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・ロスチャイルド財閥-411 アメリカの歴史-39 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-8  ジョン・ラスキンがオックスフォード大学にやってきた

2025-01-27 16:06:05 | 国際政治・財閥


名門ジョージタウン大学

ジョージ・ワシントンが大統領に就任した1789年に、カトリックの司教ジョン・キャロルが
あらゆる宗派に開かれたカレッジとして設立。 フランス革命の起こった同じ年の1789年。

 

 

『TRAGEDY and HOPE(絶望と希望)』(キャロル・キグリー著)の一部より引用

 

 

 

・ロスチャイルド財閥-400 アメリカの歴史-32 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-1
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d660c110d7d5ef7755ffc1c0c307c3b5

・ロスチャイルド財閥-401 アメリカの歴史-33 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-2 愚かな『急進的右翼』 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ddd122e978102fde1d442a0bbf2ded77

・ロスチャイルド財閥-402 アメリカの歴史-34 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-3 外交問題評議会の権力と人脈 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/9a0d94142376917b688f675c5c58ac6f

・ロスチャイルド財閥-403 アメリカの歴史-35 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』- 4 誰が世界制覇を企てているのか 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d2594e672f6c8dacd3434d7b5630a9af

・ロスチャイルド財閥-407 アメリカの歴史-36 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-5 キャロル・キグリー博士が世界の秘密権力構造を題材にした本を書く
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・ロスチャイルド財閥-409 アメリカの歴史-37 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-6  ロスチャイルド家(最古の銀行王朝のひとつ)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/cf2528f115e55ee03b3e6d14ce335ac2

・ロスチャイルド財閥-410 アメリカの歴史-38 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-7  同じような金融王朝が米国でも発展した
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/abab79cbe1ef8ce15b37dfc32ccb8384

からの続き

 

 

 

驚くべき現象についてのキグリー博士の説明

古代の政治哲学者たちは、人間を征服するには心を捉えるに限るということを知っていた。 偉大な着想であると思い込んでしまった人間はすぐさま、献身的な『奴隷』やひたむきな『弟子』となる。

キグリー博士は、これが国際銀行の世界的な秘密首脳部にも当てはまると語る。 指導者達はとてつもなく偉大な着想、世界の資源を独占して支配する方法に巡り合ったと思い込んでいる。 その発端をキグリー博士は次にように語る。

 

 

ジョン・ラスキンがオックスフォード大学にやって来た

一八七〇年までオックスフォードには美術の教授職がなかったが、同年スレイドの遺贈によって新設され、ジョン・ラスキンがその座に就いた。

彼が地震さながらにオッ揺さぶったのは揺さぶったのは、美術についてだけでなく、大英帝国、圧政に虐げられた英国民、この三点すべてを道徳問題として論じたからに他ならない。             
                              (『悲劇と希望』130ページ)

 

John Ruskin
https://www.youtube.com/watch?v=FgorYqHlR6Y

 

 

ジョン・ラスキンとは何者か?

しばし立ち止まってジョン・ラスキンについてよく知る必要がある。 そうすればキグリー博士が彼のことを取り上げる理由がよくわかる。 

ジョン・ラスキン(一八一九~一九〇〇)は裕福なワイン商人の息子としてロンドンで生まれ、その財産を受け継いだ。

 

彼は美術、文学、建築、数学、ラテン語、ギリシア語を学んだ。 世界中を見聞してまわり、オックスフォード卒業後に母校のすレイド美術学校教授に就任した。 しかし、美術にはさほど関心がなかった。 

生徒を道路工事にかりだしたり、地域のさまざまな実験的催しに挑戦させたりした。 ラスキンは産業や社会運動モデルの設立、土地やさまざまの工場の買収、社会主義路線に沿った産業や企業モデルに取り組むために考案された『聖ジョージ・ギルド』をつくりあげた。

ギルドは失敗したが、キグリー博士の指摘の通り、彼の着想は英国貴族社会の後裔である生徒達を育成することには大きな成功を収めた。

 

ラスキンの着想とは? ケネス・クラークは著書『ラスキンの今(Ruskin Today )』でこう語っている。 「ラスキンは、国家が生産と流通手段を支配して、地域社会全体の利益にかなうようにそれらを編成すべきであると考えていた。 

