、最初にサワラ林に立ち寄りました。暖かい日が続いたせいか5mm程のカメバヒキオコシの氷華が数株のみ。今冬の見納めになりそうです。
冬の楽しみの一つである氷華を見るため、最初にサワラ林に立ち寄りました。暖かい日が続いたせいか5mm程のカメバヒキオコシの氷華が数株のみ。今冬の見納めになりそうです。
乙女高原に到着すると積雪は一部に数cm残っている程度です。いつもは遊歩道に沿って観察するところですが、草刈後のこの季節は堂々と真ん中を登って行くことができます。
高原を彩っていた花たちは枯れて天然ドライフラワーと化しています。ヒメトラノオ・オケラ・タムラソウ・リンドウ・コオニユリ・チダケサシ・ハバヤマボクチ等々、拾い集めているといつの間にかショップで売っているような花束のできあがりです。参加者のひとりから「オヤマボクチの萼の棘は、ハバヤマボクチに比べて大きくて尖っているよ」と教えてもらいましたが、その場で見比べることはできません。
枯れ葉に混じってフユノハナワラビの緑色が華やかです。またよく見ると1cmほどの小さな黒い生き物がすばやく動き回っています。ハエトリグモの一種のようです。雪の上には2~3mmの小さな種と種を包む殻(果鱗というようです)がたくさん落ちていました。カバノキの仲間の種であることは想像がつくのですが、一体何の木かはわかりません(高原にはシラカバ・ダケカンバ・ヤエガワカンバの3種があります)
疑問を残したまま散策を続け、ブナじいさんまで足を延ばします。ブナじいさんの南斜面にオヤマボクチが咲いていたのを覚えていたので、先ほど確認できなかったハバヤマボクチとの比較をしたかったからです。比べてみると違いは一目瞭然、オヤマボクチの萼は大きく尖っていました。実際に見て触って比べることで記憶に残ります。
そんなことをしながらロッジへ戻るともうお昼過ぎ。ここでもうひとつの謎解きです。途中でカンバ3兄弟の実を拾ってきたので、高原内に落ちていた種が何であったのか種を取り出して確認作業。それぞれ形は特徴的で「シラカバは透明感・ダケカンバはクリオネ・ヤエガワカンバは飛行機みたい」と声があがりました。雪の上に散らばっていたのはダケカンバだったとわかりました。
昼食後は湿地へと向かいました。雪の上にはテンやイタチの足跡が残っています。急に方向を変えたりしているのを見ると「獲物を追っていたのかな?」などと想像してしまいます。ササの葉はほとんどシカに食べられています。姿は見えなくても、フィールドサインが厳しい冬の中で必死に生きている動物たちの存在を教えてくれます。
一見何もないような季節に思えますが、多くの新しい発見ができた楽しい1日となりました。
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