人を殺した夢を見たことがある。
この恐怖感はそこはかとなく重い。
罪悪感と囚われる恐怖。
悪から逃げるのでなく、己が悪となって逃げる恐怖。
目が覚めてもしばらくはねっとりと尾を引く恐怖である。
この映画にはまさにそんな暗澹とした恐怖が漂っている。
派手さを極力抑え、現実の怖さを日常的に表現している。
この効果が大きい。
我が身に起こったかのような錯覚に陥る。
主演のラッセル・クロウは目いっぱい普通の人を演じている。
おどおどした男を最大限に演じている。
しかし、いかんせんラッセル・クロウである。
どうしても過去のワイルドなラッセル・クロウが頭をよぎってしまう。
ラッセルには悪いがミスキャストと言わざるをえない。
もう少しおとなし目の役者にすべきだったと思う。
たとえばイーサン・ホークとかトム・ハンクスとかライアン・ゴズリングとか。
んん~
そうなると、やっぱライアン・ゴズリングで決まりだな~
★★★☆~★★★★