唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

 映画 独断と偏見と思い付きで選んだ50本

2010年11月29日 | 好きな映画・良かった映画
友達が、落合信彦さんの映画の本をくれて、それに独断と偏見で選んだ100本というのがあったので、それをまねて考えてみました。こんなんでどうでしょう。

●おもひでぽろぽろ
●家族
●故郷
●男はつらいよ あじさいの恋
●アキラ
●パンズラビリンズ
●バットマン リターンズ
●パープルレイン
●街の灯
●ナチョ・リブレ 覆面の神様

●男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎
●男はつらいよ 寅次郎夢枕
●マーズアタック
●オースティンパワーズ デラックス
●ミザリー
●ランボー
●ランボー最後の戦場
●美しい人
●あなたになら言える秘密のこと
●息子

●Vフォーヴェンデッタ
●酔拳Ⅱ
●ワンスアポンアタイムインチャイナ2
●ウェインズワールド
●麻雀放浪記
●ボーリングフォーコロンバイン
●DUNE 砂の惑星
●男はつらいよ 望郷篇
●パッション
●動物農場

●平成狸合戦ぽんぽこ
●ドラゴンへの道
●エグゼクティブデシジョン
●ジャーヘッド
●ヘルボーイ
●プルートで朝食を
●アトランティスの心
●耳を澄ませば
●トランスアメリカ
●ベルベットゴールドマイン

●黙秘
●セルピコ
●ランドオブプレンティ
●ゴールデンボーイ
●母べぇ
●ブラジルから来た少年
●武器なきたたかい
●ミッションインポッシブル
●ロードオブウォー
●ショーシャンクの空に

これ以上やると、「好きな映画良かった映画」とおんなじになっちゃうので、ここまで。



チェ 39歳 別れの手紙

2010年11月29日 | 映画 た行
チェ 39歳 別れの手紙 [DVD]
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眠くて途中で早送りしました。
撃たれてからは元に戻しましたが…

まあ、ちゃんと見てないので何とも言えませんが、これで何を言いたかったのかはよくわかりません。

感じたことは、ゲリラでは、革命は起こせないということです。
この映画で見る限り、ボリビアでの動きの中に、国民的な連帯というか、革命の高揚みたいなものは、感じませんでした。少数で森に閉じこもって、ちっちゃく局地的なたたかいをしても、なかなか、それが広がっていくというのは難しいのではないかなと。映画の中には、国民感情の面があまり感じられなかった。もし、本当にこの映画で感じたような孤立した感じでゲリラ活動を続けていたのなら、どの道先はないだろうと思いました。

キューバ革命は国民の支持があったからできたと思います。
グランマ号に乗り込んでそこから、展開していくところから話が始まったわけだけれど、それは、カストロの活動の一部分なわけで、武力的な力関係で革命が成功したり失敗したりするんじゃないと思います。

国民の変革の意思が革命を成功させると思います。

実際にボリビアがどういう状況だったかはわかりませんが…

今の中南米の変革の波を考えると、明らかに国民が動いていることが感じられます。ゲバラが言っていた、武力によってのみ革命は成功するなんて時代は過去の話になりました。


それと、俳優さんなんだけど、本物の方がかっこいいので、そこが違和感がある感じがしました。好きな俳優さんではあるんだけど・・・

チェ 28歳の革命

2010年11月27日 | 映画 た行
チェ 28歳の革命 [DVD]
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NIKKATSU CORPORATION(NK)(D)


