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唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

鬼平犯科帳 /金太郎そば

2006年11月12日 | 鬼平犯科帳
2005/11/20 21:17

ゆれる女心なんですかね。
ひとりばたらきの藁馬のじゅうべえさんの盗みはありますけれど、それが中心じゃなくて、金太郎そばの女将さんのお話です。女将さん、苦労しなすったんだねえ・・・

そばの職人を借りに行ったお店の主人がいいです。彫り物をした女将さんにそんなことで客をひくんじゃなくて、きちんと味で客を呼ぶように努力しろというんです。でも、その彫り物をした決意に心打たれ職人をかしてげるんですねえ・・そこのところのせりふがかっこいいんです。

久栄さんもいつになくおしゃべりでそこがまたいいんです。そして、平蔵さんもいつになく悩んでいる顔がまたいい。

雪の降る寂しい江戸の夜の、ちょっとした幸せのお話でしたね。

やっぱり人間、愛だよね。愛!
金と愛だよね!



鬼平犯科帳/⑳山吹屋お勝 21.敵

2006年11月12日 | 鬼平犯科帳
2005/11/13 23:38

⑳は、またまたいい女が出てくるわけです。ああいう感じの人もすきです。しかし、若い男ともいい仲になって、本命ともうまく行って・・・まあ、うらやましいったらありゃしない。でも、最後には悲劇が・・・
んん・・・悲しいねえ・・・

21では、ごろぞうさんが登場。またまた最後は涙涙です。ちょっと説明がくどいところもあるけれど、まあ、いい話です。粂八のするどい目がかっこいいです。

ひさえさんも相変わらずいいなあ・・・

鬼平犯科帳/⑱浅草御厩河岸 ⑲むかしの男

2006年11月12日 | 鬼平犯科帳
2005/11/08 00:42

この2つの話での久栄さんはとてもいい感じです。

⑱は、昔盗人だった錺金具職人の人が火付盗賊改の犬になっていたんですが、盗賊にまた仕事をやってくれと頼まれて・・・という話ですが、その奥さんが夫を捕まえてくれと平蔵に頼むわけです。
鍵を作るシーンはちょっとよかったです。

そして、久栄さん。西洋のオルゴールを聴いて、「これは踊りの曲かしら。それとも若い男女の曲かしら」っていうような事を言うんですけど、そこでもう久栄さんの心の美しさを感じるわけですよ。不思議だとか音がなってるというところ殻一歩、どんな思いでつくられた曲なのかまで心がいくというのは大切でありますね。

そんな心の美しい久栄さんの昔の男がそれをネタにおどそうとするのが⑲です。
もうにくったらしいったりゃありゃしない。男の俺が言うのもなんなんですけど、一度寝たら自分のものだという男の傲慢さ。ねちねちとそのことをネタにして。
久栄さんは傷つきつつも必死に平蔵の妻としての役目を果たそうとするんです。

最後につかまった昔の男が平蔵に「久栄は俺が女にしたんだ。驚いたか!!」というと、平蔵さん「そんなこと百も承知で結婚した」というんです。心底惚れた女だからだそうです。久栄さんも外でその話を聞いていてまた絆が深まっちゃうんです。いいはなしでした。

久栄さんは、ただの世間知らずな純粋さでなくて、傷ついているからこその純粋なのだと、よくわかりませんが、だからこそ美しいのではと思いましたね。
もう同じせりふが多いから飽きたなんていいません。やっぱり心底惚れないと!!




鬼平犯科帳/⑭あきれた奴 ⑮泥鰌の和助始末

2006年11月12日 | 鬼平犯科帳
2005/11/06 00:30

⑭いきなり重い展開で、平蔵の部下の奥さんが出産で赤ちゃんともども死んでしまって・・・道を歩いていて娘とともに川に身を投げて死のうとしている人を助けてよくよく話をきいてみると、なんと自分が捕まえた盗人の奥さんだったんですねえ・・・
そのあとは・・・面倒なので書きませんが、そこからの展開がまた面白いわけですけれども、やっぱりその部下の人と盗人のやり取りがなんかはいりすぎてて浮いちゃう感じでした。