しかし彼は、一人の人間の手に国家の支配を委ねようとしていた。 『私はかねがね、ある種の人間が他の人間よりも、ときにはたった一人がその他全員よりも、優れていることを示したいと思っている』。

ラスキンは民主主義をあまり評価せず、彼の考える自由には次の一言、こっそりと、がふさわしい。 こうした見方は現在の英語圏では受け入れられない。

 

また、ここ三〇年の経験に照らし合わせても、こうした見方を支持する意見はほとんどない。 間違いなくラスキンは、人間の堕落やすべての政治形態が隠し持つ邪悪さを見くびっていた。 

彼はヒトラーとスターリンの手腕に恐れをなしたことだろう。しかし、はたして、他人が思うほど自分の信条の結果にたじろいたであろうか。 その唯物論的哲学にもかかわらず、彼は共産主義を是認したのではあるまいか。 ほとんどが

とりわけ中国の小作農コミューンは、彼のモデルにぴったりだった。 彼は、治癒が病気よりも悪いとは考えなかった筈だ。 

 

一九世紀の資本主義社会よりも悪い病気があるなど思いもよらなかったからだ。 クラークによると、ジョン・ラスキンの刺激はほとんどが、「あらゆる独裁制の原点であるプラトンの『国家』から直接受けている。

彼は毎日といっていいほどプラトンを読みふけった」

 

 

もちろん、マルクス、エンゲルス、プルードン、サン=シモンも同じ原典の薫陶を受けた。 ラスキンの著作がマルクスや他のプラトン学派の人々とよく似ているのも当然である。 プラトンは強力な軍隊を擁する支配階級が権力を維持すること、社会が支配者の一枚岩的権威に完全に従うことを望んだ。

彼は既存の政府や社会構造を抹殺するにはどんな形であれ軍事力の行使が必要であると唱えた。

 

そうすれば新しい支配者は『まっさらなキャンバス』に新しい偉大な社会を思い通り描ける。

 

プラトンの唱えたさらに高次元の『理想的な』社会には、結婚や家族の消滅が含まれる。そうなれば全ての女性は男性の、すべての男性は女性の物となる。 相手を選ばないこうした結びつきから誕生する子供は、乳離れしたあとは匿名のままで国家によって育てられ、政府に取り上げられる。

プラトンは、女性が男性と対等二なることを望んだ。 男性と共に戦場で戦い、男同様に働くのである。

 

選ばれた男性と女性とによる子づくりが政府主導で実践され、劣った、あるいは障害のある子供は排除される事態も生じる。

社会を『支配階級』『軍人階労働者労働者階級』という三層に分割し、階級を固定化する。 プラトンいわく、人々は生まれながらにして、心に金、銀、銅をもっている。

支配者は国民が持つその金属を見定めた上でふさわしい階級に割り当てるのだという政府が吹き込む嘘を、国民が信じ込むようにお膳立てされている。

 

プラトンはこれが真っ赤な嘘であると認めたうえで、支配者の統治にとっては好都合であると述べる。 国民に宗教的原則として教えやすいからである。

プラトンは全面的に共産主義を讃えて、支配者階級のためにそれを用意した。

 

私有財産をなくし、家族関係を共有化し、下層大衆に恩恵を与えるために知的ネルギーを使うことを念頭に置いたのだろう。

こうしたことすべてをジョン・ラスキンは 「毎日といっていいほど」 読んだ。 
では、ジョン・ラスキンが 「地震さながらにオックスフォードを揺さぶった」 とき、どうなったのかをキグリー博士の分析にしたがって見てみよう。

 

 

 

ラスキンは英国支配階級が世界的使命を帯びていると教えた

ラスキンはオックスフォード在学生に、彼らが特権的支配階級の一員であると語りかけた。 彼らは教育、美、法の支配、自由、上品さ、自己規律という気高い伝統を継承しているが、氏の伝統が英国下層階級や英国人を除いた世界の大衆に広まら限り限り、この伝統を維持するのは困難であり、伝統が保存に値しないと語った。

 

もし貴重な伝統がこの二つの大多数に広まらなければ、少数の英国上流階級はこの大多数の前に屈し、伝統は失われる。

それを防ぐには、伝統が大衆と帝国に広まらなければならない。

                           (『悲劇と希望』130ページ)

 

 

 

 

(関連情報)

・ロスチャイルド財閥-400 アメリカの歴史-32 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-1
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(おまけ)

