時間の流れが違います。タイムスリップしたような田舎の風景に、とても和みます。こんな都会にいると、人間は、人間社会という王国のなかで生きている気がしますが、田舎に帰ると、様々な生き物の中で人間も共存していることを実感します。
共存の中で人間が自然に対して重要な役割を果たしていることも感じてきます。おもひでぽろぽろで田舎の風景は人間が作ったと言うセリフは好きなところですが、そういうことです。狩人と犬で自然を守ってきたのはハンターだと言うのも同じような気がします。人間が自然の営みの歯車のひとつになっている状態がいいんだろうなあと…思いました。
オウメばあちゃんがいいですね。生きていることも自然だし、死ぬことも自然に受け止めている。
ただ、人間の生き方はこれしかない!とも思わないですけど。そういう生き方もあるし、そういう生き方への憧れもありますが…でも、その境地に到達するには、大変な苦労もあったと思いますから。田舎のいいところにあふれた映画ですけど、一方で田舎の過酷さもあるわけで・・・
この凍狂で生きている自分にとっては、田舎で暮らすということは、逃げだしネ。いや、逃げるのがよくないと言っているわけじゃなくて、自分も最後の逃げ場にしているし・・・でも、まだ自分にとって逃げる時じゃないし…にげかえったところで、今の生活よりも厳しい生活が待っているとも思うし…
ううむ・・・だから、結論として、確かに田舎の風景は郷愁をそそるし、あんなおばあちゃんをみたら愛しちゃうの分かるし、でも、それは外からみた田舎の姿であって、中で生活している人たちにとっては、やはりその場所なりの苦労があると言うことだと思います。
なんか、定年になって、都会のしがらみを捨てて田舎に家を建ててのんびり暮らそうなんて考えている人を好きになれない。いや、別にその人がどう生きようが、興味ないですけど、自分の田舎には来てほしくないなあ…金にものいわせて楽しようなんてむしのいい話し…あ・・・いいすぎですかね。でも、まあ、それだけのことをしてきたんだから(金があると言う意味でですけど)別にどう生きようが自由か。
・・・と言うわけで、俺も田舎に帰ろう!
話がわけわからなくなってきましたが、要するに、樋口さんと小西さんが可愛くてよかったです。可愛いなんて失礼ですけど、そういうことです。
いつか私たちもご先祖様になれるかな?と言うセリフは単純だけどすごい深みを感じるセリフでした。あと、歳をとるほどわからないことが増えるってところ。
でもね。子どもがバイバイしたあと、歌うところがわざとらしい。自然な子どもたちになんで不自然に歌わせちゃったのかなあ…分からなくも無いけど、オイオイなくなよ。でも、そのなくのもわからなくも無いけど。
刀の病気で死んじゃう人はぜんぜんだめでした。自分の生き方じゃないですね。我慢大会の優勝候補がただ気取ってるだけだし、自分は奥さに対しても、あんな関係にしたくないし、自分はあがいていきたいですもん。
てらおあきらさんも、よしおかさんも、自分にとってはいまいちでした。
ちょっと退屈な感じもありましたが、それが田舎です。いつもキリキリしている必要なんてありません。
おばあちゃんと女の子の再会シーンはちょっとなけます。