トランプ次期大統領はケネディ元大統領の甥であるロバート・F・ケネディJr氏を次期厚生長官に任命する意向を示しました。メディアは「ワクチン懐疑派」などとワクチンは「全く問題ないとする陣営」と「リスクがあると懸念を示す陣営」の二派にわかれる様に報じていますが、全ての医療にはメリットとデメリットがあるのは超常識中の常識、基本中の基本です。全員が懐疑派でなければ安全な医療など受けられません。何故中学生でも理解できる常識を報道しないのか不思議です。
トランプ氏は2020年にWHOに対して、Covid-19への強制的対応は誤りであるとして2021年に米国はWHOから脱退すると宣言していましたが、バイデン政権になって立ち消えになりました。今回改めて各国の主権を無視したパンデミック条約などに対して反対を表明しています。
全ての医療にはリスクがある。疑いを持たずもろ手を挙げて賛成など無知性のド阿呆しかやらない愚行である。ワクチンの小児などへの強制を強く反対するケネディ氏
同様に司法長官に指名されたマット・ゲイツ氏はトランプ氏のロシア疑惑がでっち上げであることを解明したため、ありもしない「性的人身売買」の疑惑をFBIにでっち上げられたのですが、いくら調べても証拠が出なかったから起訴されなかった人物。「司法の政治利用を許さない」ための米国の司法改革に震えあがっているのが現在の民主党中心の司法界であることが解ります。
疑いが晴れても人格攻撃を続けるメディアに人権を語る資格などない、恥ずかしくないのだろうか?
I. ワクチンのリスクが常識となった時にメディアはどう報じる?
欧米の主要メディアはまだグローバル支配体制に従っていて「ワクチン安全」「WHO正しい」の現実離れした報道から脱していません。日本のメディアは「米国主要メディアに従っていれば批判されない」と信じている「バンドワゴン派(寄らば大樹の陰)」というヘタレですから仕方がないとは思いますが、一たびパラダイムシフトが起こった時にどのように変容するのかが楽しみです。あれほど「コロナ怖い、怖い」「日本人は全員週に一度はPCRを」などと馬鹿げた報道をしていたメディアは何処に行ったのでしょう?そのうち「十分な安全確認をせずにワクチンを推進した政府の責任は?」などとシレっと報道し出す可能性があります。
II. 「文明の衝突と21世紀の日本」に学ぶ
前回紹介した「文明の衝突」を著したハーバード大学のサミュエル・ハンチントン教授がその続編として2000年に刊行した本で、集英社新書では2024年6月に第37刷の重版を繰り返しています。1993年にフクヤマの「歴史の終わり」理論を乗り越えて、「21世紀の世界は、民主主義と資本主義で一つの世界が生まれるのではなく、数多くの文明間の相違による分断された世界になる」と提言して世界に衝撃を与えました。1990年台においてもコソボ紛争などの文明の衝突が起きつつありましたが、その後の世界は911に始まる「テロとの戦争」「米国のイラク・アフガン侵攻」「カラー革命の強要と内紛の激化」グローバリズム対国家資本主義の対立、ブローバリズム対BRICS(グローバルサウス)の対立へと氏が予想した通りの展開になってきていると言えます。
III. 一極・多極体制から多極体制へゆるやかに移行する
ハンチントン氏は2000年の時点で世界は「強大な米国を中心」とする一極と、中国、ロシア、インド、アラブ諸国、アフリカ諸国といった文明(宗教)の異なる地域による一極・多極体制に分かれていると喝破しています。しかし覇権国の米国にとっては、世界が多極であるとは認めておらず、世界はあたかも「一極」である様に振舞っているため、どこの国を想定するか不明な米国指導者が口にする「国際社会」へのアプローチに各国指導者は不満であり、各国にとって米国は軍事的脅威ではないものの「領土保全」「自治」「繁栄」「行動の自由」を脅かす外的脅威と捉えていると米国の立場を紹介しています。
