◆ 曇天の晴れ間
ひさびさに、こころ晴れるニュースだった。
東京地裁(矢尾渉裁判長)が、三人の都議の教育現場に対する言動を、「不当な支配」と認定して、三月十二日に賠償命令をだした。
圧政の下で憂い顔だった都の教員たちの、いっせいの笑顔がみえるような判決だった。
日野市の七生養護学校(現・七生特別支援学校)の性教育に対して、土屋敬之(民主、板橋区選出)、田代博嗣(自民、世田谷区)、古賀俊昭(自民、日野市)の三都議が、二〇〇三年七月、都議会で教育内容を批判したあと、都教委の職員を同道して学校に乗り込み、教員を面罵、都教委職員はそれを止めることもせず、教諭十八人を厳重注意処分としていた。
「東京新聞」は一面トップで「都議介入『不当な支配』」の大見出し、社会面でも「都教委は教員守れ」と裁判所判断を見出しに立てスッキリ、読者を晴れ晴れとさせた。
この自民・民主の連合三人組は、石原都知事の下で、憲兵隊のように目をひからせ、三人共著で中学校の増田都子元教諭を誹謗して、名誉棄損で訴えられた。土屋都議は板橋高校で生徒たちが君が代斉唱に立たなかったことに激怒、都議会での騒ぎ立て、元教員を被告にした人物だ。
これで都教委の暗雲がいくぶん晴れるかどうか。教員をびくびくさせている東京都の教育は、かなりヘンなのだ。
『東京新聞』(2009/3/17【本音のコラム】)
『Web屋のネタ帳』から
http://neta.ywcafe.net/000964.html
◆ 都議会議員の田代ひろしと古賀俊昭と土屋たかゆきは、○○まみれの手で顔をヌルってされる現場で半年ほどバイトしてみるべきだろう
まず、話の概要がよくまとまっている10分間のテレビ報道がyoutubeにあるので紹介しよう。放送されたのは2009年3月12日である。
※YouTube - [HD] 養護学校の性教育に「介入」 都と都議に賠償命令(リンク)
10分も画像見るのもめんどい、という人もいるだろうから斜め読みできる程度に簡単にまとめると以下のとおり。
1.知的障害者のための養護学校(特別支援学級)で、小学生の男女数人がセックスしていたことが判明。
2,女の子の日記には「今日はXX君と遊んだ」とあった。 ススんでるとかいう話じゃもちろんなく、性衝動を抑制するだけの理性はもちろん危険性の理解も、とにかく「うかつにやっちゃいけないこと」という意識がまるで無いから。そういう知能レベルだから。
3,先生達は頭を抱えた。性教育をしなければと思った。でも健常者向けの性教育ではダメだと思った。なぜなら普通の小学生に視聴覚室で見せるような性教育を見て理解できるような知能レベルではないから。それが知的障害だから。
4,「女の子のマンコに男の子のチンコを入れるとそこから赤ちゃんが出てきてオギャアでかわいいんだよ」と、ど真ん中ストレートに教えることにした。婉曲的な言い方が理解できるような相手ではないから。(実際にはマンコはワギナ、チンコはペニス、という風に放送禁止用語が避けられているようだ)
5,しかしそういう直球な言葉ですら現実的な理解に繋げられないから、しょうがないから自分達で絵やダッチワイフみたいな教材を作った。しかしそれでも人形で「ここが頭だよ」って言っても自分のこととは結びつけられないのが知的障害。しょうがないからオリジナルの歌を歌いながら「ここが頭」「腕だよ」「おっぱいだよ」と触りながら教えることにした。とても大切なところだと教えなければならないから。自分の体の大切なところを守り、他人に見せたりするものではないと教えなければならないから。それは自分以外の人にとっても大切なところだからうかつ触れたりしてはいけないと教えなければならないから。ハッキリくっきり具体的に正確にそう教えなければ理解してくれない子供達だから。
6,2003年、都議会議員の3人が登場。「極めて不適切な性教育だ!」「(先生の)感覚が麻痺しているんじゃないか?」 (いやですから健常者向けならば過激と言えるかもしれませんがここは知的障害者向けの特別支援学級だと何度言ったらry)
7,数々の手作り教材のほとんどが没収。教育委員会が登場して指導!指導!指導の嵐。校長は別件の難癖つけられて降格。先生は散り散りに異動させられる。
8,ちなみに2007年のテレビ報道がコレ。(先述の動画とはまるで誘導ニュアンスが違うところがマスコミ報道のいい加減さということ。知的障害者向けの教室の風景であるという説明が一切無いので普通の小学校の授業と勘違いするコメント多数。普通の社会人なら何か違うとすぐ気づくと思うんだがなあ)
YouTube - 小学校の異常な性教育授業風景(注:タイトルづけが既に間違っている。通常の小学校での映像ではありません)
