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唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

耳に残るは君の歌声

2011年08月15日 | 映画 か行
耳に残るは君の歌声 特別版 [DVD]
クリエーター情報なし
パイオニアLDC


時は20世紀前半、ロシアに生まれたユダヤ人少女フィゲレは幼いころに父と生き別れ、ユダヤ人迫害を逃れてイギリスに移住し、スージーという英国風の名前に変えられ、母国語を使うことも禁止される。やがて成長したスージー(クリスティーナ・リッチ)は、パリで歌手として生計を立て始めるが…。


子ども時代の暗い感じがとてもいいです。暗い中でも、お父さんと一緒にいた時間がなんとも言えない美しい時間になっています。最後に再会を果たしますが、その一緒でなかった時間はもう取り返しのつかない時間であり、その間にそれぞれがそれぞれの生きる道をたどってしまっているので、あの別れたときと同じではないのです。

父親にはもう別の家族がいる。娘はもう立派な大人になっている。会った時の違和感をお互い感じたでしょう。
でも、同時にあの時代の2人の思い出、記憶、お互いへの思いがどのような感情になってあらわれたのでしょうか。
お父さんの「私の可愛い小鳥」という表現がとても美しく感じました。


ガール6

2011年05月17日 | 映画 か行
ガール6【字幕版】 [VHS]
クリエーター情報なし
20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント


女優になれない女の子がテレフォンセックスで稼ぐというお話です。

なんか、今のインターネットでの人のつながりにも通じるような希薄な関係です。
でも、会話の内容は日常では表に出せないような裏の自分、裏というより、不断は眠り込ませている自分とでも言いましょうか、そんなものを、目に見えない相手に対しては出せてしまう・・・それで、何でもうけとめてくれちゃうから、はまり込んでお金を使ってしまうわけですね。

受ける側の女の子は金を稼ぐために相手にあわせて、ウソの共感で客をとるわけです。マジメに相手のことを気にしてしまうと、こんな仕事できませんよね。

お互いが、それを割り切っている間は成立する関係。

そのウソの世界を現実と勘違いしてしまうと、そこには破滅が待っています。

それは会おうといわれて会いに言ったらすっぽかされた現実とか、アパートを突き止められて、殺されるのではないかという恐怖とかがありましたが、架空の世界がエスカレートしてしまって引き起こされた現実の恐怖というのは、本当に怖い。

マジであんな感じでアパートに入ってこられて、殺されちゃうなんてことは、実際にありそうでこわいです。
最後の現実稼動かわからないようなテレフォンセックスから、現実の恐怖に切り替わるところがとても印象的でした。

それで、そんなスパイクリー監督のガール6、ずっと観たいと思っていながら、見ることができなかった作品です。

何で見たかったかというと、音楽をプリンスがやってるんです。
これはすごいですよ。
プリンスプリンスプリンス。
正直、プリンスの曲の方に気持ちが入り込んでしまうので、物語が何となく中断しちゃう感じがもったいない。どっちに集中していいかわからなくなる。

プリンスと映画は相性が悪いのかな?

特に、パープルレイン、アラウンド・・・、パレード、サイン・・・の曲とかが流れると、さっと現実に引き戻される感じです。映画に融合してないです。

でも、最後のサムタイムスノー・・・でまたジーンときちゃいます。
あそこのキスシーンは美しいですね。ただ、あの男のほうというのが、なんか納得いかないけれど。雪の変わりに電話が降ってましたけど。

ところどころに遊び心があって、マドンナの取扱説明のところとか、マルコムXのときみたいなタイヤごろごろがあったり・・・

エレベーターから落ちた少女の話は何を意味するのかはよくわかりませんでした。
でも、何か深い意味づけをしています。
遊んでいたらエレベーターのドアが勝手に開いて落ちちゃうというのがあのときの彼女のこのまま落ちていってしまうかもしれないという恐怖のイメージと重なったからなのか、それとも、黒人社会の現実のイメージなのか・・・よくわからないけど、わからないくせに、いいアクセントになってる気がして。

