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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

国連UPR日本審査で3ヶ国から「朝鮮学校の高校無償化」の勧告

2017年11月16日 | 人権
 ◆ 国連人権理事会が「朝鮮学校の高校無償化」を勧告
 いつもお世話になっております。在日本朝鮮人人権協会の朴金優綺(ぱくきむ・うぎ)です。重複された方、御免ください。
 先ほど行われた第3回UPR日本審査にて、初めて朝鮮学校に「高校無償化」制度を適用するよう求める勧告が出されましたので、その旨を報告させてください。転送歓迎です。
 2017年11月14日、スイス・ジュネーブにおいて、国連人権理事会による日本政府に対する第3回UPR審査(普遍的定期審査)が行われました。
 UPRとは国連における人権理事会の創設に伴い、国連に加盟する193カ国すべての国の人権状況を普遍的に審査する枠組みとして盛り込まれた制度です。審査の場では、事前に発言申請を行った国から審査対象国の人権問題に対して様々な勧告が出されます。2012年に行われた日本政府に対する第2回UPR審査では、79カ国から、174の勧告が出されました。
 このたびの第3回審査においては、100を超える国々が日本の人権状況に関する勧告を多数出すなか、初めて、「高校無償化」制度を朝鮮学校にも適用するよう求める趣旨の勧告が3つの国から出されました。
 まず、ポルトガル「『高校無償化』制度をすべての学校に適用するように」と勧告しました。
 現在、各種学校認可を受けた外国人学校の中で朝鮮学校だけが同制度から除外されていることを考えると、ポルトガルによる勧告は事実上、同制度を朝鮮学校にも適用することを求めたものといえます。
 また、オーストリア「社会権規約委員会と人種差別撤廃委員会の勧告に従って、すべてのマイノリティの子どもたちの教育権を保障するように」と勧告しました。
 周知の通り、社会権規約委員会は2013年に、人種差別撤廃委員会は2014年にそれぞれ、「高校無償化」制度が朝鮮学校にも適用されることを確保するよう日本政府に勧告していることから、この勧告も、同制度を朝鮮学校に適用することを求めているものと思われます。
 さらに、朝鮮民主主義人民共和国「『高校無償化』制度を朝鮮学校にも適用するように」と明示的に勧告しました。
 これらの勧告に対して日本政府は、「朝鮮学校に在日朝鮮人が在籍するために不指定としたわけではなく、法令の趣旨にのっとって不指定とした。そのため、民族差別や教育権の侵害にはあたらない」と答弁しましたが、さる2017年7月28日の「高校無償化」裁判に関する大阪地裁判決で示されたとおり、日本政府による朝鮮学校への「高校無償化」制度の不指定処分は、政治的・外交的理由によってなされたものであることは明らかであり、日本政府は、すべての意思ある高校生等の学びを支援するという「高校無償化」法の趣旨にのっとり、一刻も早く朝鮮学校の生徒たちに「高校無償化」制度を適用すべきです。
 「高校無償化」制度が朝鮮学校の生徒たちにも差別なく適用される日が一日も早く来るよう、今後ともみなさまのご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
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