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天地人、27年までに自社衛星打ち上げ 地表温度を観測

2025-01-27 15:28:31 | 宇宙・地球・航空宇宙ビジネス・星座神話・


記者会見した天地人の桜庭康人社長㊧(27日、東京都中央区)

 

人工衛星のデータ解析を手がけるスタートアップの天地人(東京・中央)は27日、地球の表面温度を観測する衛星を2027年までに打ち上げると発表した。

自社開発の衛星の打ち上げは初めてで、今後は複数の打ち上げを目指す。同社は水道管の漏水リスクを調べるサービスなどを提供しており、地表面温度の情報を充実させることで調査の精度を向上させる。

 

天地人が同日、都内で記者会見を開いた。桜庭康人社長は「28年には新規株式公開(IPO)を目指している」とも明らかにした。

同社は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星などから得た様々なデータを人工知能(AI)で解析する。

 

現在も道路や農地などの地表面温度を取得している。自社の衛星の活用で、地上の細かい様子をどのぐらいまで観測できるか示す「解像度」を向上させたり、観測の頻度を高めたりする。

水道管の漏水リスクを調べるサービスを活用した自治体の累計契約数は20を超える。道路の温度は、水道管を老朽化させるストレスがどの程度かかっているのかを分析するのに重要だ。

 

他にも、農地の温度を調べることで農作物の生育状態や病気のリスクも高精度に分析できる。

天地人は、内閣府主催の宇宙ビジネスアイデアコンテストをきっかけに、19年に設立された。JAXAの知的財産や知見を利用して事業を行う「JAXAベンチャー」として認定され、JAXAから出資も受けている。

 

 

 
宇宙開発

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が手掛ける大型ロケット「H2A」や新型ロケット「H3」、イーロン・マスク氏が率いるスペースXなど、世界中で官民が宇宙開発競争を繰り広げています。ロケット開発や実験、衛星など最新ニュースをまとめました。

 

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日経記事202.1.27より引用

 

 


宇宙の衛星情報、データベース作成へ 「脅威」を察知

2025-01-27 15:21:05 | 宇宙・地球・航空宇宙ビジネス・星座神話・

防衛省・自衛隊は宇宙空間の監視体制を強化する。自衛隊や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などがそれぞれ集める海外の人工衛星の位置や発する電波などの情報を2026年度までにデータベース化する。

情報を分析して安全保障上の脅威を事前に察知しJAXAや民間の人工衛星が円滑に運用できるようにする。

 


自衛隊や各国の軍はさまざまな衛星を運用している。

地上の様子や電波を収集する偵察衛星、ミサイルなどの誘導に利用する測位衛星、弾道ミサイルなどの発射を探知する早期警戒衛星、遠距離通信を可能にする通信衛星などがあげられる。

 

相手国の衛星を無力化しようとする動きも出てきた。

中国やロシアは他国の衛星を物理的に捕獲などして無力化する「キラー衛星」や、地上と衛星の通信を妨害するジャミング兵器などを開発する。地上にいる部隊と連携できなくなるようにする目的だ。

 

こうした動きに備えるには日ごろから宇宙でどのような動きがあるか把握し、脅威かどうかを調べる必要がある。

新しく設けるデータベースは航空自衛隊が運用する。情報をまとめて分析し、一つの情報源のみに頼らない広い視点で状況を把握することをめざす。

 

自衛隊やJAXAの地上レーダーなどから情報を集める。米国などから提供される情報やインターネット上の公開情報も集約する。

26年度までに打ち上げをめざす宇宙監視に特化した宇宙領域把握(SDA)衛星や、空自入間基地(埼玉県狭山市)などにある衛星妨害電波の監視装置の情報も活用する。

 

仮に情報収集の結果、不審な衛星を見つけて脅威と判断した場合、JAXA、民間企業の衛星に回避などの対応を促す。

防衛省・自衛隊は宇宙の安全保障に力を入れる。空自は22年3月に人工衛星や宇宙ごみを監視する部隊である宇宙作戦群を設けた。同年末に定めた安保関連3文書で強化する分野の一つに宇宙を挙げた。

 

空自の27年度までの「航空宇宙自衛隊」への改称を見据え、25年度に宇宙作戦団(仮称)をつくる。

多国間での協力も強化する。24年3月には初めて北大西洋条約機構(NATO)などによる多国間宇宙演習「アステリクス」に参加した。衛星通信の妨害といった宇宙空間で起きうる脅威を分析した。

