48作。これで最後です。
ここまで男はつらいよを続けさせたのはなんだったんでしょうか。
ここでの渥美さんは、やっぱりかなり無理してたんでしょうね。
でも、それでも、寅さんを見に来た人たちをがっかりさせてはいけないと頑張ったんだと思います。その無理をどうにか和らげようと、せりふや場所なんかも色々考えたんでしょうね。
くるまやでのやり取りは、昔のような勢いというか、テンポのよさはなくなっていますが、それでも、皆一生懸命に皆をがっかりさせないように頑張ったのでしょう。タコ社長のちょっと外れた感じが、がっかりというよりは、少し悲しいというか・・・
もう、みんなかなり無理があるのに、それでも、男はつらいよを続けさせたのは、やっぱり寅さんやくるまやのみんなににあいたいと劇場に来るお客さんのためなんでしょうか。
そんな、いままでの力を失いつつある(・・・失ってしまった?)物語に活気をもたらしてくれるのがこの後半何作かの満男と泉ちゃん(他)の物語です。
いいですね。泉ちゃんに問い詰められるシーンは美しいですね。
泉ちゃんも満男にそれを言ってほしかったんなら、結婚がどうとかなる前にはっきりさせちゃえば良かったのに。
床屋さんのやつで「幸せを待っているような生き方はいや!」と強く主張していたのに・・・今回は、母のためでもあるんです・・・なんていって、婚礼のときに一言も言葉を交わしもしないくらいまだ知り合っていない男と一緒になる決意をするなんて・・・
力を失ったとか、失礼な事書いちゃったけど、作らなければ良かったとかじゃなくて、作品自体おもしろいし、作ってくれてありがたいんだけど、そこまで作り続ける執念というか、その力の源はどこにあったのかなあ・・・と・・・
ここで無理してるとか色々書きましたが、それの元になってるのは、どこかで渥美さんはもう動けるような状態じゃなかったみたいなことを聞いたと記憶してるからで、そういう頭で見てるから、こういう言い方になってしまうんですけど・・・
今考えたら、それもあまり定かではないんで・・・
でも、こういうすばらしい作品をこんなにたくさん残してくれて、携わった人たちに感謝ですね。