稲刈りがだいぶ進んできました。チャリンコでお散歩していると小さなコンバインで刈り込んでいます。コンバインに貯めた籾は、ビーと音がすると軽トラックの荷台にフレコンみたいな袋を置いているので、そこに吐き出します。雨が降ると籾の含水率が高くなるので、晴れが続く日を狙いますが、なかなか人手の関係もあって難しいようです。
さて、コンバインで刈り込んだ籾は、そのままライスセンターに運んで水分調整を行って保管されますが、田んぼで天日干しをする場合もあります。天日乾燥の方が値段が高いということもありますが、自家保有する場合にも天日干しする場合があります。。。家ではおいしいのを食べたいからなんだけどね(^_^;)
下の写真の干し方ですが、「ほにお」といいます。訛ると「ほんにょ」となります。語源は、仁王様に似ているからとか鳰(カイツブリ)に似ているからという説がありますが、私的にはどうもしっくりしません。稲から仁王様は想像できませんし、カイツブリについてもなぜわざわざあまりポピュラーでもない鳥の名前を付けたのか判然としませんね。
実は、俳句の季語に「稲堆(いなにお)」というのがあって、稲をうず高く積み上げたものの意味です。この稲の部分が「穂」に置き換わったものだと思います。この稲堆ですが、昔は、田んぼの真ん中にうず高く稲を積み上げて干していたそうで、なんらかの祭事が行われていたようです。
次に「にお」とは何かですが、お米は命の源であり収穫するとすぐに神様へお供えすることから、お供えの意味の「贄・にえ」という言葉が転じたものだと思います。
一方、下の写真は同じ奥州市江刺の風景ですが、こちらは長木に稲をかけています。こちらは「はせ掛け」といいます。語源は、「稲架・はさ」が訛ったものですが、「挟む」が転じたものでしょう。全国的には稲架(はさ)掛けと言うようです。
高温が続いた今年の天候ですが、お米の品質はどうだったんでしょうか。何年も特Aを続けてきた江刺金札米でしたが、ここのところはAの評価に甘んじています。高評価を期待したいところです。
ほにお 説明で分りますが、こちらでは使いません。
はせ これはハゼ・ハデと呼びます。
ハゼ脚、ハデは地方での方言ですね。
昔には、百姓は重労働、家族総出でしていました。
晴ればかりではなかったので、時雨に大慌てでした。
お米は、日本中で作っているので、呼び方もそれぞれのようですね。だいぶ前ですが、フィリピンの方とお話しした時に、一町分の田んぼの田植えを100人ですると聞いたことがあります。今はさすがにそんなことはないんでしょうが、日本も様変わりですね。