そんなこんなで、洋物のえろビデオ見てるのと間違えられそうなそんな一品でした。

DVDにはなってないのかもしれませんね。
ビデオでレンタルしました。

ぜひ、DVDにしてほしいです。
プリンスの曲がずっと流れていて、それだけでも楽しめる映画です。

ガール 6 オリジナル・サウンドトラック
プリンス,ニュー・パワー・ジェネレーション,ヴァニティ6,バニティー,スター・カンパニー
ダブリューイーエー・ジャパン

カイジ 人生逆転ゲーム

2011年03月03日 | 映画 か行
カイジ 人生逆転ゲーム 豪華版 (限定生産) [DVD]
クリエーター情報なし
バップ


「負け組」が這い上がるための命を懸けた壮絶なたたかいです。

ビルとビルの間にかかっている鉄骨をわたるやつは引っ張りすぎな気がしました。つべこべ言わず、早く足を動かせ!とか、そんなに間隔をつめてあるいてんじゃねえとか、頭を使って全員が生き延びる方法があるんじゃないのかい!風を感じないところとか、雨が降って電気はどうなるのとか、いろいろ考える時間をたっぷり与えてくれました。靴に引いた線もぜんぜん使ってない感じでしたしね。使ってたら余計大変なきもします。もっと歯の字にした状態で印をつけたほうがいいんじゃないのかとか、いや、やっぱりカニ歩きでしょうとか、考える時間はたっぷりあったので。振り向きすぎ叫びすぎ。静かにやったほうが緊張感はあったかも。
でも、あの状況を歩ききるのは誰もできないんじゃないでしょうかね。

最初のじゃんけんカードも、同じカードを持っているとは限らないのに、大丈夫かな?と思いました。

最後の皇帝のやつは、まったく勝てる気がしない。いかさまやられなくても勝てませんよね。
でも、1回1回カードをめくられるたびに、皇帝の圧倒的有利が削り取られていく感じがしました。ああいうときは最初から出すカードを決めちゃうしか考えられません。相手のことを考えるともうアウトでしょうね。
不思議と人間って、勝てるときって勝てる予感がしたり、負けるときって、何をやっても負けちゃうような気持ちになるときありますもんね。勢いって大事ですね。

相手の心の読み合いは面白いです。
ジョジョを読みたくなりました。
っていうか、カイジを読めって感じですかね。

けっこう、楽しませてもらいました。

奇跡のシンフォニー

2011年01月09日 | 映画 か行
奇跡のシンフォニー [DVD]
クリエーター情報なし
ポニーキャニオン


世界の音を感じる、すべてのものにメロディを感じる子どもの表現する音楽ってどんなものだろう・・・と、だんだん期待が高まってしまった分、がっかり感が大きくて、感動の再会シーンも、なんか、とても軽いものになってしまいました。
会えそうでつくり手の意図で会えないはがゆさ、と思っていたら簡単につながっちゃう感じも何となく軽い感じがしました。

あと、お父さんはただの甘ったるい曲しか歌わないロックミュージシャンじゃ、お母さんに比べるとかなり見劣りします。・・・おかあさんだって、才能ある人なのかどうなのかも、素人目にはわかりません。素人目にも才能があることがわかるような印象付けがほしかったです。

全編に流れる音楽が全く入ってこない。

劇的な「奇跡」の演出をする音楽がとてもちゃちくて、これが世界の音の表現だったら、世界も大したことないなと、思ってしまいました。

あれだと、器用に楽器を弾ける天才、音を理解して楽譜をかける天才、とりあえず普通のプロっぽい曲をつくれる天才の子どもでしかない。

自分が聴く耳がないから曲を理解できなかったのか、それとも、天才風の普通の駄曲だったのか…

奇跡のシンフォニー・・・最初の出会いで見事にセックスまでこぎつけて、その一回で、見事に子どもができてしまって、それ以来、男女は別れ別れになってもその人のことを思い続けていたといういみでは、まさに奇跡のシンフォニーかも。すべてがつくられた奇跡な気がするけれど…

