名門ジョージタウン大学
ジョージ・ワシントンが大統領に就任した1789年に、カトリックの司教ジョン・キャロルが
あらゆる宗派に開かれたカレッジとして設立。 フランス革命の起こった同じ年の1789年。
『TRAGEDY and HOPE(絶望と希望)』(キャロル・キグリー著)の一部より引用
・ロスチャイルド財閥-400 アメリカの歴史-32 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-1
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d660c110d7d5ef7755ffc1c0c307c3b5
・ロスチャイルド財閥-401 アメリカの歴史-33 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-2 愚かな『急進的右翼』
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ddd122e978102fde1d442a0bbf2ded77
・ロスチャイルド財閥-402 アメリカの歴史-34 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-3 外交問題評議会の権力と人脈
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/9a0d94142376917b688f675c5c58ac6f
・ロスチャイルド財閥-403 アメリカの歴史-35 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』- 4 誰が世界制覇を企てているのか
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d2594e672f6c8dacd3434d7b5630a9af
・ロスチャイルド財閥-407 アメリカの歴史-36 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-5 キャロル・キグリー博士が世界の秘密権力構造を題材にした本を書く
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/5ff1ac85975166e8a4de04a25df9532b
・ロスチャイルド財閥-409 アメリカの歴史-37 ジョージタウン大学 キャロル・キグリー教授 『悲劇と希望』-6 ロスチャイルド家(最古の銀行王朝のひとつ)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/cf2528f115e55ee03b3e6d14ce335ac2
からの続き
同じような金融王朝が米国でも発展した
一八八四年から一九三三年にかけては金融資本主義全盛期であり、一方では商業銀行や保険に、他方では鉄道や重工業に進出した投資銀行家莫大な富を結集して、経済、政治、社会において存分に権力を振るうことができた。
彼らは『Society』や『400』として知られる目の眩むような豪華な上流階級の生活を享受した。
大きな自家用ヨットや自家用列車で旅行し、パームビーチ、ロングアイランド、バークシャー、ニューポート、バーハーバーにある広大な屋敷と都会の別邸の間を仰々しく行き来した。
そして要塞のようなニューヨークの別邸から集まっては、アスター夫人の値踏みするような視線にさらされながらメトロポリタン・オペラを鑑賞する。
一八八〇年から、一九三三年の期間に『大銀行』や『大企業』の大物が構築した金融支配構造は並外れて複雑だった。 ある事業の活動領域に別の事業が展開され、両者が半独立的に連携し、全体として二つの経済、金融権力の頂点ができあがった。
一方はニューヨークに本拠を置いて、J・P・モルガン商会が率い、他方はオハイオに本拠を置いて、ロックフェラー一族が率いた。
この二つが協力すると、たいていはそうだったが、米国の経済界をほぼ支配できたし、政界もほぼ言いなりだった。 少なくとも連邦レベルまでは。
(『悲劇と希望』71~72ページ)
米国における王朝の独占的金融構造
米国の売上高一〇億ドル企業の数は、一九〇九年の一社(モルガンが支配したUSスチール社)から一九三〇年には一五社に増えた。 上位二〇〇社が保有する全法人割合は割合は、一九〇九年の三二%から一九三〇年には四九%に増え、一九三九年には五七%に達した。
一九三〇年までに、この上位二〇社は、国内四万社の全資産の四九.ニ%を占めた(一六五〇億ドル中八一〇億ドル)。
事実、一九三〇年には、一社(モルガンが支配する米国電話電信会社)で米国二一州の全財産を凌いだ。 こうした実業家指導者の影響力はとてつもなく大きかったので、モルガンやロックフェラーグループの共同事業、あるいはモルガンの単独事業が展開されると、国内の経済体系は目茶苦茶になったがずだ。
(『悲劇と希望』72ページ)
米国の金融一族が連邦準備制度の組織化を決める
二〇世紀初頭の米国経済は活況を呈していたので、主立った銀行は強い支配力の維持がしだいに難しくなるとことに気づいた。用心を重ねて秘密にしてきた彼らの支配までが、選挙のときに大きな政治問題として浮上した。
前述したように、英国の『銀行家一族』王朝は、公的政府機関の顔を持つ私的な支配組織としてイングランド銀行を設立して、金融界を独占的に牛耳っていた。
同じような金融支配センターがフランス、ドイツ、イタリア、スイスに誕生した。 こうしたヨーロッパの銀行家一族が、姻戚関係や買収を武器に米国の銀行王朝に進出してきたために、米国でもヨーロッパ諸国並の効力をもつ中央支配制度の確立が不可欠となった。
政府並みの仕組みをもつ制度が緊急課題となったのは、その制度を備えている同じような秘密グループによって支配権が脅かされるという現実を反映している。
ガブリエル・コルコ博士は次のように指摘している。 「皮肉にも歴史家の意見とは違って連邦政府が経済に干渉したのは、独占があるからではなく、独占がないからだ。
結局、主だった実業界指導者は、混沌とした統制が欠けた経済の中では利益どころか存在自体さえ脅かされ、一切の特権が奪われるということに気づいた」(『保守主義の勝利(The Trimph of Conservatism)』)
こうした『主だった実業界指導者』徒は誰か?