今のところよくわからない作品です。特によかったとも思わないし。
ただドキュメントのように後追いするにしても、説明がなければ、何が何だか分からないところもあるし、フィデルカストロとの関係も結構希薄なので、2人の関係がよくわからない。ただの上下関係にも見えなくもない。実際にそうだ他のかもしれないし、もっと深い関係なのかもしれない。
フィデルの部分はあまり人間的なところが見えないので、ただの潔癖症の扇動者にもみえてしまう。
もしかして、ゲバラには思い入れがあっても、フィデルにはあまりいい印象を持っていないのかな?これは、今のキューバが進めてきたことへの印象もあるのだろうけど、ゲバラは死んだ人だからいくらでも美化できる。一方のフィデルはこれまでのキューバの国のあり方そのものが判断の対象となり、革命が成功したと言えるのかどうかもそこで決まるし、今経済的にも破たんしかねない状況にあるみたいだけど、これからキューバがどうなるかで、フィデルの革命の良しあしが決まっていくのだから。

革命からの流れよりは、国連での演説とか、インタビューとかのがけっこうおもしろかったです。

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

2010年11月26日 | アニメ
劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者 (通常版) [DVD]
クリエーター情報なし
アニプレックス


これまで見たやつの続編という感じで話は進んでいきますが、まあ、あってもなくてもいい物語な気はします。無理やりに2つの世界をつなげたくせに、中途半端に終わってますからね。ダンバインみたいに、2つの世界がつながった後にまた同じくらいのストーリーも作れただろうに。
錬金術の力を持ったままこっちの世界に来ちゃったほうがよかったと思います。ダンバインみたいに、その力が増幅するとかあるとまたでっかいストーリーになると思うけどね。
あの時代のドイツにしたのも、あまり好きじゃない。
映画もやるのも前提だったんですかね。

結局、2人の長い自分探しの旅は何を得たのでしょうか。
代償は、多くの人の死・・・だったのかもしれませんね。

鋼の錬金術師 vol.13

2010年11月25日 | アニメ
鋼の錬金術師 vol.13 [DVD]
クリエーター情報なし
アニプレックス


いきなり最終回。
なんか、敵味方の区別がだんだんつかなくなって、最後はこんな終わり方とは。
でも、原作とはかけ離れているという話もあったので、マンガを読むしかないのでしょうが…
あと、もうひとつアニメがありますよね。どんな流れでどうなってこうなっているのかなんだかよくわからないけど、まあ、そっちの方を見る気には何かなれないなあ…
最後になって、新しい真実がボンボン出てきて頭の中が大変ですが、なかなかに面白かったです。

劇場版『赤毛のアン~グリーンゲーブルズへの道~』

2010年11月25日 | アニメ
劇場版『赤毛のアン~グリーンゲーブルズへの道~』 [DVD]
クリエーター情報なし
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


赤毛のアンのアニメ、今まで見たことなかったんですが、面白いですね。
ただ、アンが引き取られるまでの話なので、本当に普通に何のへんてつもない話です。
でも、その何のへんてつもない話がとても面白く、感動してしまいます。
日本のアニメの本当の力はここにあるんだろうなあ…

テレビ版をみてみます。ハガレンのあとに(笑)

今まで、映像にセリフを重ねるのが当たり前と思っていたのですが、諸外国は録音に映像を合わせるのが普通なようです。
日本語は時間を計りやすい言語だから、こうなっているみたいですね。



アキラ

2010年11月24日 | 好きな映画・良かった映画
AKIRA - DTS sound edition 〈初回限定版〉

ジェネオン エンタテインメント

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来年、都知事選ですね。
それはおいといて・・・

あらためて崩壊の美学を堪能しました。
あと、無音の音。もしかしたら、聞こえない音を挿入しているのではないでしょうか。キーンという音。

鉄男と3人とアキラが宇宙になっていく過程は、今回涙が出ました。
なぜでしょうか。
3人の今ある存在を投げ捨ててでもかかわりのない金田を救おうとした行為に対して、鉄男が最後にすがったのは金田だったこと、アキラの言葉のないやさしい表情か・・
なにか、イデオロギーとか科学とか、政治とか、本来人間がよりよい生活を送るために使われなければいけないものが、一部の私利私欲に使われてしまっている社会の中で、ここの中心の人たちはいい意味でも、もしかしたら、悪い意味でも、純粋に、そこから離れたところで、自分の理想とする世界を見ていたのかもしれません。
純粋な人間の思考とか感情からというところもそうですが、生物としての生きるという本能もそうなのかもしれませんね。

