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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

福島県沖地震「天災は忘れないうちにやってくる」

2021年02月24日 | フクシマ原発震災
 ◆ 地震と原発 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 「天災は忘れた頃にやってくる」
 人口に膾炙(かいしゃ)しているこの警句は、作者と言われている寺田寅彦の著作物には見当たらないそうだ(岩波ことわざ辞典)。
 福島原発の連続爆発事故は天災ではない。地震を甘く見た東京電力幹部による人災といえる。
 事故から来月十一日で十年を迎えるが、十年たっても忘れるどころか精神的、経済的被害は今なお続いている。
 この大被害を引き起こしたのはマグニチュード9・0だったが、先日の大地震はマグニチュード7・3。あの時の余震だそうだが、まだまだ続くという。
 いまは「天災は忘れないうちにやってくる」頻度で地震が発生している。震源地はおなじ福島県沖だったが、幸いなことに震源の深さが五五㌔。
 あのときの二四㌔に及ばなかったので、大津波が発生しなかったのがせめてもの救いだった。
 福島県十基、宮城県三基、青森県一基と核燃料再処理工場、ともに廃炉と運転休止中だった。だが、日本列島の海岸沿いに建ち並ぶ原発や核工場の姿を想(おも)い起こすと恐怖に駆られる。
 日本の歴史は大地震と大海嘯(かいしょう・津波)の歴史だった。
 にもかかわらず、原発などの核施設を六十ほども建てた政府と電力会社の誤算がいま問われている。
 二度と大事故の悲劇に遭わないために、再稼働はやめて撤退、はやく廃炉作業をはじめるときだ。(ルポライター)
『東京新聞』(2021年2月23日【本音のコラム】)

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