告白

2010年11月19日 | 映画 か行
告白 【DVD特別価格版】 [DVD]
クリエーター情報なし
東宝


落ちました。
自分を否定されたような屈辱感に押しつぶされそう。本当に純粋無垢な正義感の強い、人間を信じられる人なら、立ち向かって完全否定できるかもしれません。でも、自分には、そんな立ち向かうような気力はありません。罪の意識を感じなくなってしまった今の自分には、この、どうしようもなくダメな映画を否定することができません。

見る側は、人の心のつながり、人間の可能性を求めて映画を見続けて行きますが、すべてそれが否定され、壊され、殺されます。

この映画に登場するすべての人の冷酷さのまえに、自分の価値観って、違うの?って、思ったことでしょう。作り手のレールに乗せられて一喜一憂しているこちらがをあざ笑うかのように、この監督は、観る人の心を殺していきます。まるで、犯罪を屁とも思わない少年たちのようでもあります。
やったもん勝ち的な感情は、実は犯罪者の少年の心ではなくて、この映画の作り手の方ではないかと思ってしまいます。
精密機械のように映像も加工されて、最後まで、乾いた青空のような映画の中で、みんなが殻に閉じこもっていく姿をあざ笑っているのかもしれません。

社会の闇、少年の心の闇、これをうまく突いた作品と言えるかもしれませんが、その闇に切り込んでいるようには感じませんでした。自分にはそれを言うのが精いっぱいですね。

完全否定できないところに自分の弱さがあるし、完全否定の映画にさせきれないところに、もしかしたら、作り手のやさしさというか、甘さがあるのかもしれません。感傷的にさせて、社会の闇を映像化したと追い自画自賛のための映画なのか…みんなに社会派映画と言われたいのか…

問題意識はどこになるのでしょうか。

最後の方の松たか子さんの表情は、親切なクムジャさんのパクリかと思わせるところもあります。

斬新と思わせといて、実は二番煎じ的な映像も、気になります。
天才のまねをする秀才というところでしょうか。

ダメな映画。でも、そのダメな映画の前に、刃向かう気力がおきないのは、このダメな映画の力なのでしょうか。

皇帝ペンギン

2010年10月17日 | 映画 か行
皇帝ペンギン プレミアム・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
ジェネオン エンタテインメント


このドキュメント、ずっと気になっていた作品です。

テレビか雑誌か忘れたけど、松井秀樹が本気かどうかはわからないけど、DVDをよく見るという話から、皇帝ペンギンの話をしていたので。

途中退屈で眠くなってしまいましたが、すごいドラマです。

海から陸に上がって、生まれ故郷の山のふもとに行く。みんな申し合わせたようにぞろぞろ集まってきて、大行進が始まります。そして生まれ故郷でその年の結婚相手を探して、愛をはぐくみ、卵を産み・・・

卵を産んだらまず、母親が食料を求めに海に向かいます。雛がかえるまでに食料を体にためて持って帰ってくる仕事があるんですね。
母親がいない間、父親が卵を温めます。
冬の厳しさをみんなで寄り添って耐えしのぎます。

母親がかえってくると、今度は体力を消耗したオスが死の行進でえさを求めて歩いていきます。
今度は母親がまだ外の寒さに耐えられない雛を自分の体で覆って暖めてあげます。

そして子どもが大きくなって、親子別れて・・・この繰り返しだそうですが、4年後に、この子どもたちは海から同じ場所に戻って同じように結婚相手を探してなっていくんだそうです。

南極の厳しい自然の中で、まさに命がけで、生を引き継いでいく。生きていくこと、子どもに引き継いでいくことそのものが生きる目的というシンプルな世界です。

その一連の流れの中で自然の力の前に死んでいく仲間も相当いるのでしょう。

でも、ずっとこうやって生きてきたし、この先もこうやって生きていくことを使命付けられています。
この遠い昔から引き継いできたものをこの先も続けていくためには、人間の自制が必要です。

この映画で直接語っているわけではないですが、環境破壊について、やっぱり考えてしまいます。

蟹工船

2010年06月04日 | 映画 か行
蟹工船 [DVD]

TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)

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最高です!
最初の貧乏比べ、自殺で来世に賭けるというところで思わずDVDを止めてしまいました。最後まで見ることができない。恥ずかしくて。
恥ずかしいという感情を映画で感じることができるなんて、そう簡単にできるもんじゃありません。新感覚の映画かも!