9.子供の保護者と先生が合同で提訴。で、勝訴。(今ココ)
youtubeの動画は著作権関係ですぐ消されてしまうかもしれないので、文章でのまとめ記事にもリンクしておく。永続的に見れそうなのはJANJANだけのような気がするのでとりあえず。
暮らし・「七生養護学校『ここから』裁判」傍聴報告 (2007/12)
暮らし・産経記者「記憶なし」連発 養護学校の性教育裁判(2008/2)
東京・七生養護学校「金崎裁判」の控訴審始まる-JanJanニュース(2008/6)
以上が事件の概略であるが、さて、朝日と産経の社説がまるで正反対であることに注目。
性教育判決―創意つぶす「不当な支配」 (asahi.com 2009/3/14)
教育は、不当な支配に服してはならない。
(以下、予想通りこの件とは無関係なはずの日の丸君が代がどうとか卒業式シーズンらしくアサヒった感じの文につながるので省略。画像置いとくのでそっち参照。)
【主張】性教育 過激な内容正すのは当然 MSN産経ニュース 2009/3/14
東京都日野市の都立七生養護学校の性教育をめぐり都議が視察で批判したことに対し、東京地裁は、「学校の性教育に介入し、教育の自主性を阻害した」などと都や都議3人に計210万円の賠償を命じた。
問題の性教育は性器のついた人形を使うなど不適切な内容であり、都議らの是正に向けた取り組みは当然の行為だ。これを不当とした判決は極めて疑問である。
以下省略するのでリンク先か画像を参照。まあこの裁判では産経の記者も被告だから身内かわいいよねそりゃ。(笑)
さらに、産経の社説の最大のポイントは、この件での最重要キーワード「知的障害」の四文字が文章上に一切無く、唯一冒頭の「養護学校」の四文字だけしか読者から見ておかしいと思える手がかりが無いということだ。 もしもあなたが事情を知らずにこの社説だけを読んだらどう感じるだろう?「どうせジェンダーフリーを叫ぶ一部の教師が小中学校の授業でちょっと暴走したんだろ」くらいにしか受け取らないのではないだろうか?
このように、バイアスかかりまくりの記事が意外と多い新聞というものは、驚くほど簡単に読み手の受け取り方をすり替え、考えを偏らせる。 新聞は全国三紙と日経をランダムに読みましょう。
(以下略)
鎌田慧(ルポライター)
ひさびさに、こころ晴れるニュースだった。
東京地裁(矢尾渉裁判長)が、三人の都議の教育現場に対する言動を、「不当な支配」と認定して、三月十二日に賠償命令をだした。
圧政の下で憂い顔だった都の教員たちの、いっせいの笑顔がみえるような判決だった。
日野市の七生養護学校(現・七生特別支援学校)の性教育に対して、土屋敬之(民主、板橋区選出)、田代博嗣(自民、世田谷区)、古賀俊昭(自民、日野市)の三都議が、二〇〇三年七月、都議会で教育内容を批判したあと、都教委の職員を同道して学校に乗り込み、教員を面罵、都教委職員はそれを止めることもせず、教諭十八人を厳重注意処分としていた。
「東京新聞」は一面トップで「都議介入『不当な支配』」の大見出し、社会面でも「都教委は教員守れ」と裁判所判断を見出しに立てスッキリ、読者を晴れ晴れとさせた。
この自民・民主の連合三人組は、石原都知事の下で、憲兵隊のように目をひからせ、三人共著で中学校の増田都子元教諭を誹謗して、名誉棄損で訴えられた。土屋都議は板橋高校で生徒たちが君が代斉唱に立たなかったことに激怒、都議会での騒ぎ立て、元教員を被告にした人物だ。
これで都教委の暗雲がいくぶん晴れるかどうか。教員をびくびくさせている東京都の教育は、かなりヘンなのだ。
『東京新聞』(2009/3/17【本音のコラム】)
『Web屋のネタ帳』から
http://neta.ywcafe.net/000964.html
◆ 都議会議員の田代ひろしと古賀俊昭と土屋たかゆきは、○○まみれの手で顔をヌルってされる現場で半年ほどバイトしてみるべきだろう
まず、話の概要がよくまとまっている10分間のテレビ報道がyoutubeにあるので紹介しよう。放送されたのは2009年3月12日である。
※YouTube - [HD] 養護学校の性教育に「介入」 都と都議に賠償命令(リンク)
10分も画像見るのもめんどい、という人もいるだろうから斜め読みできる程度に簡単にまとめると以下のとおり。
1.知的障害者のための養護学校(特別支援学級)で、小学生の男女数人がセックスしていたことが判明。
2,女の子の日記には「今日はXX君と遊んだ」とあった。 ススんでるとかいう話じゃもちろんなく、性衝動を抑制するだけの理性はもちろん危険性の理解も、とにかく「うかつにやっちゃいけないこと」という意識がまるで無いから。そういう知能レベルだから。
