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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

電気は誰のもの

2011年09月08日 | フクシマ原発震災
 ▼ 電気は誰のもの
井形慶子(作家)

 電力不足からの計画停電をチラつかされ、節電を強いられた夏。そんな中、電気は発電と送電を分けて自由化すれば、計画停電は起こりえないと誰もが知ってしまった。
 思えば英国は一九九〇年、ガスに続き世界に先駆け電力市場を自由化、多くの電力会社が誕生した。国営時代の怠慢体質も改善され、現在、ガス会社が電気を、電力会社がガスを売る。
 顧客獲得のため八十社近い電力供給会社が特典や価格を競い合う。結局、英国の我が家では、ガス会社から電気を買うことにした
 二〇〇九年英紙「フィナンシャル・タイムズ」でカンパニーオブザイヤーに選ばれたのは「ユーティリティウェアハウス」という企業。
 電話、携帯、電気、ガスなどの請求を一つにまとめて割り引きするサービスで急成長を遂げた。特定企業の独占を許さないEU競争法も公平さを保つ
 日本は自由化と言いつつ、送電線を既存の電力会社が握る事実上の独占状態。さらにやらせメール、所得隠しなどの相次ぐ不祥事にドスンパンチを食らわしたい。
 そもそもエネルギーを独占していいものか。
 英国で「世の中を変える最善の策は健全な競争」と聞いた。
 選択の余地もなく漏れた放射能の総量も知らされず、被ばくというツケまで負わされる私たち。
 だが電力は利権ではない水と同じく国民の資産。新総理は絶対、後戻りしてはならない。
 『東京新聞』(2011/9/7【本音のコラム】)

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