小説で感じた臭いにおいがない。じめじめした感じもない。抗菌蟹工船!!無菌蟹工船!!
きれいな工場でシャキシャキやってますみたいな感じがすばらしい。就職前に工場見学しました。って感じですばらしい。

さらに、会話の陳腐さに感動!なにも心に残らない会話の応酬は、もう、ファンタジーの世界です。

馬鹿にしたような軽い映像に監督の才能を感じさせます。

素人の劇団の芝居をみている気分にさせる、新しい試み。実験的映画です。

あの、船が沈没するところも悲しい。なにも伝わってこない。救出に行くといった直後に沈没しちゃって、意味ないじゃん!!って感じだし、何で、無線がスパークしてるのか・・・ここに、作り手のこだわりを感じます。

あの偉い人の役作りがすごい!原作が描くその立場の人間の冷酷さを消して、ありがちなチンピラ的、野獣的な役作りにして、本質的な問題を追求していないところもすばらしい。

労働者も、みんな元気で健康そうで、元気づけられます。
寒いなって言えるくらいの室内温度を保っている快適な船です。タイタニックを超えたかもしれませんね。

なにより、この映画の一番良かったところは、すぐに観るのをやめることができるので、時間の節約になるところです。

大いなる西部は3時間近く見ましたからね。

15分で終わる映画は最高ですね。映画監督の素晴らしい才能ですね。観る者を飽きさせる前に、そもそも映画に入りこませない素晴らしい映画です。役者の素晴らしい演技も、画面から観る者を遠ざけます。
汚らしい重苦しい原作をこうもあっさり、気楽に、きれいにつくリあげた素晴らしさ。最後まで見させないことにより評論をさせないという、計算されつくした作り。完璧です。素晴らしい監督に素晴らしい役者たち。素晴らしい才能たちが融合して、奇跡の超名作に仕上がっています。



素晴らしい映画に出会えて良かった。生きているって素晴らしい!

キャピタリズム~マネーは踊る

2010年05月26日 | 映画 か行
キャピタリズム~マネーは踊る プレミアム・エディション [DVD]

ジェネオン・ユニバーサル

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キャピタリズム [capitalism] ⇒資本主義(しほんしゆぎ)

資本主義
商品経済の広範な発達を前提に、労働者を雇い入れた資本家による利潤の追求を原動力として動く経済体制。資本家が生産手段を私有し、労働力以外に売る物をもたぬ労働者の労働力を商品として買い、労賃部分を上回る価値をもつ商品を生産して利潤を得る経済。封建制に次ぎ現れた経済体制で、産業革命によって確立された。

資本主義というシステムそのものが一部の富裕層の儲けしか考えないということですね。
この映画でやはり涙を誘うのは、家を追い出された人のさけび、立ち上がって抗議をする人の姿。そして、オバマ大統領誕生の瞬間の民衆の喜ぶ姿でした。
オバマ大統領に対する国民の期待が伝わってきます。
政治のあり方を見た気がしました。
国民の願いを背負って政治家は誕生しなければならないと思いました。
そして、その国民の声に誠実に耳を傾け、実行していかなければならないと思いました。
アメリカの純粋な思いが結実した瞬間、国民の希望がかなえられた瞬間だったんですね。
それまでの(知ってる限りでですが)当選と質的に違うと、映像で感じました。
オバマ大統領が今までも、これからも何をして何をしようとしているのか、国民は見続けて行くわけですね。そして、不正や不満には立ち上がれば変化を起こせることも体験してしまったわけだから、これからの国民の力は質的に違うでしょう。