⑮泥鰌は「どじょう」です。大工さんで家をつくるときに盗みができるように前もって仕掛けをつくっておく人で和助さんという昔盗賊だった人が、息子を殺された仕返しにそこに盗みにはいるというお話ですが、証文を川に投げ捨てたシーンは胸がスーッとしました。
それにしても息子さんの演技が気になるなあ・・・・



鬼平犯科帳 / ⑪狐火 ⑬笹やのお熊

2006年11月12日 | 鬼平犯科帳
2005/11/06 00:31

⑪はおまささんが美しいです。それだけで満足。おまささんの陰のある美しさにもう涙が出ます。
平蔵の「俺を捨てたくせに」というところがなんともいいです。愛する人を失ったおまさをそうやって元気付けようとしたんでしょうけれど、そういうことを言って「二度と俺の前に顔を出すな」といった言葉を反故にしておまさを安心させたかったんだろうなあ…そしておまさが戻って来たいと言ってくれた安心感もあるのかもしれません。
そしてその言葉を受けたおまさの無言の微笑みが美しいんです。
狐火が「お前ちっとも変わってねえなあ・・・」といったのに対して「いえ、変わりましたよ・・・何もかも・・・」といったところもなんかいろんな思いが込められているようでいいシーンでした。
前におまさとひさえさんがいっしょというのは珍しいと書きましたが今回もありました。

⑬のほうは、お話自体はそんなに面白くなかったんですけど、おかしらが今市の十右衛門というだけで、最高ですよね。宇都宮を拠点としているとの事ですが・・・今市に帰りたくなりました。

⑫がぬけてるのはなぜ?



鬼平犯科帳 / ⑨兇賊 ⑩一本眉

2006年11月12日 | 鬼平犯科帳
2005/11/03 01:14

両方とも、平蔵と盗人のやり取りが心温まるわけです。人間であれば、信じられる人だと認めれば盗人だろうと通じ合えるわけですね。ただ、これは、盗人が、人間として一定のルールを持っている中に限るわけですね。いそぎ働きで日を流すような盗賊にはそもそも人間を尊重する気持ちがないからそういう非道なことができるわけですものね。

盗人にいいも悪いもないかもしれませんけど・・・

まあ、そういうわけで、平蔵の盗人に対するときも人間を見るところに自分たちがほっとする部分があるんじゃないかなあと思います。

情にもろいということは悪いことじゃないなあと思います。それに、相手が自分を信頼してくれていると思えばこそ、困ったときに本気で手を差しのべることもできるわけですもんね。
ただし、人をみる目と言うのもきちんと磨かなければなりません。
利用しようとする人もいますからね。

グーチョコランタンであの女のこのぬいぐるみ(名前はわからない)が、ブローチを探しているお話を見ましたが、そうです。人に世話するやさしい女の子が自分の悩みをひとりで解決しようとして仲間から「水臭いじゃないか。一言相談してくれれば・・」みたいな話なんですけど、まあ、人間そういうことですよね。

話が大幅にそれましたが、そういうことです。

おまさと粂八のツーショットがなんとも絵になります。いい2人ですね。でも、おまさの選んだのは・・・まあ、それはいいんですけど・・・

気になるひさえさんは、だんなの部下にはしっかりした所を見せて安心させようとふるまいながら平蔵の身を案じているすがたはなかなかいいです。表情がとってもいいです。透き通るような感じですかね。おまさとひさえさんが一緒にいるというのも珍しいシーンかもしれません。

最後がまたいいんです。つかまって佐渡送りになる一本眉の手下に「佐渡に行く前にちょっと用事を頼まれちゃくれねえか?」といって、・・まあいいや、あとはみてください。それでさっきも言ったおまさと粂八のツーショットです。いいねえ・・・

鬼平犯科帳 / ⑦明神の次郎吉 ⑧さむらい松五郎

2006年11月12日 | 鬼平犯科帳
2005/11/02 19:52

今回の2つはあまりしんみりするお話じゃございません。そうなると、エンディングのジプシーキングスもそんなにグッとくるものもなかったわけでありますけれども・・・でも、やっぱりそこは鬼平犯科帳ですから、ちゃんと人間味あふれる盗人が登場します。