この一極・多極体制は、米国の覇権が徐々に衰えることで緩やかに「多極体制」に移行してゆくだろう、と氏は予想しており、まさにトランプ大統領の登場と彼が「米国を多極体制の一極に据える」というMAGA思想への米国民の絶大な支持はハンチントン氏の予想が実現していることを表しています。
文明の衝突(2000)のその後をrakitarouがまとめた展開と現状
IV. フォルトライン戦争とコミューン戦争
1990年の時点で、ハンチントン氏は世界が8つの文明圏に分かれている事を示しました。つまり「西欧」「ラテンアメリカ」「アフリカ」「イスラム」「中国」「ヒンドゥー」「東方正教会」「日本」であり、5世紀頃から中国王朝とは別れた文化を築いてきた日本は独立した文明として扱われています。冷戦時代、世界は「自由主義圏」、「共産主義圏」、「非同盟国」の3分類であったものが、以降は8つに分かれて共存してゆくと規定したのです。その中で、同じ文明圏内で起こる争い、戦争は「コミューン戦争」と言い、個別的な利害関係によって生ずるものであり、異なる文明間の大規模な戦争に発展することはない、と説明されます。例えばルワンダ紛争やイラン・イラク戦争などで、他国が大きく介入することはありませんでした。一方で異なる文明の境目をフォルトラインと言いますが、フォルトラインを挟んで紛争・戦争が起こるとより大きな文明圏同士の戦争に発展し、長期に渡り、解決困難な状態を呈するだろうと予測しました。
フォルトライン戦争・ウクライナで検索したAIの答え
NATO諸国を巻き込んだコソボ紛争、そして現在のウクライナ戦争は正にフォルトライン戦争であり、ハンチントン氏の予測の正しさを証明しています。ウクライナは被害者、プーチンは悪といった小学生の様な理屈でしか説明しない(それを信じている方も阿呆ですが)メディアの無知性を痛感します。
V. バランシングとバンドワゴニング
ある国が大きな勢力を作り出してくると、その周囲の国はいくつかの国同士協調して強い国とのバランスを図る「バランシング」か、強い国への依存と従属による「バンドワゴニング」により安定を図るかの選択を迫られます。多くの場合、その両方をどっちつかずでその場その場で選択しながら様子を見てゆく場合が多いと説明されます。大国であってもトルコやサウジアラビアがアラブ側や西欧側にどっちつかずでバランシングを取っていたり、東南アジアの国々が日本を巻き込んで協調しながら中国と対峙しつつも貿易などでは中国と友好を保とうとすることに表れます。
日本は独立した文明であり、他の文明圏のために自国を犠牲にして介入しようという動機を持ちません。維新から大東亜戦争にかけては、西欧列強のアジア諸国への侵略・植民地化に危機感を持って、日本も西欧列強の一端に加わろうとしてアジアへの侵略(結果的に領土的植民地主義から経済的植民地主義へのスイッチとなった)をしましたが、失敗した秀吉の朝鮮侵攻以外では稀有の出来事であったと言えます。日本の国内においては、常に時の権力者に従属すれば安心という「バンドワゴニング」が行動の原動力になってきました。「寄らば大樹の陰」であり、そこには確固とした思想などありません。そして大樹の陰に寄らない「はぐれ者」を厳しく批判します。ポリコレとされる規範への対応、コロナに対する対応、ワクチンへの考え方、全て「バンドワゴニング」であり、理論的支柱などなくメディア含めて「大樹に寄らないはぐれ者」を批判しているだけです。そしてトランプ政権が復活することにより、日本のメディアは今までの「バンドワゴニング」の危機が生じてガタガタ震えながら右往左往しているのが現状なのです。
VI. 日本への提言
米軍司令部を首都内に移転する本当の目的は何か?
