rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

新型コロナ陽性になったら気をつけること

2021-02-05 17:19:46 | 医療

2021年2月に入って、緊急事態宣言が延長になりました。一方で前回のブログで記した様に1月中旬をピークに感染者数は世界中で減少傾向にあります。感染者数の減少は厳然たる事実で誤魔化しようがないのでそのままメディアでも報じられていますが、それでは危機感を煽る事を要請されているメディアの役割を果たせないので今度は感染陽性者の死者数が「最多を更新」ともう必死の状態です。この1年で日本における新型コロナ感染症陽性者の死亡は6,000名ですが、コロナ感染症が重症化して死に至った例は2割程度と思われ、他の合併症がコロナ感染も多少影響して悪化したため亡くなった方が大多数であることは諸外国の事例も含めて明らかです。

 

〇 新型コロナ陽性と言われたら気をつけるべきこと

 

多くの人にとって、それでも急激に重症化して亡くなる例などが報道されると、「新型コロナ感染は怖い」と感ずるのは当然の事です。そこで恐怖を煽るだけのワイドショーなどでは出てこない「新型コロナ感染陽性と診断されて気をつける事」について、コロナ感染症を良く診療している医師からの情報を踏まえて記しておきます。

 

〇  感染から2週間は血中酸素飽和度の低下に気をつける事

 

血中酸素飽和度は「パルスオキシメーター(写真)」で測定できます。測定する部分を指先の爪に挟んで指先に酸素が十分供給されているかをチェックする事で肺の機能を見るのですが、健常なヒトでも器具の付け方が悪いと正しく計れません。また息を止めると低下し、深呼吸をすれば改善する、とても感度の高い機械ですが数千円で購入できます。病院などでは患者さんの呼吸状態を把握するために日常診療で多用しています。問題なのは、家でコタツに入ってテレビを見ているような状態では、コロナ感染症の特徴である間質性肺炎の状態が進行して、血中酸素飽和度が低下しても気がつかない事です。通常血中酸素飽和度は90%以上ありますが、80%に低下するのはガス交換がかなり低下した状態、富士山の頂上に急に上ったような酸素状態ですが、安静にしている限り苦しいと感じない事が多いのです。しかし階段の登り降りなどをすると辛いと感じます。しかし酸素飽和度が60-70%まで下降すると安静にしていても息苦しいと感じます。しかしこの状態は既に人工呼吸器管理が必要な状態に近いです。メディアで報道される「家で待機している感染陽性患者が急変」というのはこのような状態なのです。

〇  家で急変を避けるには

 

多くの自治体では入院するほどではないが、観察を要する新型コロナ陽性者に対して、専用のホテルや宿舎での待機を指示しています。そこでは看護師などが待機していて、一日2回程度血圧や体温、呼吸状態、酸素飽和度を測定し、自覚症状なく病態が悪化していないかチェックします。そして入院加療が必要な状態と判断されると、自治体の保健所などが入院できる病院を紹介してくれます。その段階を経ずに多くの陽性者が入院してしまうと本当に入院が必要とされる状態の患者さんが入院できず、「医療崩壊」になってしまうのです。新型コロナウイルス検査で陽性と診断されたら、自治体などが指示する施設に入所することが安全だと思います。また施設などがいっぱいで入所待ちの状態の時には「注意すべきこと」を良く聞いて、自覚症状がなくてもチェックすべきことを実践し記録しておく事が肝要です。

 

〇  多くの重症患者は治癒している

 

コロナウイルス陽性で亡くなったとされる人で重症新型コロナ感染症が改善せずに死に至る例は2割程度と言いましたが、私が把握している例でも90歳台や80歳代後半で通常の市中肺炎でも亡くなる様な免疫力の方がコロナ肺炎で亡くなることはありましたが、60歳台から70台前半くらいで人工呼吸器を装着したり、ECMO装着まで必要とした例でも月単位の治療は要しますが多くの患者さんは治癒して退院しています。中にはその後他の病気になって手術を受けた患者さんもいますが、大きな合併症も併発せず退院しています。重症患者さんが再度悪化するのは、一度改善傾向になって人工呼吸器を離脱した頃に気道分泌が非常に増加する時期があるのだそうです。サイトカインストームで激しい免疫機構で気管組織が破壊され、再度組織構築が起きる段階で気道内の分泌物が増えた際にうまくその分泌を吸引などで取り除かないと、閉塞して再度細菌性の肺炎などになってしまうそうです。そのためには気管切開をして呼吸管理をしたほうが特に高齢者などは安全であるということでした。以上この1年のコロナ感染症対応で大事な部分は、

 

     1)       無症状増悪期を酸素飽和度チェックで見逃さない事

     2)      重症からの回復期で多分泌期の吸痰をしっかり行い乗り切る事

 

であり、特に一般の患者さんにとっては1)の時期を医師や保健所の指示通りに施設(可能な限り)や家庭(しっかりした家族との同居が望ましい)でやや面倒ながら対応してゆく事が肝要と思います。

 

〇  いよいよ日本もワクチン接種が始まる

 

日本でも2月下旬から医療従事者を優先的に、またその後順次高齢者などにも新型コロナワクチン接種が開始されます。前回指摘した様に、ワクチンの「新型コロナウイルス」に対する予防効果は確実にあると思います。しかし通常のインフルエンザワクチンと副作用や局所反応が同じではない事も確かです。米国のワクチンの副作用を報告する公的なサイト(VAERS)によると、2021年1月22日の時点で9845件の副作用報告のうち、ワクチンによる(ワクチン接種後の)死者は329例、回復不能な状態(麻痺とか?)104例と半端な数字でない副作用が出ています。命に係わる状態(life threatening)も273例。数百万人接種でこの数字ならば、日本の人口1億人に接種すると20倍としても6000名のワクチンによる死者が出る、ほぼコロナウイルスによる今までの死者(ウイルス感染陽性で死亡)と同じ数の死者がワクチン接種後に出る事を覚悟しないといけない事になります。随分思い切った決定を軽々と政府は決めたものです。欧州(ドイツ)ではファイザー製のワクチンが高齢者に効果が薄いという事で、接種を控え始めていますが、本当は高齢者の副作用が激しすぎて公表できないほどの犠牲が出ているというのが真実ではないでしょうか。だからこそモデルナのワクチンですが、2回目接種は半量で、という話も出ていると思われます(効果を確実にするには半量接種の推奨はあり得ない)。今はワクチン接種にあまりに前のめりで、長期効果や副作用、遺伝子レベルでの影響など一切問答無用で物事を進めています。誰も責任を取る気はないし、誰も責任を取る能力がない事を全世界の人類は理解した上でワクチン接種を受ける決断をするべきです。心配になって病院の医師たちに聞いても、誰も答えを持っていません。本当です。

 

VAERSの報告のページ 報告される例は一部であると言われている。

 

〇  追記: ワクチンはアマビエではない (祈れば疫病退散とはいかない)

 

1月29日に米国VAERSのサイトで1週間後の副作用集計が出されました。ワクチン関連の死亡者は200名近く増加して501名になっています。

2月6日東京新聞にはイスラエルで実際にファイザー製のワクチン接種を受けた記者の体験が報告されていましたが、「2日ほど歯がガタガタする震えと激しい頭痛に襲われた」がその後回復したので「大したことない」という物でした。予防効果はある、と言う結論は私と同じですが、「ワクチンの副反応がどうなるか分からず怖かった」という結論を書けない立場ながら正直に状況を記事にしている事は評価できます。

1月29日までの報告が集計されたVAERSのデータと東京新聞の記事

コメント (2)
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