人間はその時代時代にふさわしい社会を建設し、思想もその社会の形態に縛られてしまうわけで、いくら天才がいても、その天才もその社会という制約からは逃れることができません。社会を嫌っても、社会がなくては生きていけない。
彼らは、社会から外れたところで、この時代の社会にはふさわしくない人たちで、その結果、この世界から離れることを選択したのかも・・・なんて考えてしまいます。

「戻れなくなるよ」という話がありましたが、じゃあ、彼らは、金田をすくわないで、肉体的な、この世界での生を選択したとして、その後の人生は、どうなるかというと、一生あの部屋で暮らすだけで、自分の能力も発揮できずに終わるわけです。
そうであるなら、肉体のない、精神的な「物質」の世界(なんじゃそりゃ!?)というか、そういうものの中に存在している方が、彼らにとっては居心地がいいかもしれませんしね。
超能力なんて持ったら、社会の常識が通用しないというか、人間の価値観が変わっちゃうでしょうね。月に行った人たちのインタビューで、世界観が変わった話がありましたが、そんなものかもしれません。


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東京都知事選挙の投票日。石原が三選したわけですけれど・・・その先の東京を占うようなお話。アキラ。

オリンピック建設の現場が無残に崩壊していきます。まじで今日という日にふさわしい作品でした。都民は東京の崩壊の推進を選択しました。い・・・田舎に帰ろうかなあ・・・・
でも、そうですね。変革の胎動は「もうはじまっているからね・・・」ということなのでしょうか・・・

選挙の話はここまでにして・・・

この作品は文句なく最高傑作ですね。観れば観るほど好きになります。多分、最初に見た時が一番衝撃が少なかったです。(これっておかしいかな?)最初はマンガと比較しちゃったところがあったからかもしれません。マンガが無残な終り方をしたことで、映画の価値がぐんと上がったような気も・・・

最初から最後までこのネオ東京という世界に入り込んでしまいます。
しかし、ここで出てくる政治家は古い感じの政治家ですね。大友さんが青春時代に植え付けられたものが世界をかたちづくっているみたいで、とっても、その世界が面白いです。
しかし、ここで出てくる政治家のが今の政治家より「政治家」っぽい気がします。
今の自民や民主は、財界が乗り出したことによって、地面に足をつけていないですむというか、国民に対して無責任でいられるというか・・・うまく表現できないけれど、何でもありになってる気がします。いわゆる「大物政治家」が必要ないわけです。頭も切れなくてもいいし強い地盤もなくても良い。節操も必要ないし、失言し放題。昔持っていた表面上の「国民のため」という言葉も必要ないわけです。財界とマスコミに支えられているから。

・・・またよけいなことを・・・・話は戻りますが・・・そんな東京を救おうとしているモヒカンの軍人さん。正義感で行動しつつも、やってることはかなり過激ですね。まっすぐすぎて、大友さんらしくないような気もしますが・・・。

やっぱりこのお話を面白くしているのは、金田の存在ですね。金田某・・・何って名前だろう・・・普通の人なのにひょうひょうとしていながらやる時はやるって感じが良いです。いいところでちょっと和ませてくれます。これがなかったら、暗くてかなりきつい作品になっていたでしょう。

ちょっと涙があふれてしまいました。崩壊の美しさを堪能しました。
あと、「童夢」のシーンを思い出すような残酷シーンも見どころといえば見どころです。

こんどは、ぜひ童夢を映像化してほしいものです。

あと、今回気づいたのは、音です。音をけすことで、見る側をひきつけているところがすごいと思いました。

ドクターアキュラ・・・

2007-04-09

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2019年!崩壊のとき。いや、始まりのとき。来年オリンピックをひかえた東京で、今こそアキラを観る、このなんともタイムリーな上映企画。
目黒シネマはすごい。
前も目黒シネマでみましたが、今回も、フィルム上映。かなり劣化もみえますがそんなことはどうでもいい。
アキラは、もう、かんじればいいのです。
アキラは、象徴になりました。
感じましょう!そう、未来の予感を。
もう、始まっているからね。