日本に目を向ければ、国民の期待によって誕生した民主党政権がその期待に一つもこたえられず、自民党の政治を受け継ぐ政権であることが日々明らかになる中で、国民は、アメリカと同じように自分たちで変化させた力でまた新しい変化を起こさなければならないのでしょう。
もちろん、その力が雨後のタケノコ新党に行くようでは、日本の変革もまだまだ先ということになるのでしょうが、自民党政治には戻れないし、自民党政治を継続させる勢力では先がないのは目に見えてます。
根本的な変革が必要な時です。

・・・と、話がそれました。
レーガン時代にアメリカの経済体制、政治体制が転換されたんですね。当時日本では中曽根ですか。国鉄の民営化とか、国がすしていた仕事を民間に任せて、今につながる弱肉強食のむき出しの資本主義の体制を築き上げる走りだったのかもしれません。

どうしても話がそれます。

マイケルムーアの観点の鋭さにはいつも驚いちゃいます。
映画という、自分のたたかいの場所を確立して、ずっとたたかい続けているのはすごい。

残念なのは、インタビューが早口で、字幕の意味を理解する前に次の文章になっちゃったりして、理解はあまりできなかったことです。
お金の表示がされてる時も、自分は頭があまり良くないので、いちいち「一十百千万…」と下からゼロの数を数えてたのでもう、わけわからないです。しかも、ドルで書いてあるので、縁に直すと…なんてやってたら余計だめです。「,」が2個ついてたから…もう、パンクです。

字幕も大変です。右に出たり左に出たり下に出たり。最後のエンドロールなんて、歌の字幕が右に出てるのに、画面上でいろんな説明をしていて…2重に字幕が出ていて大変。

あと、面白かったのは、資本主義と民主主義を明確に分けていたところです。けっこう、ソ連があった時は、「自由主義を守れ」なんてやっていたし、資本主義=自由と民主主義、共産主義=独裁みたいなことが言われていましたが、そういう点で、しっかり分けられているところが、あたりまえだけど重要なところだと思いました。
そこに区別がつけば、共産主義の社会でも、民主主義がありえるということがわかるわけで…
実際に共産主義の社会になるには、民主主義の制度をもっともっと発展させなければ実現しないという構図だと思いますが、この映画のここのところの表現は、そこを認識する第一歩だと思います。

今後も活躍してほしいですね。
今度は、軍事同盟についてやってほしいです。日本にも来て、アメリカの基地の実態をとってほしいな。これはすごいドキュメントができると思います。憲法9条のある国でなぜアメリカ軍の基地があるのか…アメリカは日本を守るためにあるのか…なんて、やってくれたら嬉しいけど・・・そうしたらたぶん、最高傑作ができますよ。


カムイ外伝

2010年05月17日 | 映画 か行
カムイ外伝 [DVD]

SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)

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観ていて面白かったところ・・・・

最高に面白かったところは、さめをやっつけた人たちにカムイが、「只者ではないな」みたいなことをいうところです。ここまで只者じゃない感じで登場させといて、今言うせりふかよ!と、笑ってしまいました。
くだらなくて笑っちゃうところは結構ありました。

良かったところは、馬の足を切った男に興味を持った・・・というナレーションです。声はいやだったけど、マンガの言い回しを使ったんじゃないのかな?そこだけがすごく深い感じがして文化のかおりがしました。

あと、さやかちゃんがちょっとヒットでした。物語の中というより、演技が上手な感じがしました。こんな映画で発見したのは残念ですが・・・
大後寿々花(オオゴ スズカ)さんって言うんですね。1993年うまれ。若いですね!映画では、女の子ものがたり、グーグーだって猫である、遠くの空に消えた、バルトの楽園、SAYURI、北の零年に出てるって。
若いけど、いろいろこなしてる人なんですねえ・・・
カムイはいいから、サヤカ外伝をつくってほしいですね。トリミングしちゃえ!白い服の人、たぶんさやかさんです。さやかさんを抱きしめている細長い手は小雪さんです。小雪になりてえ!