2000年の時点で、ハンチントン教授は日本と台頭する中国との関係について、日本の取るべき選択(バランシングかバンドワゴニングか)について述べています。この時点では現在の様な米国の衰退と多極化への道が不明であったこともあって、中国圏への条件を示した上での従属か日米同盟強化による新たなバランシングという選択肢をあげています。しかし一極主義の米国がとるべき将来の在り方として、「異文明間の大規模な戦争(フォルトライン戦争)を避けるには、中核国家は他の文明内の衝突に介入するのを慎むべきだ」と明確に述べています。American Conservativeの論説で紹介した様に、米国は日本を中国、ロシアに対する「二重封じ込めの道具」として日米同盟を締結し、基地を置いているに過ぎません。自衛官時代「アメリカが自国の利益にならなければ日本のために血を流す事などない」は少なくとも指揮官クラスの自衛官の常識として認識していました(公には勿論言いませんよ)。しかし現在の動きは米軍による日本支配の強化に動いている様に見えます。強い米軍の再建は頼もしい面もありますが、グローバリズム支配体制からは脱却した米国との「対等な協調関係」による日米同盟は意義がありますが、現在のウクライナの様な「異文明と戦争するための鉄砲玉」としての扱いならば断固拒否するべきです。石破首相の力量が問われます。
噛みつき合ったでなかったようで何より。戦略的互恵はバランシングと言えそう。
>複雑な気分。... への返信
本当『「雪崩的勝利」は、気分が複雑です。』ですね。私は、自死に追い込んだ主犯は、泣いて辞職した副知事だろうと感じていますが、きちんとした判断ができるだけの材料はまだありません。
一気に、知事に辞職を迫るパターンへ行ってしまったのにも違和感がありましたが、そこをつかれてしまいましたね。
それよりも、立花氏の周辺にいるらしい、ネット上のアヤシイ集団が気になります。アヤシイ集団が、よく練られた作戦を実施したのでしょう。乗せられる有権者を責めても仕方ありません。アヤシイ集団をどう考えるかが大事になってくると思っています。資金源もアヤシイですよね。
私の古くからの知り合いにも、高市早苗氏に入れ込んでいるらしい人がいます。本当に乱世になっていくのかもしれません。日本的には安倍氏がめちゃくちゃにしたとも言えますが、世界的にもめちゃくちゃなので、安倍氏のせいだけではなさそうです。
フクイチの放射性物質の影響で、キレル人が多くなっているのかもしれません。北半球全体に拡散しているようですから、可能性は大いにあるのではないでしょうか?
https://yuruneto.com/saitou-saisen/
ネットの情報とか見ている、彼が「パワハラおねだり」か如何か疑問ですが、こういう「雪崩的勝利」は、気分が複雑です。
マスコミも神通力がなくなった・・でもネットでの工作は、同等な力を持ち始める・・
戦争の大義を人々が「疑うこと」が最も大事だが、
同じことがワクチンでも温暖化でも言えるのですが、懐疑論=陰謀論だとの粗雑に一括りして一切否定するとの今の左翼リベラル知識層やメディアの腐敗堕落。余りにも非科学的であり知性が足りない。
「疑う心」が無い科学など何かの破壊的カルトの同類項か、それとも思いっきり甘やかされて育った用うち園児の発想です
戦争は3000年以上、気候変動は30年、mRNAワクチンは3年程度しかないが、いずれも宗教的情熱と共に経済的な理由(金)が大きな動機を占めている。
「反EVのトランプはなぜ「イーロン・マスク」を重用するのか? 政府効率化省トップに起用、巨額献金と戦略的協力の裏側を考える」Merkmal
テスラのイーロン・マスクは第一次トランプ政権のパリ協定からの離脱や環境規制の緩和に反対して経済助言委員会から辞任するなど、明らかに敵対関係にあった。
EVしか製造していないテスラはコストがかからない排出クレジットを他の自動車メーカーに販売した利益は約15億ドル(約2200億円)で、純利益全体の1割近い
ところが君子豹変。ツイッター買収でトランプの永久凍結の解除、200億円弱の献金など全面支援に舵を切るが、スペースXなど国防省と大きな商売をしているので、金目的に寝返ったとも考えられる。
繰り返しになるが、
多くの人々が迷惑する戦争も温暖化もワクチンも、困った話だが商売(金儲け)として成立しているから終わらないのですが、やはり正常化には「疑う」心こそが最も大事だった
たっだか・・・左伝で子産が言ってます。
さてどうなるかな・・国民は社会の風潮と学校教育で、「寄らば大樹の陰」が染みつているし、それが指導層にも染みついていると思えます。
本当にどうなることやら・・