月の瓶詰~ブログ版~

こぼれゆく時の欠片を瓶詰に。

北九州市漫画ミュージアム、「鋼の錬金術師展」をゆく。

2018-11-27 18:06:25 | 旅行記
一年半待…じゃないけれど、待ちに待った「鋼の錬金術師展」を
北九州市漫画ミュージアムに訪ねました \(^^)/



この全国巡回展は、
「実写映画化を記念し昨年9~11月に東京と大阪で開催された
 同名の展覧会から、漫画原画に絞って再構成したもの」だそうで。


実写…映画化…(遠い目)


まず、数々のカラーイラスト。
すべて、印刷することを前提に描かれた作品なれど、
やはり"実物"を"直接"見ることでしか伝わらない美しさがあって。
これはアナログならではの楽しみであり、…勿体なさでもあるのかな。
ここはこういう風に重ねてあるのかという発見もたくさん。
早速参考に…するには、画力が遠く及ばないけれども(^^;
そういえば、もう長い間絵を描いていないなあ。
紙と鉛筆の組み合わせが恋しい。

そしてそして。
枠外に書かれた「つづけ!」「終われ!」のコメントにフフッとなりつつ、
あの名場面、あの名台詞の生原稿を拝見!
シンから来たあの人や美学の人、加えてあの人やこの人の見せ場に、
またもやぐわっしと心をつかまれてしまいましたよ(^^)


でもストーリーの細かいところは、結構忘れちゃってるな…(^^;;


グッズは、公式パンフレット(音声ガイド台本収録)と
イラスト集(メイキング映像が付いたSPECIAL EDITION、すぺしゃる重い)を
ささっと購入。
見れば見るほど、原作系のグッズは格好よく、サンリオ系は可愛い。
"ハボック雑貨店"、非常に危険です(^^;
お札を「持って行かれた……………」となる前に脱出するのみッ。


…だけどねえ、格好いいんですよ。可愛いんですよ!(←諦めきれず。)


天気がよかったので、そのまま松本清張記念館へ。何年ぶりかな。
作品(仕事)にすぐ生かせるかどうかはともかく、
幅広い知識と取材と的確な記録と…。
ボーッと生きてるワタクシは、
その書庫の内容に、取材メモに、ただただ圧倒された訳で。
最近話題のウィキウィキ Watching~な売れっ子氏あたりは、
これを見たらどう思われるのだろう。


…など余計なことを考えつつ(^^;;
実に、モノガタリ魂の引き締まる思いがした休日でしたとさ。



フィンランド独立100周年記念、「フィンランド・デザイン展」をゆく。

2017-03-07 18:49:09 | 旅行記
福岡市博物館にて開催中の、「フィンランド・デザイン展」を訪ねた。


↑背景の布は無関係な風呂敷…(^^;

こうまとまった数で見てみると、
あの独特なウニッコ(マリメッコ)ですら
連綿と続く大きな流れ―伝統の中に在るものなんだなあと思う。

食器に布、椅子。
色も形もシンプルで、しかし殺風景ではない。
すっきりと明るくて、どこかあたたかくて。
会場全体が不思議なうつくしさで満ちていた。
雪や氷、森と湖。
まだ見ぬフィンランドの清澄なる空気が、
物ひとつひとつに込められているようで…。


日々の暮らしの中に、確かな手ざわりを具えたもの。
これがフィンランド・デザイン「らしさ」か。


とはいえ、ふと連想したのは
弥生美術館・竹久夢二美術館のことだったりする。
あのモダンでおしゃれな雑貨や挿絵…!
もし戦争がなかったら、この国のデザインはどうなっていただろう。

閑話休題。

今回は、様々な椅子を実際に試せたのも面白かった。
アルテックの素朴な椅子は職場にほしい。Ball Chairはちょっとした異空間。
謎の椅子Puppyは…どう座るのが正解なのだろうか。
(安定感はなかなかのもの!)


いつも九博で「過去」と出会うことに慣れているせいか、
進行形の「現在」がずらりと並ぶ景色はとても新鮮に映った。
まるで見本市のようでもあり…。こういう特別展も楽しいなあ。
これからも、九博とは違う系統の企画を期待!