⑦のほうは、次郎吉役のガッツ石松さんがなかなかいい感じで(よくせりふを覚えなすった)なのであるわけです。そういえば、猫家・・・あ、ど忘れしちゃった・・・江戸家猫八さんか。あの人もたしか栃木出身だったような・・・それで江戸弁を話すのを売りにしていたので、いじめにあって嫌な思いをしたと聞いたような・・・
話がそれましたが、そういうわけで、このお話は「人間は不思議なものよ。いいことをしておいて裏では悪事をはたらく。悪事をはたらいていいことをするんだから」ということなんです。そういう2面性があると言うことですが、けっこう悩むところでありますね。この2面性は。

⑧では平蔵の部下が盗人に間違えられて・・・という話ですが、さいごの、「おい盗人!」というところのシーンはなかなか良かったです。「おまえよかったなあ・・・うちの連中はちょっと荒っぽいから、中にいたら首がすっ飛んでたかもしれねえよ」みたいなことを言うところの台詞まわしが(さすが!)なのである。

この2つのお話に登場する女性はまたまたいいですよ。

おまささんはほんと色っぽい。しゃんとしてて、それでいてしなやかで、遠くを見つめる姿はほんと、どこか哀愁がただっよって(只者ではない!)なのであります。

久江さんは同じようなことばっかりしているのでちょっと飽きてしまいました。という化、この話の中ではあまり重要な人物ではなかったせいもあります。いつも「おやおや、なにやら楽しそうですねえ」とか、「まあ・・・」とか、そんなせりふしかなかったから。でも、やっぱりいいです。

後は、松五郎の女だった人、庶民的な明るさがなんともいいです。あんなかんじのひといいなあ・・・あと、盗人の親分の女この人はくねくねしていて俺だったらバカにされちゃうって感じだけど、あの鍵師の人をなぜか信頼しているところがなんとなく憎いねって感じでした。

ジプシーキングスの音楽を聴きながら「ホタテをなめるなよ・・・」と口ずさんででいました。

ホタテと言えばホタテとうにがいっぱいのあの食べ物・・・まだここにあるんですけど・・・

訂正・・・
江戸家猫八さんは、3代目で東京生まれだそうです。初代の六男と言うことなので、もしかしたら栃木県出身というのは、初代の猫八さんなのでしょうか・・・知ったかぶりしてよけいなことを書いてしまいました。失礼しました。

鬼平犯科帳 / ⑤血闘 ⑥むっつり十蔵

2006年11月11日 | 鬼平犯科帳
2005/10/28 00:32

⑤はおまささんがいよいよ登場しました。
ひさえさんが、おまささんが平蔵さんを慕っている事をわかっているところがなんか泣けるのです。嫉妬もちょっとありながら、でも、おまささんのその思いを自分の思いと重ね合わさって同情もしてしまうのでしょう。そこのなんともけなげなところが涙涙・・・ただ涙なのでございます。
そして、おまささんは裏切り者として辱めを受け、心も体も傷ついてしまうのですが…平蔵さんが自分のために命を張って戦っている姿、自分の色といってくれたことでこの人のために一生働こうと決意するのであります。やっぱり涙…ただ涙なのでございます。
でもごろぞうさんと結婚しちゃうんだよなあ…いいんですけど・・・
ただ、おまささん登場という大きな出来事の割には最初はあまり面白くないような気がしました。それでもその2人の女心に涙してただただ、遠くを見つめるしかなかったのであります。

⑥は、十蔵さんの話で、女房にも仕事場でも馬鹿にされている十蔵さんが、盗人の女房を本気で好きになってしまい、(いい女だからわかります)そしてかこってしまうわけですけれど、その愛情ゆえに仕事を忘れてしまったことに平蔵の「愚か者め!」の一言で気付き、自ら命を絶ってしまいます。
その亡骸を引き取りに来た女房は顔色一つかえずに・・・そしてかこわれてた女はショックでわれを忘れて取り乱します。

ここで問題です。奥さんは十蔵さんを愛していなかったのでしょうか・・・そんなことしりません・・・話の中ではどうにでも取れるけれど、持参金目当てで結婚した十蔵は私を愛して結婚したのではないと思っているわけです。裏を返せば、本当は愛されたかったのではないでしょうか。ということで多分愛していたんじゃないのかなあと推測するわけですけれど…そういう中で夫の死、しかも、女がいた事も知る。夫に恥をかかせまいと毅然とした態度を貫いているところもなんともけなげではないですか。・・・ていうか、これは自分の思い込みですけれど・・・・小説ではもっといろいろ書いてあったかな?覚えていませんが…

