人は全生命力をもって「仕事」と取り組まなければならぬ。
しかし徒(いたず)らに「仕事」「仕事」と仕事ばかりに熱中して、
「仕事の奴隷」になってしまったために
折角の天才が早く生涯のエネルギーを使い果して廃人となったり、
短命に終ってしまったような例を見ることは、まことに悲しいことである。
これは、自己を知らぬことと 不完全なる生活設計から来るのである。
生命の働きは緊張と弛緩との交替によって行われる。
緊張ばかり持続することは生命を浪費するし、
なまけて、弛緩ばかり持続することも生命を浪費することになる。
吾々は自己自らの体質を知り
それに適するもっとも完全なる生活設計を行い、
仕事と休養との交代した喜びに満たされ生活設計を行うとき
一生のうちに最も多くの価値ある仕事を成しとげることが出来るのである。
『 生長の家 』 誌 昭和二十四年三月号
「 完全なる生活設計 」 三十一日の法語 谷口雅春先生