「 生命 」 がその 「 使命 」 を遂行する為の道具として創作された肉体は、
その性能をよく知って、その弱点の現れないようにし、
その特徴を生かし使うようにすれば、
乱暴に、遊蕩に肉体を使うよりも長持するし、
立派な働きをする事が出来る。
自己の性能を知ることなく、
鋸(のこぎり)で庖丁(ほうちょう)の代用をするような使い方をしながら、
効率が上がらず、人に認められず、徒(いたずら)に社会の下積みとなり
世間を呪わなければならぬようになるのは自己を知らぬからである。
人間の幸運と不幸とは、
決して偶然の他力(たりき)に支配されているのではなく、
同じ隣接地でも 甲の農家と乙の農家に貧富の差ができるように、
自らのやり方で運命を作るのである。
『 生長の家 』 誌 昭和二十四年三月号
「 完全なる生活設計 」 二十七日の法語 谷口雅春先生