アキラを閉じ込めたカプセルをけなしていた大佐ですが、セリフは思い出せませんが、恐怖であわててやったから、みっともない形になった的な(もっと気の利いたセリフでしたが)言葉は、いつも、今の東京のごちゃごちゃした、人が住みづらくなるばっかりの開発にも通じるものがあるような気がして、先の都市建設を考えずに目先の利益でくだらない開発が進んでいる現状になぜかかさなってしまいます。東京は、自分に自信がないんでしょうね。だから目先に振り回される。
最後、政治や社会の堕落をアキラがみんな持っていってくれたのかも。

アキラの世界では、もう、オリンピックは中止でしょうね。
あ、また、来年都知事選だ。
なんか、時が経つのが早い。
2019.12.18.






ゲット・ア・グリップ/エアロスミス

2010年11月22日 | 音楽
ゲット・ア・グリップ
エアロスミス
MCAビクター


自分のエアロスミスのイメージは、このころで時間が止まっています。その後の情報は全く入れていないので。今どんな活動をしているのか、全く知りません。このアルバムの後、何枚出しているのかも知らないし、このアルバムがいつごろでたのかも、あまり定かではないです。

このアルバムも、買った当初は、全く聴かなかったです。
でも、ここ数年は、たまに聴きたくなる時があります。

最初からの数曲続く流れが結構好きです。

ベテランなのに、なんか、ベテランと感じさせません。渋さを感じない。新人っぽい。昔より、健康的な感じもします。ギターが、間抜けな感じがする時があります。

間抜けで軽薄な雰囲気を出しながら、結構重厚な感じもあって。その微妙なところでバランスをたもっているのがエアロスミスらしさでしょうか。

スティーブンタイラーの声のせいなのかな?
脳味噌をかきまわされる声ってあるけれど・・自分の周りにも、思い出すだけで、3人・・・いや、4人いるけど・・それに似てるかな?この人の声って。
アルバムを重ねるごとに脳味噌に突き刺さる声になっていく気がします。人間ノイズですね。
そのうち、きっと、人間の耳では聞き取れない歌を歌っちゃうんじゃないでしょうか。

そういうわけで、このアルバムを聴きながら寝ようと思ったら、目がさえちゃって、今こうしてパソコンに向かっているわけです。

ああ・・・寝る前に聴く音楽ではないですね。

老人と海  / ヘミングウェイ

2010年11月19日 | 
老人と海 (新潮文庫)
ヘミングウェイ
新潮社



ある人に、今までより時間が空くんなら、学習した方がいい。文学にふれて人間を磨けみたいなことを言われましたが、それでというわけではないんですが、老人と海です。なぜこの本かというと、キューバつながりで読みました。

老人の価値あるたたかい。老人と少年には価値ある成果だったのかもしれません。
でも、実際の利益にもなったわけではないし、残された残骸は、彼をたたえるものでもなかったわけですね。
またいつもの生活に戻り、いつものように忘れ去られていく人間になってしまうのでしょう。

もし、そのままうまく大カジキを持って帰れたとしても、それは、一時の栄光でしかなく、一時の食糧で、一時のお金でしかないのかもしれません。

でも、この老人がたたかった、この時間だけは、真実の時間だけは、とても輝いていたのかもしれませんね。

この延々と続く必死なたたかいがいまいち映像化できない知識の弱さがとても歯がゆいですが。

魚の付く漢字の知識のなさにも歯がゆい思いをしました。マグロか?シイラか?いわしか?なんだ?って感じのところが何度かありました。ちなみにまぐろは鮪、イワシは鰯。シイラは鱰と書くんですね。