九博特別展、「戦国大名 -九州の群雄とアジアの波涛-」をゆく。

2015-05-12 19:03:42 | 旅行記
もう何日も前の話ですが(^^; 九州国立博物館 開館10周年記念特別展、
「戦国大名 -九州の群雄とアジアの波涛-」を見てきました。
雨の中、早朝から参道には様々な言語があふれ、博物館にも開館を待つ人の波!
連休おそるべし、戦国時代おそるべし。



写真は九州国立博物館提供のものです。感謝!


今回のチラシは、鎧姿の人物写真がババーン!と載っており。
…さてはゲーム経由の方向け、ヲタヲタしい(←?)内容か
と若干心配していたのですが(^^;
鎧あり器あり文書あり、とてもバランスよく充実したものでした。
見終わるまで結構時間がかかりましたよ!(^^)

ま、文書好きのわりにくずし字が読めない(!)ワタクシとしては、
ココに書いてありますよ~という矢印や活字バージョンの表示もあると
助かるんだけどなあと思ってみたり。
(なければないで、解読する楽しさがありますけどね!)

外国人が記した日本地図、豊後だけでなくもっと文字が見えたらなあ…とか。
(ガラスとの距離に双眼鏡がほしくなった瞬間! ^^;)


…それはともかく。

朝鮮出兵とやきものの歴史。
日中両国に挟まれた、琉球という存在。

むかしのこと、今のこと、答えの出ぬままぐるぐると。


そうそう、今回は映像コーナーへの道が二つ。
展示のスタート地点・ゴール地点、どちらからも行けるようになっていました。
予習として見るもよし、総括として見るもよし。
肥前の熊こと龍造寺隆信殿、好きだな~。(肖像画も魅力的!)
九州の歴史とはいえ、あちらこちらに見え隠れする秀吉さんも興味深くて。
戦国時代、面白いです…
(当方中世推しですが、ここは素直に認めませう ^^;)


タイのバンチェン遺跡等、文化交流展ものんびり鑑賞しました。
展示が結構入れかわっていたような…。企画ものも多かった印象。
午後には、1階エントランスで墨絵のライブパフォーマンスあり(^^)
一気に何かが見えてくる瞬間の面白さ。
ああいう絵が描けたら楽しいだろうな~(とあやうく画材を揃えそうになる)!
「嬉しいお知らせ」ことグッズ販売のご案内や(原稿どおりの)インタビューは、
聞いたそばから忘却の彼方へと…(^^;;


今年度は開館10周年。これからも面白そうな特別展が続きます。



九博特別展「古代日本と百済の交流 -大宰府・飛鳥そして公州・扶餘-」をゆく。

2015-02-08 22:20:43 | 旅行記


左は宝満宮竈門神社「むすびの糸」。
再会(サイカチ)の木になる豆を模してつくられたお守りです。彫られた花はさくら。
"いつか笑ってまた再会 そう絶対"、ということで…(^^;
もちろん、こちらの神様はお仕事の縁も結んで下さいますよ!(^^)
あ、どうやら天満宮内の授与所ではいただけないお守りが数種類あるようです。
「むすびの糸」然り、「てるてる山守り」然り。
ええと、「てるてる~」は山のお守りです。櫻柄のてるてる坊主。

山…。

気を取り直しまして、右は太宰府天満宮「叶糸(かないと)」。こちらは梅です。
春を告げる梅花のように、いつか努力が花開きますよう…。

赤と青。どこか似ていて、でも違う。(←どうやら"山"の話らしい。


…そろそろ本題に入りませう。
ようやく出かけた九博特別展、「古代日本と百済の交流 -大宰府・飛鳥そして公州・扶餘-」。
あの七支刀(本物)が九州初上陸。しかも期間限定公開!
きっと大行列だろうな…とドキドキしておりました。
現地着は開館時刻ちょうど。出遅れたっ!と駆けつけたところ…
拍子ぬけするほどのんびり、至近距離にて見ることができました。
"肉形石"(「台北 國立故宮博物院 -神品至宝-」)の大行列が嘘のような…(^^;
マニアックな内容だからでしょうか。地味といえばそうかな。
でも、特別な知識がなくとも楽しめる内容でしたよ(^^) 小さい子も多かったです。

出土地を見ないと、一体どちらのものなのか分からないくらい似ていて。
だけど、まったく違う部分もあって。
深く深くつながっているけれど、どこか遠いおとなりさん。


さて、今回は「日本発掘 -発掘された日本列島2014-」も同時開催。
成果とともに野帳の現物を見られたのが、とても興味深かったです。
昨年は"実験ノート"が話題になりましたけど、
克明な記録が重要なのは理系に限ったことでなく…。
キトラ古墳の四神を見られたのも嬉しかったです(^^) 朱雀は想像していたより鮮やか。

