私のOutlookのカレンダーには、既に予約の入っている演奏会のほかに、気が向いたら行ってもよいかな、という演奏会が「仮の予定」として入力してある。演奏会に行きたいモードの今週-今日はTruls MorkのチェロでエルガーのVc協奏曲、とある-Truls Mork、一度生で聴いてみたかったのよね、とチケットを取り、出かける。
Truls Morkって、かなり有名なチェリストだと思うけれど-会場が空いている。なぜ?雨だから?でもこの程度の雨はロンドン人には雨と認識されないはず-誰も傘をさしていない。
2曲目、エルガーのVc協奏曲。格好いいお兄さん登場。Truls Morkって、まだ若いんだ~。こんなに若い(若作りな?)のに、いろんなレコーディング出してるし、すごいなぁ。
なかなか綺麗な音だな。でも、なんだかとっても単純なところでミスをするような気がする。音程というのかしら-ハイポジションだからとか、早いパッセージだから、というのではなくて、え、こんなところでそういう音を出すの?というような。
と、会場の入り口を見てみたら、違う!演奏家が、違う!!Alban Gerhardtというドイツ人の若者らしい。そうよね、いくら若作りでも、50歳近い人があの容姿は無理よね。ノルウェー(スカンジナビア)人って、格好良いから、そんなものかと思ってしまった。あー、失敗、失敗。
後半はR.シュトラウスの「英雄の生涯」。CDが出たばかりの頃、カラヤン指揮のR.シュトラウス、良く聴いた(歳がばれる)。と、基準がカラヤン指揮、ベルリンフィル、というところがロンドンフィルハーモニー管弦楽団には申し訳なかったが、出だしのホルンでコケた。まさに転がり落ちるような8分音符の連なり。なんというか、欲しい速さが奏法A(ゆっくり)でも奏法B(速い)でも演奏できない、丁度その間に落ちてしまって、とりあえず奏法Bを選んだけれど、転がり落ちてゆく感がそのまま出てしまった、という感じ。最初は皆、この演奏空白域に速度がはまってしまったかのような演奏で、どうなることかと冷や冷やした。
終盤はそれなりにまとまってよかったが、最初の転がり落ちる感じが頭から離れず、ちょっと残念な結果に終わってしまった。