報道関係者各位
卒業式処分取消を求める都人事委員会不服審査請求にあたっての声明
本日、2006年度周年行事および卒業式における「君が代」起立斉唱およびピアノ伴奏命令に従わなかったこと理由に懲戒処分を受けた都立学校教職員30名(延べ人数。内2名は再雇用職員任用取消)が、同処分の取消を求めて東京都人事委員会に不服審査請求を行った。
この請求を行った教職員らは、上記の命令の根拠となった東京都教育委員会(都教委)通達(2003年10・23通達)とそれに基づく職務命令が教職員や生徒らの思想・良心を侵害する性質を有するもので、違憲・違法であるから、処分自体があってはならないと考えている。
しかし、2004年2月から始まった「1O・23通達」に基づく大量処分は、これまでに381名を数えており、本年4月の入学式での不起立者への処分の強行も予想されており、その人数はさらに増大する。この状況は、とりもなおさず東京都教育委員会(都教委)の異常な教育行政を証明している。
昨年9月21日、東京地方裁判所民事第36部(難波裁判長)は、いわゆる「予防訴訟」判決において、10・23通達には「明白かつ重大な暇疵があり」違憲・違法であり、同通達に基づく職務命令に従う義務はないこと、またこれに基づいていかなる処分もしてはならないことなどの判断を示した。
ここで私たちは、あらためて自分たちの行動の正しさを確認するとともに、都教委が「10・23通達」をすみやかに撤回することを期待した。
しかし都教委は、9月29日に控訴したのみならず、「卒・入学式への対応は一切変更するものではない」などと、校長らに対して、引き続き職務命令を出すよう強い指導を行った。
加えて今春は、「内心の自由を生徒・保護者に説明するな」という指導が強まり、元校長をも含めた旧職員を式典に招待しない、あるいは来校しても式典会場に入れないなどの異常な対応をする学校が急増した。
さらに都立学校卒業式の都教委祝辞では、例外なく「東京マラソン」への高校生の動員、「東京オリンピック誘致」の推進、「奉仕」活動必修化に言及し、石原都政を自画自賛する内容の文章が読み上げられた。
ここには、式典の主役である生徒への祝意や励ましの視点はなく、ただ式典の場を利用して石原都政の施策の推進を喧伝する姿があっただけである。これは、もはや学校が、完全に政治の道具とされたことを象徴する場面であった。
私たちは、自分たちに都合の悪い司法判断は踏みにじり、批判の声を排除し、恫喝によってひたすら「日の丸・君が代」強制の定着を図ろうとし続ける都教委の暴挙を断じて許すことはできない。
現在、本日の不服審査請求のみにとどまらず、延べ860名余りの教職員が、都・都教委を相手取り、10・23通達関連の裁判や人事委員会審理を闘っている。
私たちは、これらのたたかいに取り組む人々、生徒、保護者、市民、そして良識ある都職員、さらに全国の教育労働者ともかたく連帯し、処分撤回と「10・23通達」の撤回を勝ち取るまで全力を尽くす決意であることを表明する。
「もの言わぬ教職員」が「もの言わぬ生徒たち」をつくりだし、「戦争のできる国づくり」に協力する学校をつくろうとする都・都教委の策謀を許してはならない。私たちは、教え子を再び戦場に送ってはならないことをここに確認する。
2007年4月27日
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
共同代表 清川久基(前足立面高校) 星野直之(前保谷高校)
【連絡先】被処分者の会事務局長近藤徹(葛西南高校)携帯09-5327-8318
弁護団事務局長 白井剣(東京あさひ法律事務所)携帯090-4607-3189
卒業式処分取消を求める都人事委員会不服審査請求にあたっての声明
本日、2006年度周年行事および卒業式における「君が代」起立斉唱およびピアノ伴奏命令に従わなかったこと理由に懲戒処分を受けた都立学校教職員30名(延べ人数。内2名は再雇用職員任用取消)が、同処分の取消を求めて東京都人事委員会に不服審査請求を行った。
この請求を行った教職員らは、上記の命令の根拠となった東京都教育委員会(都教委)通達(2003年10・23通達)とそれに基づく職務命令が教職員や生徒らの思想・良心を侵害する性質を有するもので、違憲・違法であるから、処分自体があってはならないと考えている。
しかし、2004年2月から始まった「1O・23通達」に基づく大量処分は、これまでに381名を数えており、本年4月の入学式での不起立者への処分の強行も予想されており、その人数はさらに増大する。この状況は、とりもなおさず東京都教育委員会(都教委)の異常な教育行政を証明している。
昨年9月21日、東京地方裁判所民事第36部(難波裁判長)は、いわゆる「予防訴訟」判決において、10・23通達には「明白かつ重大な暇疵があり」違憲・違法であり、同通達に基づく職務命令に従う義務はないこと、またこれに基づいていかなる処分もしてはならないことなどの判断を示した。
ここで私たちは、あらためて自分たちの行動の正しさを確認するとともに、都教委が「10・23通達」をすみやかに撤回することを期待した。
しかし都教委は、9月29日に控訴したのみならず、「卒・入学式への対応は一切変更するものではない」などと、校長らに対して、引き続き職務命令を出すよう強い指導を行った。
加えて今春は、「内心の自由を生徒・保護者に説明するな」という指導が強まり、元校長をも含めた旧職員を式典に招待しない、あるいは来校しても式典会場に入れないなどの異常な対応をする学校が急増した。
さらに都立学校卒業式の都教委祝辞では、例外なく「東京マラソン」への高校生の動員、「東京オリンピック誘致」の推進、「奉仕」活動必修化に言及し、石原都政を自画自賛する内容の文章が読み上げられた。
ここには、式典の主役である生徒への祝意や励ましの視点はなく、ただ式典の場を利用して石原都政の施策の推進を喧伝する姿があっただけである。これは、もはや学校が、完全に政治の道具とされたことを象徴する場面であった。
私たちは、自分たちに都合の悪い司法判断は踏みにじり、批判の声を排除し、恫喝によってひたすら「日の丸・君が代」強制の定着を図ろうとし続ける都教委の暴挙を断じて許すことはできない。
現在、本日の不服審査請求のみにとどまらず、延べ860名余りの教職員が、都・都教委を相手取り、10・23通達関連の裁判や人事委員会審理を闘っている。
私たちは、これらのたたかいに取り組む人々、生徒、保護者、市民、そして良識ある都職員、さらに全国の教育労働者ともかたく連帯し、処分撤回と「10・23通達」の撤回を勝ち取るまで全力を尽くす決意であることを表明する。
「もの言わぬ教職員」が「もの言わぬ生徒たち」をつくりだし、「戦争のできる国づくり」に協力する学校をつくろうとする都・都教委の策謀を許してはならない。私たちは、教え子を再び戦場に送ってはならないことをここに確認する。
2007年4月27日
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
共同代表 清川久基(前足立面高校) 星野直之(前保谷高校)
【連絡先】被処分者の会事務局長近藤徹(葛西南高校)携帯09-5327-8318
弁護団事務局長 白井剣(東京あさひ法律事務所)携帯090-4607-3189
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