こつこつと積み上げられていく調査・保存活動に感銘を受けつつ。

あ、これは余談ですけど。
展示されていた年表が、「イイクニつくろう鎌倉幕府」状態でして…(^^;
(物好きなワタシ以外)誰も見ていないからあれなんですが。なかなか古いですね(^^;;


常設展(文化交流展)もひととおり拝見!
(あまり混んでいなかったので、展示を楽しむポイントも教えていただいたり。)
もう内容は覚えているのに、「かね♪すず♪たいこ」は毎度しっかり見てしまいます。


今回は博物館グッズでなく、参道の案内所で太宰府みやげを買いました(^^)
中川政七商店の干支にちなんだ小物が可愛いです。
(いつの間にやら随分と洒落た空間に…。)

九博開館から10年。参道は一年中にぎやかです。耳をすませば外国語もいっぱい!



九博特別展、「華麗なる宮廷文化 近衞家の国宝 京都・陽明文庫展」をゆく。

2014-05-18 17:46:09 | 旅行記
先日、久々に九州国立博物館へ出かけました。
福岡市美術館の「法隆寺展」行きを先にしたかったのですが、
天満宮に詣でてじっくり考えたいこともあったので…。
まあ、結局答えは出ませんでしたけどね。ええ、もちろんハワイの件です(^^;
だって、予想される出費の総額…。
ついったーではたくさんの中高生が嘆いていますけど、ご安心下さい。
お金がないのは社会人も同じです(^^; 休めないのもまた同じ!(^^;;
(未成年者の申し込みに制限事項が多いのも、
 決して事務所様が意地悪している訳ではないと思いますよ。安全とか法的責任とか、ね。)



いろんな意味で、ただただ遠い…。


平成16年か17年のたぶん暑い時期(←曖昧すぎる記憶!)、
日経新聞に堺さんの御言葉が掲載されたことがあるんですけども。
ええと…毎度のことながら、その記事が部屋のどこにあるか不明なので
正確な言い回しではありませんが(^^;

お金は大事。
何かしたいと思った時、お金が理由で諦めるのは勿体ないから。

そうなんですよ。ここは決心して…でもやっぱり高い(←思考がふりだしに戻る。)


とりあえずおじゃるぱっくは福岡の設定がないので、もうしばらく考えてみます(^^;
あれこれ悩むのも、ヲタ人生の醍醐味かもしれませんから。


…そろそろ本題に入りましょうか(^^;;


九博特別展、「華麗なる宮廷文化 近衞家の国宝 京都・陽明文庫展」。
連休直後だったせいか、人出はほどほど。じっくり見ることができました。


この記事の写真は、すべて九州国立博物館提供のものです。感謝!)

「御堂関白記」は現存する世界最古の自筆日記。
…ですが、日記というよりスケジュール帳に近いかな。
陰陽師が作成した暦に、出来事をちょこちょこメモしてあります。
そして日記は子孫によって書き写され…。
情報(有職故実)の蓄積こそ財産。さすが摂関家!
(ここで敗北をかみしめる、六波羅平氏派のワタシ ^^;)

今回は様々な書が展示されていたのですが、書道経験は義務教育のみ、
名品と言われればそうかと思う程度の鑑識眼しか持ち合わせておらず(^^;;
それでも、近衞家ひろ(※漢字が文字化けしてしまいます)殿のコーナーはとても楽しかったです。
美へのこだわり方が何だかヲタク的…。親近感!(←


雛道具や人形もずらり。
人形の目線までかがむと、また面白い景色が見られました。
空いている日でよかった~。


何かと出費の多い年なので、グッズコーナーは我慢。
京土産って、お菓子も小物も素敵なんですよね…。


次に向かうは文化交流展、こちらもお久しぶりです。
ぐるぐる歩き回り疲れ果てるのも、ここの醍醐味・お約束
展示ががらりと変わっているところもあれば、おなじみのコーナーもあり…。
トピック展示のスタンプがようやく集まったため、帰りがてら総合案内所へ。
九博の名が入った記念品をいただきました(^^) 複数の候補から選ぶ方式でしたよ。
新たに始まっているスタンプラリーは、スタンプ2個でよいらしく…。
皆様も是非!(と勝手に勧めてみる。)