やっぱりジプシーキングスでしんみりしちゃいます。でも、線香花火をしている子どもが変です。何事もなかったかのようにまた線香花火かよ!って感じです。

鬼平犯科帳 / ③蛇の眼 ④血頭の丹兵衛

2006年11月11日 | 鬼平犯科帳
005/11/01 08:18

今回の2話は、いそぎばたらきの話です。いそぎばたらきとは、殺して焼いて奪い尽くすような日本軍の三光作戦のようなものでして・・・

本当の盗みは④でいわれているように犯さず殺さず貧しいものからは奪わずが原則なんだそうです。

だから急ぎ働きというのは、外道なやり方なんですけど、世の中が変わって、そういうのが増えてきたと、心ある盗人は憂えているわけですね。

③は、時間もお金もかけて、じっくり盗みを働こうと思っていたら、鬼平の取締りの中で仲間内も鬼平につかまったり、恐れて逃げていってしまう・・頭数がそろわなくなる中で盗みをやり遂げるために急ぎ働きに方向を転換するわけですけれども、すでに鬼平に計画がばれていてお縄になります。すぐさま涙涙の涙橋を渡って鈴が森の刑場で磔になります。でも、その盗人の親分が最後に、「このうじ虫が!」と言われたのに対して言うんです。「うじ虫と言うのはどぶやごみためで生まれるんだ」「そのごみためをつくったのはお上じゃないか!」「俺が殺されても、次から次へとうまれてくるんだ!」(正確ではありませんが)そんなことをいうわけですよ。
うーん・・・いいですねえ・・・
しかも、その人は、磔になるとき泣きわめいたそうで・・・そういう人間なところがいいです。それを淡々と語る鬼平にもぞっとしながら・・・
ここでも憎い女が登場しますが、やっぱり生き抜くためにしぶとさを身につけた女でした。その悲しさはないぐらいしぶとい印象ですが・・・
そして④のほうでは、昔は犯さず殺さず・・・でやってきた血頭の丹兵衛が時代の中で急ぎ働き専門になってしまったわけですけど、昔のそのこだわりが粂八やあのおじいちゃんを動かすことになります。鬼平の魅力は、容赦ないときにはまったく容赦ないんだけれど、とても情に厚いところなんですねえ。人を信じるという観点が貫かれているところがとてもいいです。

ついに小房の粂八が登場しました!粂八は大好きなキャラです。

最後はやっぱりジプシーキングスで哀愁を感じながら・・・

④で出てきた遊女はちょっといい感じでしたよ



鬼平犯科帳 /①暗剣白梅香 ②本所桜屋敷

2006年11月11日 | 鬼平犯科帳
2005/10/26 00:22
①も②も男にとって憎い女が出てきます。でも、それは、男社会の中で生きていくためにそうなった女であるという悲しさでもあるのです。

①の殺し屋さんは、親の仇討ちで20年(だったかな?)も全国を回り、そのうちにその仇の顔も忘れてただの人殺しになっちゃった人が新たな人生を見出そうとしたときにその仇が目の前にあらわれて殺されちゃったというお話ですが、そのありえなさそうな偶然が実は人生のなかでは意外とあるもんかもしれないなあなんて思います。

②のお房さんにたいして求めた鬼平の正義は、人生を男社会にもてあそばれ、生きるために自分を変えていった女にとっては、ただの奇麗事なのでしょう。それを知っていながらいわずにはいられなかった鬼平の気持ちもわかりますけどね。

ああ・・・昔好きだったあの子は元気かなあ・・・結婚してるかなあ・・・結婚しちゃったあの人も元気かなあ・・・と思わずにはいられなくなりますが、でも、あの時はもう帰ってこないんですね。毎年桜が同じように咲いても同じ時間はもう取り戻せません。人生は悲しいものです・・・だからこそみんな一生懸命生きるのです。(なんつって)

鬼平の奥さんがいいですね。静かで、でもつよい人だとわかります。

最後のジプシーキングスの音楽がしんみりさせますね。