短い小説なので、すぐ読み終わりましたが、ただ、これだけの話を、これだけの話と思わせないところがすごいということなのでしょうか。

下妻物語

2010年11月19日 | 好きな映画・良かった映画
目黒シネマで、告白と一緒に上映してたので一緒に見ました。
いやあ・・・これは面白いですね。まえにDVDで見たときも良かったけど、今回もなかなかに面白かったです。告白と同じ監督さんとは思えないと言いたいところですが、人の感情をもてあそぶところは、似てるかも。

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この映画、おもしろい!
完全にはめられました。
そう。狙い通りにはめられていく感じがしました。

外見かわいい性格がかわいくない桃子と外見怖いけど、性格がいい(?)いちごの2人のキャラクターがはまりすぎだし、その周りの人もはまってる。

笑いながら泣いて泣きながら笑って・・・最後までずっとおもしろくみさせていただきました。

女性同士の友情って弱いなあ・・

2008-03-23

下妻物語 スペシャル・エディション 〈2枚組〉

東宝

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告白

2010年11月19日 | 映画 か行
告白 【DVD特別価格版】 [DVD]
クリエーター情報なし
東宝


落ちました。
自分を否定されたような屈辱感に押しつぶされそう。本当に純粋無垢な正義感の強い、人間を信じられる人なら、立ち向かって完全否定できるかもしれません。でも、自分には、そんな立ち向かうような気力はありません。罪の意識を感じなくなってしまった今の自分には、この、どうしようもなくダメな映画を否定することができません。

見る側は、人の心のつながり、人間の可能性を求めて映画を見続けて行きますが、すべてそれが否定され、壊され、殺されます。

この映画に登場するすべての人の冷酷さのまえに、自分の価値観って、違うの?って、思ったことでしょう。作り手のレールに乗せられて一喜一憂しているこちらがをあざ笑うかのように、この監督は、観る人の心を殺していきます。まるで、犯罪を屁とも思わない少年たちのようでもあります。
やったもん勝ち的な感情は、実は犯罪者の少年の心ではなくて、この映画の作り手の方ではないかと思ってしまいます。
精密機械のように映像も加工されて、最後まで、乾いた青空のような映画の中で、みんなが殻に閉じこもっていく姿をあざ笑っているのかもしれません。

社会の闇、少年の心の闇、これをうまく突いた作品と言えるかもしれませんが、その闇に切り込んでいるようには感じませんでした。自分にはそれを言うのが精いっぱいですね。

完全否定できないところに自分の弱さがあるし、完全否定の映画にさせきれないところに、もしかしたら、作り手のやさしさというか、甘さがあるのかもしれません。感傷的にさせて、社会の闇を映像化したと追い自画自賛のための映画なのか…みんなに社会派映画と言われたいのか…

問題意識はどこになるのでしょうか。

最後の方の松たか子さんの表情は、親切なクムジャさんのパクリかと思わせるところもあります。

斬新と思わせといて、実は二番煎じ的な映像も、気になります。
天才のまねをする秀才というところでしょうか。

ダメな映画。でも、そのダメな映画の前に、刃向かう気力がおきないのは、このダメな映画の力なのでしょうか。

点と線 / 松本 清張

2010年11月17日 | 
点と線 (新潮文庫)
松本 清張
新潮社


あまりにも有名な松本清張さんの推理小説です。恥ずかしながら初めて読んだのですが…
北海道から九州までの点を線につないでいく、ダイヤグラムのように線を引いて行くわけですね。
正直、最初から犯人は何となくわかって、ああ、この人が犯人だったら、何のひねりもない、なんの面白みのない小説だな。大したことないな。なんて、思っていましたが、実はそれが、松本清張さんの仕掛けた罠だったのかもしれません。犯人探しの小説ではないのです。刑事さんと一緒に、犯人の残した点をつなぐ作業を一緒にさせる。そして、すべての点が線でつながった時に、その犯罪の全貌が明らかになる。という話でした。