博物館を出ると、フランス語を話している方々に遭遇しました。流麗な言語ですね。
フランス語、勉強し直そうかなあ。…その前に英語か。
…英語。ハワイ…ハワイ~(←また思考がふりだしに戻る ^^;)



帰還。

2013-07-15 22:33:26 | 旅行記
あいむ、ばっく。

あっという間でした。すべてが、ゆめまぼろしのようです。
この数日間のことも、その前の日々も。

書きたいことは山ほどありますが…、如何せんオーバーフロー状態。
土曜に見たばかりの「しやがれ」や「あたらしあらし」の記憶すら、
見事に吹っ飛んでしまいました(^^;

とりあえず深呼吸。

さっ、明日からまた、ちゃんと稼いでちゃんと使いますか~。
櫻井センセの教えですし(^^)
まあ若干、使う方が先行したような気がしないでもないですがね…(^^;;



九博「大ベトナム展」をゆく。

2013-05-06 14:44:08 | 旅行記
先日、九州国立博物館にて開催中の「大ベトナム展」を訪ねました。

太宰府到着は9時頃だったと思うのですが、既に参道は大賑わい。
天満宮では、紅色と草色のおみくじを鯉のぼりに結ぶ趣向もあって、
小さい子をたくさん見かけました。
そして九博。
開館前にちょっとした行列はできていましたが、ほどほどの人出。
ただ…、予測不能の方向に突然動くコドモたちに若干の不安が(^^;
コドモ慣れしていないので、踏んでしまうのではないかとヒヤヒヤ(^^;;
(入場後はたいへんお行儀のよいコドモたちだったので、大丈夫でした。)


まずは特別展、「大ベトナム展」。
入場時にクジを渡され、「何だ何だ?」と思う間もなくハズレだと判明し…、
いざ、未知なる世界へ。
そう。世界史の記憶が見事に消え失せていることを大反省しました。
場内の説明板だけが頼りで(^^;
せめて東・東南アジアの王朝の変遷くらいは復習して行くべきだったな~。
…というのも。
「これぞベトナム!」
という明確な答えがないのです。
「どうして漢字なの?」
とナイスな質問をしているちびっこを見かけましたが、
中国の影響だけでなく、日本や西洋の影響もあり…、つかみどころがなくて。
しいて言えば、琉球に一番近いかなあ。
文化にくっきりとした境界線はないんだろうな、と感じました。
ただ、砂岩の質感は印象的で。そこは異国だな~と改めて思ったところです。

ベトナムという国が、分かったような分からなかったような。
もっと勉強しないとだめだなあ。いつかは行って確かめてみたい!


続いて常設展へ。
今回、「倭人伝の世界」コーナーが模様替えされていました。
テーマは年代の特定。
考古学は比較的新しい学問で、
つい数世紀前まで、遺物もただ珍奇なものとして眺めるだけだったということ。
考古学は博物館で生まれた、という話が胸にじんときました。
(おそらく、映画「図書館戦争」を見た影響で感動が増幅してます ^^;)

そして、今回は何と言ってもトピック展示の「江戸のサイエンス」!
佐賀藩(武雄領)でこんなに面白い動きがあったとは知りませんでした。
ヨーロッパの大量生産磁器や書物、その購入状況。
理化学機器を作ったり、砲術を研究したり…。御一新の後、武器を大量に土中へ隠したり。
地方にはまだまだ面白い歴史・人物が隠れているものですね(^^)

あ、トピック展示スタンプラリーなるものが開催中でした。
三つ集めると何かいただけるそうで…。



それからミュージアムショップにて、りんず(綸子)ノートを衝動買い。
さくらの文様が美しくてひとめぼれしました。
桃色と紫色もあったのですが、ここは赤で。
…だって、さくらですから。(←
マルマンのノートなので、中身もちゃんとしてます。
ちなみに、一緒に写っている御守は竈門神社のものです。
天満宮は梅ですが、こちらはさくら。…ええ、さくらです。どこまで買うんだ私!(←自覚アリ。)
どうやら世間一般的にもさくらブームらしく、
参道のお店には蜻蛉玉やらお財布やら扇子やら…、たくさんのさくら柄が 危険です(^^;

今となっては、あとのせサクサクみたいであれなのですが。
「花さそふ」の和歌がとても好きなのです。だから、さくらの花は元々別格。
…まあ、ここのところは別の事情もありますが(^^;;