キグリー博士は『悲劇と希望』の中で人物を特定しており、セラノ・S・プラットは著書『ウォール街の役割』(The work of Wall Street)でキグリー博士の見解を支持している。
「ウォール街で”プライベートバンカー”といえば、国際的な事業規模を誇り、ヨーロッパでロスチャイルド家が保持しているのと同じ力を米国内で発揮している銀行を指す。
J・P・モルガン商会、ブラウンブラザーズ社といったこうした銀行は、他の都市の有力企業と提携して密接な同盟関係を築いていると思われる。 しかも、オーガスト・ベルモント社がばがらくロスチャイルド家の代理を務めているように、米国内においてそれらはヨーロッパの大会社や組織の代理を務めている」(『ウォール街の役割』)
二〇世紀の替わり目には、ロックフェラー家が銀行一族の王朝に加わった。 ジョン・D・ロックフェラ-がチェース銀行を、弟のウィリアムがニューヨークのナショナル・シティ銀行を買収した。ロックフェラー・チェース銀行は、その後ウォーバーグのマンハッタン銀行に吸収されてチェース・マンハッタン銀行となったが、現在世界一強力な金融連合といえる。
私的に支配できる連邦準備制度の設立計画は、こうした銀行一族がこぞって支持したのである。
連邦準備制度の最初の試みが失敗する
『悲劇と希望』に述べられているキグリー博士の言葉を吟味するために、連邦準備制度
(FRB=Federal Reserve Board)の起源と歴史を要約しておく。
ステファン・バーミンガムは著書『私たちの群衆(Our Crowd)』の中で、連邦準備制度の採用にもっとも貢献した人物はポール・ウォーバーグであると述べている。
彼は一九〇二年にドイツから弟のフェリックスとともに米国にやってきた。彼らは一族の銀行を経営するために、フランクフルトの兄マックスのもとを離れた。
ポールはクーン・ローブ商会のニーナ・ローブと、フェリックスはジェイコブ・シフの娘フリーだ・シフと結婚した。
二人ともクーン・ローブ商会の共同経営者となり、年収五〇万ドルを手にしたポールは、米国の中央銀行制度の地ならしをするため全米を回った。
ウォーバーグとともに骨を折ったのは、J・P・モルガンのワシントン代表ネルソン・オールドリッチ上院議員(共和党)である。 彼の娘アビーは、ジョン・D・ロックフェラー・ジュニアと結婚した(ニューヨーク州知事ネルソン・ロックフェラーは、母方の祖父にちなんで名付けられた)。
オールドリッチ上院議員とポール・ウォーバーグは主だった銀行王朝の代表と秘書会合を重ね、連邦準備制度の素案を用意した。 彼らはジョージア州のモルガン所有のジキル島で会合を開いた。 ロックフェラーの代理人フランク・バンダーリップは後年、こう認めている。
「企業の活動内容がより詳しく公開される社会の価値についての私見とは裏腹に、私には一九一〇年ころ、どんな陰謀社よりも内密、行動していた、行動していた時期があった。 連邦準備制度の実現のために密かにジキル島に出かけるなどとは口が裂けても言えなかった」(フランク・バンダーリップ『農夫から金融家へ(Farmboy to Financier)』)
ジキル島での秘密会議にはJPモルガン社からヘンリー・P・デビソン、ロックフェラー所有のナショナル・シティ銀行総裁フランク・A・バンダーリップ、財務副長官A・ピアット・アンドリュー、モルガン系列のバンカーズ・トラスト社からベンジャミン・ストロング、もちろんポール・ウォーバーグも参加した。
これぞまさしく、「ウォール街をはじめとする独占権益に束縛されない」連邦中央銀行の創設構想が『バンキング・ロー・ジャーナル』や多数の民族主義的政治家によって進められていた時期と重なる。
そこで、ジキル島での目的は目的はこの要求に合致する、実際にはその逆を狙った、中央銀行を設立することだった。
