2019年のブログです
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樋口有介さんの『少女の時間』(2019・創元推理文庫)を読みました。
この本も旅先の旭川の本屋さんで買いました。
久しぶりの有介ワールドです。
そして、柚木草平シリーズの11冊目。
あいかわらず、とても面白く、そして、少しもの哀しいです。
樋口さんがめずらしく書いているあとがきに、重い内容だから、ユーもアを大切にしたい、とあるとおりですが、これは樋口さんのデビュー作から一貫している特徴だと思います。
これこそが有介ワールドの真骨頂なのでしょう。
今回もあらすじはあえて書きませんが、いろいろな人物が登場し、それぞれがとても魅力的です。
そして、生きていることが少し哀しいです。
美女も大勢登場しますが(?)、美女も美女なりに悩んでいます。
また、面白くって、ところどころにユーモアが効いていますので、この本も電車の中で読むのは危険です。
哀しくなったり、笑ったり、唸ったり、忙しい本です。
旅先でも、いい本を読めて、幸せです。 (2019.7 記)