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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

教育管理職選考崩壊の実態(2)

2009年12月25日 | 暴走する都教委
 《経年変化から見る教育管理職選考崩壊の実態(2)》
 ◆ 改善の兆しがなく、人事担当者の責任が問われる

【教育管理職】

 今年の倍率は少々上がっているように見えるものの、合格者数が去年より100人以上も減っているのだ。肝心なのは受験者数の減少には歯止めがかかっていないことの方で、事態はより深刻になっている。
 特にB選考は、受験資格に「主幹経験」を追加した08年度からさらに落ち込み幅が大きくついに500人を割った

 都教委肝いりで期待のA選考はと言えば、受験者が9年前の8分の1に激減
 <葛飾総合・荒川工・荒川商・浅草・足立新田・淵江・大山・練馬工・練馬工・杉並総合・荻窪・国際・総合工科・一商・三田>。以上の都立高の共通点がお分かりだろうか。A選考の高校合格者15名の全所属である。進学重点校の名前はなく、困難校から這い上がる手段として管理職選考が活用されている実態が見えてくる。
 A選考・B選考とも、昨年に続き今年も「二次募集」をしたが、不人気ぶりは如何ともしがたい。
《教育管理職選考》
 A選考(若手登用)行政管理職又は学校管理職の候補者を選考
 B選考(中堅登用)原則として学校管理職の候補者を選考
 C選考(ベテラン登用)即任用する学校管理職を選考
 選考合格後管理職として任用されるまで、A選考は五年間、B選考は二年間ジョブ・ローテーションや管理職候補研修を行う。合格者数のAとBの比率は概ね1:3で、Aを一定数確保し、Bで必要数を調整する。 〔教育管理職任用制度の改正について(1999/6/10)〕

【主幹職】
 昨年から、区分Aと区分Bの受験者数が逆転していることに注目して欲しい。

 区分A(申込制)が何をやっても全然増えないので、上から受験を促す区分B(推薦制)になりふり構わずテコ入れしているのが明らかだ。

 今年は受験者数が久々に上昇に転じのは「駆け込み受験」が要因考えられる。主幹受験資格は、「主任教諭」経験が必須となったが、今年は経過措置で「主任教諭」でなくとも受験資格があった。新しい階層性では2階級特進(平→主任をとばして主幹)のラストチャンスであったのだ。
 もう一つは主幹と管理職との「ダブル受験」である。管理職から勧められた人も結構いたらしい。両方受けて上手くいけば3階級特進(平→主任・主幹をとばして管理職、昔は普通だった)。ダブル受験なら確かに受験人数は増える。
 4年連続「二次募集」に加えて、あの手この手で受験者を誘ったのが今年の結果だ。とは言っても、導入当初(02年度)に比べると見る影もなく、完成年度を2年過ぎても未達成率は4割近い。03年度以来「採用予定数1,000人」を上回ったことは一度もなく、主幹はこのまま永遠の欠員職となってしまうのではないだろうか、
【人事政策失敗の結果責任】
 上を見れば、主幹はいつまでたっても定員割れ管理職選考は10年前の5倍台から倍率1倍台に低迷。いずれも不人気校並みの「二次募集」を続ける有り様。
 下を見れば、東京都の教員採用試験は、実質1倍台を割り込んで、去年から「二次募集」。他県の不合格者を繰り上げ採用している有り様。
 中はどうなっているかと言えば、病休者が5年間(02→07)で2倍に急増。その7割が精神疾患というへたりようだ。
 明らかな人事政策の失敗だろう。民間企業でこれだけ上から下まで人事面の停滞が長期にわたって続いたら、責任者の管理能力が問われないでは済まないのではないか。ところが都教委では成果が上がらなくても担当者が責任を問われることなくどんどん出世していく。教育行政の腐敗の根は深い。
 いつからおかしくなったのか。人事部が口が裂けても言わないこと。2003年(「10・23通達」)がすべての出発点であることは、人事部以外みんな知っている。
■「そっぽを向かれる東京都の人事政策」(2009/9/10)
http://wind.ap.teacup.com/people/3458.html
■「合格倍率の低下傾向続く教育管理職選考」(2009/1/7)
http://wind.ap.teacup.com/people/2904.html
■「主幹制度 無惨な未達成」(2009/1/6)
http://wind.ap.teacup.com/people/2902.html
■「今年も定員割れ 主幹級職選考」(2007/12/16)
http://wind.ap.teacup.com/people/2050.html
■「受験者数低迷に歯止めかからず」(2006/12/25)
http://wind.ap.teacup.com/people/1338.html
『これからの教員選考・任用制度について(中間のまとめ)』
 平成18年1月 教員任用制度あり方検討委員会
 *12年度と17年度の合格者数の比較=16p
 *主幹配置計画=30p
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr060126j/korekara.pdf
『○教育管理職任用制度の改正について 平成一一年六月一〇日』
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/kohyojoho/reiki_int/reiki_honbun/g1012494001.html
『これからの教育管理職・指導主事の選考・育成制度について』
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr080110j/houkoku.pdf
~ 教育管理職等の任用・育成のあり方検討委員会 第1次報告 ~
平成19 年12 月
教育管理職等の任用・育成のあり方検討委員会

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