 

内閣府が作成した資料によると、22年の世界の人工衛星などの打ち上げ数は2368基で過去最多となった。10年間で10倍超のペースで増加する。

 

 
 
 
 
 

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

 

 

 

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
 
分析・考察

宇宙状況監視(SSA)の目的は、宇宙空間で誰がどのような行動を取り、何を目指しているのかを判断することにあるが、そのために必要なのはレーダーではフリップしか見えないものをカタログ化し、それをもって相手の行動を監視し、意図を理解しようとするもの。

これまではアメリカがカタログを作り、その情報を元に監視していたが、当然ながら自分の手元にカタログがなければ、相手の動きを監視し続けるのは難しい。

今後の課題としては自衛隊の設備だけで見られる範囲は限られるので、商業SSAのデータも含め、どれだけ広く情報を集められるかがポイント。

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日経記事2024.12.5より引用
 
 
 
 
 

バルト海のケーブル破損、3カ月で4件 EUが対策協議へ

2025-01-27 14:43:03 | NATO・EU・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


海底ケーブル損傷を受け声明を発表したラトビアのシリニャ首相㊥(ラトビア政府提供)

 

【ブリュッセル=辻隆史】

スウェーデン、ラトビア両政府は26日、両国を結ぶ海底通信ケーブルが破損したと発表した。

北欧に面するバルト海でケーブル破損が確認された事案は2024年11月以降、4件目となる。両国は捜査を開始した。

 

ラトビア政府によると、同国企業が所有するケーブルは同国とスウェーデンのゴットランド島を結ぶ。複数の代替手段を用意しており、ラトビアの通信状況に大きな影響はないという。

両国がともに加盟する北大西洋条約機構(NATO)の協力のもと、近隣を航行した船舶の捜査を始めた。

 

北欧などのNATO加盟国は14日、相次ぐ海底ケーブルの破損を受け、人工知能(AI)を用いて不審船の情報を共有する仕組みを立ち上げると表明した。

24年11月にはスウェーデンとリトアニアを結ぶ通信ケーブルが切断されたほか、フィンランドからドイツをつなぐケーブルも破損した。

 

12月にはフィンランドとエストニアを結ぶ電力ケーブルが傷つけられた。フィンランド当局はロシア産原油を秘密裏に運ぶ同国の「影の船団」に属するとみられるタンカーを拿捕(だほ)したが、全容解明には至っていない。

バルト海を航行する船が故意にいかりを引きずり、海底のケーブルを切断するといった手法が多用されている可能性がある。NATOなどが警戒を強めても防ぎきれないことが対処の難しさを物語る。

 

ロシアがウクライナに侵略して以降、欧州では非軍事の手段を組み合わせた「ハイブリッド攻撃」の脅威が高まる。NATO高官は「被害国が明確な武力攻撃とみなして反撃するのが困難とみたロシアが隙を突いている」と分析する。

NATOは新たな被害を生まないための警備力の向上に加え、ロシアの行動を抑止するための方策を協議している。

 

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長も26日、こうしたインフラの「レジリエンス(復元力)と安全は最優先事項だ」とX(旧ツイッター)で強調した。27日のEU外相会合で新たな対策を議論する。

25年1月には台湾周辺でも中国船が海底ケーブルを損傷した疑いが浮上する。日本は国際通信の99%を海底ケーブルに依存する。海底の重要インフラの保護は、世界で安全保障上の重要な課題となっている。

 

【関連記事】

 

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広瀬陽子のアバター
広瀬陽子
慶応義塾大学総合政策学部 教授
 
ひとこと解説

記事にもあるように、犯人が明確に断定できないとはいえ、ロシアによるハイブリッド戦争の一環である可能性が極めて高い。

特に、バルト海といえば、ロシア第二の都市・サンクトペテルブルグも位置し、バルティック艦隊も所属した伝統的、戦略的に重要な海であるが、2004年のバルト三国に加え、一昨年フィンランド、昨年にはスウェーデンがNATOに加盟したことでまさしくNATOの海になってしまったことで、恣意行為と嫌がらせを繰り返している可能性がある。

その他、ロシアはGPS操作によるフライトの混乱、放火、偽情報の流布、選挙妨害、移民・難民の送り込みなど多くのハイブリッド戦争を展開している。国際的阻止が急務である。

