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改正出入国管理法による期待と不安

2018年12月11日 | 社会・経済
改正出入国管理法等が12月8日未明の参院本会議で可決・成立しました。これまで認めてこなかった単純労働分野への外国人受け入れに道を開き、外国人労働者政策を大きく転換しました。2019年度からの5年間で14業種・最大34万5150人の受け入れを想定しています。来年4月1日の施行で、同時に法務省入国管理局を改組、「出入国在留管理庁」を設けて在留管理を一元的に行います。新たな在留資格として「特定技能1号」と「特定技能2号」を設けました。一定の技能を持つ外国人に与える1号は、在留期間の上限が通算5年、家族の帯同は認めない。1号よりも熟練した技能を持つ人に与えられる2号では、在留期間の更新が可能かつ回数の制限もない。配偶者や子どもの帯同も認める内容です。政府は、12月28日に外国人労働者の生活支援や受け入れに向けた総合対策など基本方針を閣議決定します。各業界団体や所管省庁による分野別の運用指針には、業種に応じた技能や日本語能力の試験内容、受け入れ人数の計画を定めます。具体的な14業種は、建設や外食、介護、農業、宿泊といった人手不足が著しいと言われている業種を中心に想定しています。業種によっては、試験に合格すれば1号から2号への移行も可能となります。いずれにしろ外国人在留者が今後増えていくことになります。総務省によると、「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(2018年1月1日現在)は、全国の人口1億2770万7259人で、うち日本人が1億2520万9603人となり、2009年をピークに9年連続で減少しています。日本人にだけ照準を当てていては、もはや先細りは目に見えています。
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