印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

ゴム印の台木、天丸印台

2019年05月18日 | ゴム印(ラバースタンプ)
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて120年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

先日、ゴム印のご注文で台木(だいぎ、手に持つ部分の名称)を天丸印台(てんまるいんだい)に付けて欲しい、というご希望のお客様が見えました。天丸印台という言い方をなさったのではなく、店頭に置いてある見本を見て、「これと同じにしてね」というご注文でした。

この天丸印台は、特にご指定のない場合には付けることはありません。ほとんどの場合以下の2種類です。
1.トップスター台木(透明のプラスチックでセンターに小さなグリップあり)
2.ノベ台木(木製、立方体で小さな積み木のような形)
上記のそれぞれの特徴は、
1. は透明で見た目も良く、スタンプ台のインクが付いても、濡れティッシュペーパーで拭けば綺麗に落ちる。センターにのみ力が掛かり易いので、長いゴム印の場合、左右の部分が押捺しにくい。
2. はゴム印の全体に均一に力が掛かるが、枚数捺しをすると台木の角部分が手のひらに当たり痛くなってくる。

1. と2.の欠点を補っているのが天丸印台の台木です。手のひらに当たる部分が丸くできているので痛くなりません。均一に力をゴム印に掛けられます。天丸印台の欠点は、背見出しの表示がないことです。上から見てゴム印の文字内容が分からない点があります。1個だけのゴム印しかなければよいのですが、数種のゴム印が同じ場所にあると、捺す前にどの文字のゴム印か、印面(ゴム印の面)を見る必要があります。

残念なことに、天丸印台はサイズの違いにより7種類ありましたが、このメーカーが製造を中止してしまいました。今回のご注文、当店に在庫でまだあったので、ゴム印の印面だけをメーカーに作ってもらい、当店で天丸印台に貼り付けました。



▲いろいろな種類のゴム印の台木(だいぎ)です。
上の2種が天丸印台、左下は木製の天丸印台、左下から2番目⇒年賀状などに捺す主に縦用ゴム印台木、木製。
右下から2番目⇒トップ台木。一番右端⇒ノベ台木、です。




▲各台木を寝かした場合です


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