しかし、結構小説が後追いなところもあって、・・・これも読者は、犯人が誰かがわかっているから先に想像してしまうということかもしれませんが、飛行機のこととか、現場にいた死んだ2人のほかの存在なども、仮説として立てながらそれを刑事さんが後追いで気づいていくというような感じもありました。これも、松本さんのしいたレールなのでしょうか。

時間の流れでああだこうだいうところは、めんどくさくて飛ばしながら読みました。

事件の真相はすっきりしました。
でも、じつは、根本的解決になっていないすっきりしない感じを残すところも、すごいですね。

白鵬63連勝でストップ!ぼう然…

2010年11月16日 | スポーツ
白鵬63連勝でストップ!ぼう然…「これが負けか」(スポーツニッポン) - goo ニュース

昨日の白鵬の取り組みを見たわけではないんですが、残念でした。

双葉山の域にはまだまだ届いていないと自分自身も語っていたので、結果よかったかもしれません。
インタビューで読んだのですが、なんでも、双葉山の立ちあいは、とても自然体で、無の境地に近いようだといっていて、それに比べてまだ自分は力が入ってしまって・・・みたいなことを言ってました。

白鵬の目指す相撲は、朝青龍とは対極にある気がしました。
朝青龍は、勝つためにいかに非情になれるか、一つ一つのとりくみにいかに気迫をこめて、強い相撲、勝つ相撲にこだわるかという気持ちがあるように感じました。白鵬は、むしろ、無になることで、瞬間瞬間を自然に体が受け止め、対応できるような、そういった、ゆとりというか、精神的な時間をとめるような相撲を目指しているような気がしました。

まるで、ラオウとトキのような感じですが、その2人が、もう対戦することがないのはちょっと悲しいですね。

火垂るの墓

2010年11月15日 | 好きな映画・良かった映画
火垂るの墓 完全保存版 [DVD]
クリエーター情報なし
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント


最初の「火垂るの墓」の題名が出る前までで泣きました。何度も見たことあるからだけれど、そこまでの流れの中で、2人の人生の悲惨さが語られてしまっています。
いきなり、「僕は死んだ」から始まるのも衝撃的ですが、死にゆく者に慣らされてしまっている周りの人たち。大切なドロップの缶もそういった人たちには、ただのゴミでしかないわけです。

そして、2人の生活そのものが、周りの人間からすれば、ゴミのような生き方なわけで、節子ちゃんがいくらかわいくけなげであっても、生きていくためにお兄さんがいくらがんばったところで、そんなことが社会の中で生きて行く人間の良い悪いのモノサシにはなりません。一般的に、2人はごみであり、社会からはみ出した存在なわけです。

今までは、反戦という視点から優れた作品だと思っていましたが、今回見て実はそこがテーマじゃないような気がしました。
戦争のことは、たんなる背景であって、じつは、人間社会の冷酷さというか、生きていくためには他人を切り捨てることを普通の人たちがやってしまうこと、その怖さを伝えたかったのではないかということです。
スクリーンを見て涙している人間が、実は、節子たちを追い出すことができちゃう人たちであることを感じるのです。もちろん、自分を含めて。

親を亡くした子どもたちに、社会がきちんとフォローできる体制があるならば、こんな悲劇はないのです。社会が人を大切にする社会であれば、そこに暮らす人たちは、どんな人に対してもやさしくなれるはずです。
戦争を勝つために、天皇の世界にするために、臣民を犠牲にする社会の構図の中で、人間が他人にやさしくなれるはずはない。明日は我が身だから。自分を守ることで精いっぱいなわけです。

最後に現代のシーンになって、ビルが立ち並ぶ景色の中で2人がベンチにいるシーンがありますが、現代社会は、この2人を助けることができますか?ということを問いかけているような気がしてなりません。