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ウクライナ侵略

2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。

 

 

 

日経記事2025.1.27より引用

 

 

 


東欧で反ロシアデモ広がる 若者、政権の強権路線に反発

2025-01-27 14:34:21 | NATO・EU・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


24日、スロバキアの首都ブラチスラバでは数万人規模の反政権デモが発生した=ロイター

 

 

【ウィーン=田中孝幸】

東欧各地で親ロシア的な政権に対する抗議行動が広がっている。スロバキアでは首都ブラチスラバでは24日、フィツォ政権への親ロ政策に反対する大規模デモが発生した。

セルビアやジョージアでも反政権デモが長期化し、収束する兆しがみえない。ロシアにならって野党勢力を「外国のスパイの手先」とみなし、弾圧を強める政権側への若者の反発が噴き出している。

 

我々はロシアではなく、欧州だ」。24日、ブラチスラバ中心部では数万人規模の市民が集結し、親ロ路線を強めるフィツォ首相の退陣を要求した。

フィツォ氏は2024年12月に訪ロし、欧州連合(EU)加盟国首脳としてプーチン大統領との異例の会談に踏み切るなど、ロシア寄りの路線を鮮明にしていた。

 

これまでも反政権デモは起きていたが、参加者は1万人程度だった2週間前のデモと比べて倍以上に増加し、フィツォ氏が23年10月に政権に復帰して以来、最大規模となった。

地元メディアによると国内各地で同様のデモが起き、抗議行動への参加者は10万人を超えた。

 

今回のデモが拡大したのはフィツォ氏が23日、外国の「専門家集団」がスロバキアの野党と連携してクーデターを企てていると主張し、その「予防策」をとる方針を示したことがきっかけだった。

デモの抑圧を示唆したもので、親欧派の市民の危機感をかえって高めた。

 

野党勢力は「政権はEU離脱すら準備している」と非難する。一方、フィツォ氏は25日、国営メディアで野党の辞任要求を拒否し、国外追放する敵対勢力の人員のリストを作成していると明かした。

バルカン半島の地域大国セルビアでも24年11月、中国企業が改修した北部の主要都市のノビサドの駅の屋根の崩落で15人が死亡した事故を受け、ブチッチ政権の中ロとの関係強化に抗議するデモが長期化している。

 

完工して半年もたたず崩落を許したずさんな改修工事の背景に、権威主義国家とブチッチ政権の癒着があるとの批判は広がり続けている。

担当閣僚の捜査を巡っても不透明さが指摘され、24日のデモはブチッチ大統領が政権を握った14年以来、最大規模に膨れ上がった。

 

ブチッチ氏は24日、反政府デモによって国は「内外から攻撃されている」と主張。欧州などを念頭に、ウクライナに侵略するロシアと友好関係を保つ現政権の転覆を目指す勢力が学生らデモ隊を支援しているとの非難を繰り返した。

セルビアと同様、EUとロシアのはざまに位置するジョージアでも24年11月末に親ロのコバヒゼ政権がEU加盟に向けた交渉開始を28年末まで見送ると発表して以来、約2カ月にわたって抗議行動が続いている。25日も首都トビリシや各地でデモが発生した。

 

政権与党を事実上率いる最高実力者のイワニシビリ元首相は、かねて西側情報機関が同国への政治的介入を強めようとしていると非難。

12月にはバイデン前米政権によって制裁対象に指定された。デモへの強硬姿勢を続ける現政権はトランプ新政権による制裁解除を期待するが、まだ米政府の方針に変化はみられない。

 

 

デモの参加者の多くを占める10〜20代の若年層にもセルビアやスロバキアと同様、ロシアと同様の強権的な国になることへの危機感が強い。

デモに参加するトビリシの男子学生(21)は「ロシアのような汚職にまみれた国に住みたくない」と訴える。

 

ロシアが勢力拡張に向けて働きかけを強めてきたこれら3国の政権は、西側諸国を外敵と位置づけて国民に支持を訴える手法においていずれもプーチン政権と酷似する。

3国の政局の行方は、西側の民主主義諸国と中ロの権威主義陣営との攻防にも影響を及ぼす。

 

 
 
 
 
 
ウクライナ侵略

2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。

 

 

 

日経記事2025.1.27より引用