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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

最高裁大法廷 婚外子相続差別見直しか

2013年07月13日 | 人権
  東京新聞 【筆洗】
 ◆ 自分なんか生まれてこなければよかったんだ… (TOKYO Web)


 「自分なんか生まれてこなければよかったんだ…」。絶対、子どもたちに口にしてほしくない言葉だ。
 世の中には、さまざまな道徳観がある。だが、子どもにそんな思いをさせるがあるのなら、それは倫理的に正しいのか
 ▼「児童の権利に関する条約」は世界中の子どもの尊厳を守るためにつくられた。
 その二条は<児童又(また)はその父母…の人種、皮膚の色…出生又は他の地位にかかわらず、いかなる差別もなしにこの条約に定める権利を尊重し…確保する>よう各国に求めている
 ▼日本もこの条約を守ることを、世界に約束した。
 しかし、国連の人権機関から「出生にかかわる差別だから改めるように」と言われ続けてきたのが、法律上の結婚をしていない男女に生まれた子婚外子)の遺産相続分を、結婚した夫婦の子の半分と定めた民法の規定
 ▼何人もの婚外子たちが違憲だと訴えてきた。最高裁はおととい、大法廷で当事者らの意見を聞いた。
 秋にも違憲と判断する可能性がある。原告の一人は「自分の命の価値が半分と言われているみたいだ。そんな差別はおかしい」と思いを語った
 ▼自ら裁判を闘ったことがある女性はこう言ったそうだ。
 「両親への恨みはないし、婚外子に生まれたことを不幸とも思っていない。不幸なのは婚外子を差別する社会に生まれたこと
 ▼私たち一人一人に、重く問い掛ける言葉だ。

『東京新聞』(2013年7月12日【筆洗】)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013071202000136.html
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