ゲーテは自分の身体に適する健康の法則を厳重に守って、
身体を極度に可愛いがりながら最高完全に最後迄その能力を発揮せしめて
晩年に到る迄其の創作力が衰えなかったのである。
彼は寒気に対して非常に敏感な体質をもっていたので、
その自分自身の体質を充分理解していて
眠る時は肩口が冷えないように毛布を豊かに首の周りに包んで
一寸(ちょっと)も風が入らないようにしたということである。
私は必ずしも諸君に、晩年のゲーテの健康法を実行せよというのではない。
ただ云いたいのは、肉体を諸君が人生の目的を達成するための道具として
軽んじてはならぬと云うことである。
『 生長の家 』 誌 昭和二十四年三月号
「 完全なる生活設計 」 二十六日の法語 谷口雅春先生