それはさておき、時はちょうどお昼。
九博屋外で開催中の「ベトナムグルメ天国」へ向かいました。
ベトナム料理は食べたことがないので躊躇したのですが、
思い切ってグリーンカレーにチャレンジ。

うま!激うま…って、辛っ辛っっ

辛さから復活するのに、デザートを二つ要しましたとさ。(←これがまた美味い。


たいへん有意義な休日でした。



九博特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」をゆく。

2013-01-14 17:03:48 | 旅行記
正月休みが明け、案の定の残業祭りが開幕しました。
ふと気付くと日付が…という毎日。
「身体をこわさないように」なんてアリガタキ気休めの御言葉を頂戴するのですが、
「そんじゃ御言葉に甘えて、仕事しませ~ん」とはいかない訳で(^^;


…結局やらにゃいかんがな。


そんなこんなで早起きすることあたわず。
昨日昼、のろのろと太宰府に出かけてみました。
天満宮へ続く、参詣の人波。
そして境内に点在するインスタレーションを熱心にながめる人々。
(天満宮宝物殿で「フィンランド・テキスタイルアート 季節がおりなす光と影」開催中。)
九博も大混雑だろうなあ、とびくびくしながら目指した
特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」でしたが、
展示替えが予定されていないせいか、
辛抱強く並んでいればすべて最前列で見ることができるくらいの人出でした。
まあ、あの…短気なので、博物館の方御推奨の
「背中の谷間からのぞく」という道をとらせていただきましたが(^^;
一番混んでいたのは、「平治物語絵巻 三条殿夜討巻」の所。
絵巻を写真で見るのとでは、迫力がまったく違う!
吹き上げる炎。馬蹄の響き。その混乱の下の牛車。
ケガレを忌むべき場所で起きた戦、その衝撃が伝わってきました。
一方、お隣の「吉備大臣入唐絵巻」はクダラナイ超能力が盛りだくさん!
ごっしーが作らせたまひしコレクションの一つとか…。(さもありなむ。)

曽我蕭白さんの「雲龍図」も大迫力でした。
筆遣いや影の付け方は、現代のイラストにも通じるように感じられ…。
それぞれの作品や作り手が、
離れた"点"でなく、どこかでつながった"線"、
現在に続く"面"となって見えてきた瞬間でした。


さてさて。
今回の特別展で驚いたのは、
いずれも保存状態がよく、また作品の質が粒揃いだということです。
これらの品々が、外国の方によって価値を見出され、
大切に伝えられてきたというのが…悔しいような寂しいような、
でもだからこそ今ここに残っているのだろうなという気もして。
(文化交流展示室のトピック展示「江戸の粋、印籠」も外国の方のコレクション。)

改めて考えました。
時代の流れで、やむなく失われてしまったものがたくさんあるんだよなあ、と。
いやそもそも、失われたこと(かつて存在していたこと)すら
知られていないものが大多数。
ほとんどはあっという間に忘れ去られ、消え去ってきたんだよなあ…。
私が愛する、たくさんのモノガタリ。
小説だったり、歌だったり、もしくは誰かの存在そのものだったり…、
それらはいつまでこのセカイにとどまっているんだろう?

…そう思った結果。
今この時のきらめきを忘れずにいよう、目に焼き付けておこう、と。
いろいろ雑誌やら何やら…買っちゃいましたよね。ええ。
(最終的にはヲタ活動の言い訳につながったか… ^^;)



「フェルメール『真珠の首飾りの少女』inベルリン国立美術館展」をゆく。

2012-11-25 17:21:02 | 旅行記
本日は「Popcorn」福岡公演一般発売日。
まあ…完敗です。30分以内に電話はつながったのですが、完売でした。
そうだろうね、そうでしょう。分かっていたさ。
大河ドラマは頼朝さんが挙兵するし(←視聴は脱落済みですが ^^;)、
もうもう、真っ白に燃え尽きたぜって感じです。ハイ。

…気を取り直しまして。

先日、九州国立博物館で開催中の
「フェルメール『真珠の首飾りの少女』inベルリン国立美術館展」へ出かけました。
前回の特別展にて、
「来る、来る、来る、来る」
と刷られた金色(←"こんじき"と読んでいただきたい!)のチラシを見まして。
チラシの窓からのぞく絵の一部といい、大きく書かれた「1/36」の数字といい、
フェルメールにさして興味がなかった私もつい、「これは行かねば」と…。