マンガを読みたくなったという点でも、いいきっかけづくりになった映画です。

全体的につまらない・・・つまらないというより、くだらないです。
今日本でマンガの原作を使って数うちゃあたる的に垂れ流されている薄っぺらい映画の流れをくむ感じです。ある意味予想通りです。

アニメでみたカムイのイメージは、無口で、息なんか乱れないし、すらっと立っていて、足もキチンと閉じて、隙を見せないという感じで記憶にありますが、これはすごい。よくわめく。息乱れっぱなし。がに股で猫背。隙だらけ。感情むき出し。本当に忍者の世界でなにを修行してきたのかって感じで、そんな奴が抜け忍になってもすぐ殺されちゃうだろうに・・・よく抜ける決心したな。主人公に感情移入できなかったらおしまいですね。2時間は苦痛ですよ。まあ、さやかちゃんの演技とくだらなくて笑えたからシーンがあったからなんとかもちましたが・・・

景色も気持ち悪い。

民衆が馬鹿っぽい。結構ありがちですが・・・よくほえる。何でこんな一生懸命演技(とはいえないよなあ・・・)してるんだろうって感じ。よく監督はOKしたよな。・・・これが監督の采配だったら、この監督はなに考えてるんだろうって感じですね。よっぽど時間がなかったか、才能がないかですね。素人が才能なんていっちゃいけないかな?

殿様も絵に描いたような馬鹿殿です。

なにか、日本の映画って、これでいいのかなあ・・・・
観る側はお金払ってみるんだから、(あ!友だちにお金払ってないや!)少しはまじめに映画作りをしてほしいものです。(まじめに作っていたとしたら、それこそ救いがない。)

今日は、脳の回転がいつもよりいいので、こんな長々とぼろくそかいてしまいました。何か満足です。

カティンの森

2010年05月12日 | 映画 か行
カティンの森 [DVD]

アルバトロス

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ソ連がポーランドの将校を大量に虐殺したカチンの森事件を描いた映画です。

話の展開がちょっとよくわからないところもありましたが、もう、20年ぐらい前でしょうか。ソ連崩壊の前後で、話題になった記憶が・・・。記憶が正しければ、その時にやっとソ連自身がその蛮行を認めたような・・・

この映画を見て、ひとつの記事や資料として当時読んで知識としてもっていただけですが、それが様々な人たちの人生としてみたときに・・・その事件の残酷さ、重大さがちょっとだけわかったような気がしました。
ドイツとソ連に国を奪われ、戦後も自由がなく支配され続けたポーランドの複雑な歴史をせりふのなかから読み取ることができます。

カチンの森事件の真相というのは、ポーランドにとっては、自国の悲劇でありながら、表に出すことができない事件だったんですね。国民の多くが真相を知っていながら、それを表に出せない社会。真実に向き合う人たちがつかまってしまう社会だったんですね。ドイツ側の資料も国によって(?)かくされてしまいます。
ソ連という巨悪の害悪をもろにかぶった国だったのかもしれません。
ポーランドにとって、カチンの森事件は、戦争中の悲劇というだけでなく、戦後の悲劇の象徴でもあるようでした。悲劇がずっと生きつづけている・・・そんな気がしました。
ポーランドの旗が横半分に切りさかれて、赤旗にされてしまったシーンがとても印象的でした。

映画の流れも、案外あっさりと戦後になってしまいます。
虐殺のシーンもなく、そのあっさり感はちょっと以外でしたが、それが後から効いて来ます。
最後に虐殺シーンを再現しています。
あまりにもあっさりと、たんたんと、処理されていきます。それが人間の恐さです。

しかし・・・ソ連は何でそれをやったのでしょうか・・

クリフハンガー

2010年05月02日 | 映画 か行
クリフハンガー [DVD]

ジェネオン エンタテインメント

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勝手にスタローン祭(笑)
なぜ今スタローンなのかはともかく・・・