3,先生達は頭を抱えた。性教育をしなければと思った。でも健常者向けの性教育ではダメだと思った。なぜなら普通の小学生に視聴覚室で見せるような性教育を見て理解できるような知能レベルではないから。それが知的障害だから。
4,「女の子のマンコに男の子のチンコを入れるとそこから赤ちゃんが出てきてオギャアでかわいいんだよ」と、ど真ん中ストレートに教えることにした。婉曲的な言い方が理解できるような相手ではないから。(実際にはマンコはワギナ、チンコはペニス、という風に放送禁止用語が避けられているようだ)
5,しかしそういう直球な言葉ですら現実的な理解に繋げられないから、しょうがないから自分達で絵やダッチワイフみたいな教材を作った。しかしそれでも人形で「ここが頭だよ」って言っても自分のこととは結びつけられないのが知的障害。しょうがないからオリジナルの歌を歌いながら「ここが頭」「腕だよ」「おっぱいだよ」と触りながら教えることにした。とても大切なところだと教えなければならないから。自分の体の大切なところを守り、他人に見せたりするものではないと教えなければならないから。それは自分以外の人にとっても大切なところだからうかつ触れたりしてはいけないと教えなければならないから。ハッキリくっきり具体的に正確にそう教えなければ理解してくれない子供達だから。
6,2003年、都議会議員の3人が登場。「極めて不適切な性教育だ!」「(先生の)感覚が麻痺しているんじゃないか?」 (いやですから健常者向けならば過激と言えるかもしれませんがここは知的障害者向けの特別支援学級だと何度言ったらry)
7,数々の手作り教材のほとんどが没収。教育委員会が登場して指導!指導!指導の嵐。校長は別件の難癖つけられて降格。先生は散り散りに異動させられる。
8,ちなみに2007年のテレビ報道がコレ。(先述の動画とはまるで誘導ニュアンスが違うところがマスコミ報道のいい加減さということ。知的障害者向けの教室の風景であるという説明が一切無いので普通の小学校の授業と勘違いするコメント多数。普通の社会人なら何か違うとすぐ気づくと思うんだがなあ)
YouTube - 小学校の異常な性教育授業風景(注:タイトルづけが既に間違っている。通常の小学校での映像ではありません)
9.子供の保護者と先生が合同で提訴。で、勝訴。(今ココ)
youtubeの動画は著作権関係ですぐ消されてしまうかもしれないので、文章でのまとめ記事にもリンクしておく。永続的に見れそうなのはJANJANだけのような気がするのでとりあえず。
暮らし・「七生養護学校『ここから』裁判」傍聴報告 (2007/12)
暮らし・産経記者「記憶なし」連発 養護学校の性教育裁判(2008/2)
東京・七生養護学校「金崎裁判」の控訴審始まる-JanJanニュース(2008/6)
以上が事件の概略であるが、さて、朝日と産経の社説がまるで正反対であることに注目。
性教育判決―創意つぶす「不当な支配」 (asahi.com 2009/3/14)
教育は、不当な支配に服してはならない。
(以下、予想通りこの件とは無関係なはずの日の丸君が代がどうとか卒業式シーズンらしくアサヒった感じの文につながるので省略。画像置いとくのでそっち参照。)
【主張】性教育 過激な内容正すのは当然 MSN産経ニュース 2009/3/14
東京都日野市の都立七生養護学校の性教育をめぐり都議が視察で批判したことに対し、東京地裁は、「学校の性教育に介入し、教育の自主性を阻害した」などと都や都議3人に計210万円の賠償を命じた。
問題の性教育は性器のついた人形を使うなど不適切な内容であり、都議らの是正に向けた取り組みは当然の行為だ。これを不当とした判決は極めて疑問である。
以下省略するのでリンク先か画像を参照。まあこの裁判では産経の記者も被告だから身内かわいいよねそりゃ。(笑)
さらに、産経の社説の最大のポイントは、この件での最重要キーワード「知的障害」の四文字が文章上に一切無く、唯一冒頭の「養護学校」の四文字だけしか読者から見ておかしいと思える手がかりが無いということだ。 もしもあなたが事情を知らずにこの社説だけを読んだらどう感じるだろう?「どうせジェンダーフリーを叫ぶ一部の教師が小中学校の授業でちょっと暴走したんだろ」くらいにしか受け取らないのではないだろうか?
このように、バイアスかかりまくりの記事が意外と多い新聞というものは、驚くほど簡単に読み手の受け取り方をすり替え、考えを偏らせる。 新聞は全国三紙と日経をランダムに読みましょう。
(以下略)
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