フェルメール人気は耳にしていたものの、
それは主に"耳飾り"の方で、今回の"首飾り"ではないからあまり混まないだろう…
なんて考えていたのですが、読みが甘かったです。開館前に大行列。
音声ガイドを利用している人が少なめだった御蔭か、
中は比較的スムーズに流れていましたが、説明文を読めるほど作品のそばには行けず…。
まあ、文書(もんじょ)中心の特別展とは違い、
説明文チェックを多少端折っても楽しめました(^^)
神を表現する手段としての芸術から、有名人を描いたもの、そして日常を切り取った作品…。
フェルメールもレンブラントも、想像していたより小さな作品で、
どうしたらこんな風に光と影を描けるのだろう…と嫉妬しつつ(^^;
他も写実的な作品が多くて分かりやすかったです。
ベルリンの美術館群(博物館島)を紹介した映像では、あまりの心地よさに睡魔が…(^^;;
そして何となく大阪の中之島を連想したり。

グッズ売り場も盛況でした。
フェルメールの絵にちなんで、(淡水)真珠やラピスラズリのアクセサリーもありました。
私が心奪われたのはバームクーヘンですが、(←お昼が近かったので…
アンペルフラウのグッズもかわいかったです。

常設展はさらっと。
"諸般の事情により"トピック展示が延期となっていることにため息をつきつつ。

最後、「あじっぱ」に寄って芦屋釜の軽さも体感しました。
文化交流展室に貼られていた釜の作り方は、何度読んでも今一つ理解が…(^^;
実物をさわってみるのが一番です(と言ってごまかす)。

そうそう、「ありがとう1000万人」という小さな冊子があって、
今までに開催された特別展のチラシがずらっと載っていました。
もうこんなに見たのか、と感慨深く…。
これからもいろいろなものを見られますように。


博物館を出ると、天満宮は七五三を祝う人びとに菊を愛でる人々で大にぎわい。
天神様に御挨拶の後、抹茶を楽しんで太宰府を後にしました。



九博特別展、「美のワンダーランド 十五人の京絵師」をゆく。

2012-07-16 13:38:26 | 旅行記
ワクワク学校入学ならず。

…ということで(?)、九州国立博物館にて開催中の特別展、
「美のワンダーランド 十五人の京絵師」へ出かけました。
目的は若冲さんの絵。
何だ、結局大阪に行かなくても嵐さん関係じゃないかという(^^;


開館と同時に入れるよう早めに行ったものの、なかなかな行列でした。
チケット売り場も当然、行列。やっぱり九博は前売券必須です。
今回は大規模な展示替えが予定されているので、
前期分・後期分のセット券を利用している人も多かったようです。
(既に販売終了らしく…。もっとリサーチしておかないといけませぬなあ~。)


さてさて。


写真はすべて九州国立博物館提供のものです。感謝!)



上の小さい画像では分かりにくいかもしれませんが…、
あの狭い京の中で、たくさんの画家が同時期に活躍していたとのこと。
それぞれが影響し合い、作品が似通ったり違ったり。豊饒なる世界です。
何とも羨ましい!良き師、良きライバル、良き仲間。


そして、何となく高尚なイメージを抱いて臨んだのですが…



蕪村さんによる、「奥の細道」イラスト。
(そう、イラストと呼びたい!)
南伸坊さんの作品みたいで、親近感がわきました。


で、若冲さんです。
白状しますと…

今まで、若冲さんのことをただの鶏ヲタクだと思っておりました(^^;

確かに鶏の絵も来ていて、それはもうニワトリニワトリした作品だったのですが…。




この絵に心奪われました。線を生かしたデザイン。
こういう作品も描く人だったんですね!
しかもちゃんと社会生活が送れるタイプだったという!

面白い人ですね~。ますます興味がわきました(^^)
(そして何となく大野さんのイメージと重ねてしまったり…。)

「乗興舟」という作品もシンプルで好かったです。


帰りに、佐藤康宏 著『もっと知りたい 伊藤若冲 生涯と作品 改訂版』(東京美術)を購入。
ひととおりのことが載っていて、初心者には良き本です(^^)
京都が舞台ということで、他にもいろいろと素敵なグッズが…。


これは後期も楽しみ!ですが、
福岡市博物館「幽霊・妖怪画大全集」も気になります。
スタンプラリーのことを考えると、
福岡市美術館「日本画の巨匠たち」へも行かねばならず…(^^;
この夏の、贅沢なる悩みです。