雪山での壮絶なたたかい!!
セットっぽいところはちょっと違和感がありますが、雪山を舞台にしたところはとてもいいアイデアです。岩もがんがん登ります。

爆発に気づかないところがよくわからないけど・・・

「ランボー怒りの雪山」的な、地の利を生かした戦いっぷりですが、もっとそこを強調してもよかったかな?とも思います。

最初のレスキューシーンは見てるのが結構つらいですね。

クライマーズ・ハイ

2010年04月24日 | 映画 か行
クライマーズ・ハイ [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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自分の分類としては、K-20と同じ部類ですが、こっちは結構・・・いや、かなり面白かったです。せりふが鼻につくところもありますが、リアルな感じを出そうという作った側の意図なので、これはこれで正解だったと思います。鼻につくと言うのは、なんとなく、リアルすぎてうそっぽいというか、会話と会話の間に間がないと

新聞記者の仕事をかっこよく、スリル満点で見せてもらえます。
ただ、現実の出来事の中でのやり取りなので、新聞記者のプロ意識と、人間としての心情の間には距離があることも感じました。あの最初に山に登った交通事故で死んじゃった人が人間としての心情がはっきりと出ていたと思うのですが、新聞と言うのは、大衆に溶け込んではいけないんだろうと思います。そういう点で、この映画は非情な人たちを描いてます。死んだ人たちを利用して、他社と勝負してるんですから。その交通事故で死んじゃった人をとめられなくておかしくなっちゃった人に対しても、どうってことないんですよね。

いがみ合ってきた人と最後は協力的になるところなど、できる男どもの情熱ドラマみたいな感じも、くさいけど、くさくしてない。いや、やっぱりくさいか。

クライマーズハイ。山を登っているうちに夢中になって、どんどん登ってっちゃうことを言うみたいですけど、山を登っているところと、新聞をつくっていく中でハイになっていく感じを重ね合わせながら・・・最初はそれがちょっと退屈だったけど、結果的に結びつけたところはよかったかも。

そして、チェック、ダブルチェックで、はっきりと裏を取らないものは記事にしないと言う信条は、とても大切なことだと思いました。

御巣鷹山の事故の被害者と遺族の物語ではないし、真相を究明する映画でもないので、そういう観点でない、新聞を作っている人たちのものがたりとして、面白くみれました。


怪人二十面相・伝

2010年04月23日 | 映画 か行
K-20 怪人二十面相・伝 通常版 [DVD]

VAP,INC(VAP)(D)

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魂を感じない作品。
マンガの映画化とかはやっていて、映画の流れみたいになってますけど、そういう発想の貧困さが前面に押し出されたような、貧困な時代にふさわしい作品と言いますか・・かなり薄っぺらでそういうところは、予想どおりでした。

金城武さんは好きな俳優さんだけど、金城さんの魅力を引き出すどころか、魅力を殺してます。
他の俳優さんや女優さんもそうです。

勘違いの時代の流れに乗って、魂のないまま、ただ金儲けか、話題作りか知らないけれど、映画をつくりたいという要求とは違うところで作品が組み立てられている気がします。

もし、「そうじゃないよ、一生懸命作ったよ」というのであれば、それでこれかよ!ってことになるわけですね。

素人でもできそうな…いや、素人のが面白いのをつくりそう…
自分が映画の素人だからこそ思うのですが、素人をがっかりさせるような作品を安易につくるのは、どうかやめにしてほしい。俳優さんも、もうちょっと映画を選んでほしい。

観るのをやめればいいじゃないかといわれるとつらいところですけど、こっちは見てみないとわからないから、駄作だろうと感じつつも、一応見ておこうと、思ってしまうわけですね。

駄作をつかまされる方が悪いのかな?
一番悪いのは、駄作でももうかりゃいいと思っていい加減につくる方だと思うけど…


GOAL3

2010年04月11日 | 映画 か行
GOAL!3 [DVD]

ポニーキャニオン

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がっかりです。この作品、回を重ねるごとに悪くなっていく。これは最悪な映画です。
主人公が入れ替わって、どうでもいい作品になってしまいました。やっとワールドカップだっていうのに、この中途半端さ。予算なさそう。よく演技できるなあ・・・
それならただワールドカップの映像を見ただけのほうがいいよね。

サッカーやれよ!

人間模様もちゃちいですね。

子どもとのやり取りは良かったけどね。