ポールウォーバーグは、英国やヨーロッパの私有銀行をモデルにした計画を携えて参加した。 コルコ教授はこう書いている。
「会議で発表された計画は原則的にウォーバーグの素案に沿っていた。そしてウォーバーグは、実際にはバンダーリップが最終計画を起草したのに、自分が立案者であると主張した」(『保守主義の勝利』184ページ)
しかし、計画は頓挫した。 オールドリッチ議案として上院に提出されたものの、オールドリッチがモルガンやウォール街と癒着していたあまり、彼らの影響力に対する反感が高まりただちに廃案となった。 計画立案者たちはいったん後退して新たな戦術を練った。
連邦準備制度がとうとう現実化する
共和党とウォール街のつながりがあまりにも強固なので、中央銀行を設立するには民主党に権力を握らせて新しい議案を提出させる。 ウォール街の力を排除するにはそれしかなかないと大衆に訴えて支持を集めることが方針として決定された。
かのウォール街首脳部は一九一二年の大統領選にこの方針を実行しようとした。 当初はまったく支持されなかったウィリアム・ハワード・タフト大統領(オールドリッチ議案に反対した共和党員)が絶大な人気を誇り、再選は確実に見えた。
だが、前大統領テディ・ルーズベルト(共和党員だがタフトと対立)が反タフトを旗印に進歩党の結成を決断すると、その構図は一変した。 当時民主党はウッドロー・ウィルソンを指名しており、三つ巴の争いとなった。
突如として、中央銀行推進者にとっては絶好の機会が生まれた。 モルガンの二人の代理人フランク・マンシとジョージ・パーキンスがウォール街の資金屋人材を動員してテディ・ルーズベルトの陰で暗躍した。
フェルディナンド・ランドバーグはこう語っている。
「ルーズベルトが再びタフトに挑戦すると表明するや、現職大統領の敗北は明らかになった。 三つ巴の戦いを通じて、マンシとパーキンスは陰のようにルーズベルトに寄り添い、資金の提供、演説の手直し、ウォール街人脈による人海戦術、反タフトキャンペーンといった重責の一切を担った。
パーキンスとJ・P・モルガン商会が進歩党の実体だった。 他のものはすべて添え物にすぎない。 つまり、ルーズベルトの選挙資金はタフトの頭皮を剥ごうとするモルガンの二丁の手斧によって賄われていた」(『米国の六〇名家(American's 60 Families)』)。
その間、ウォール街はウィルソンにも支援の手をさしのべていた。 一九〇六年にさかのぼると、モルガン系列のハーパーズウィーク社長ジョージ・ハーベイはウィルソンを大統領に推したことがある。
ロックフェラー家は民主党を支持するウォール街の他の銀行家とともに、ウィルソンへの資金調達を開始した。 フェルディナンド・ランドバーグは語る。
「ウッドロー・ウィルソンの背後に控えている金融の天才は、ロックフェラーのナショナル・シティ銀行のクリーブランド・H・ドッジ[訳注:GHQ経済顧問として戦後に日本の金融財政を指導した。 ドッチラインとして有名]だった。
当時ナショナル・シティ銀行副頭取としてドッジと肩を並べていたのはロックフェラーのJJ・オグデン・アーマーとジェームズ・スティルマンである。
つまり、ジョージ・F・ベーカーを除いて、議会のプジョー委員会が『金融トラスト』支配者と名指しした全員が、この銀行の人間だったということになる」(『米国の60名家』)
他にウィルソンを支持した銀行一族王朝は、ジェイコブ・シフ、バーナード・バルーク、ヘンリー・モーゲンソー、トーマス・フォーチュン・ライアン、ニューヨークタイムズ社主アドフフ・オクスだった。
テディ・ルーズベルトの選挙戦を取り仕切っていたモルガン社の人間までもがウィルソンに資金を調達していた。
テディ・ルーズベルトを支えてタフトの共和党票を切り崩す一方で、ウィルソンを支援して両者を負かそうという作戦だった。 この戦略が功を奏し、ウィルソンが当選した。
しかし、選挙前においても、中央銀行推進者は活動拠点を立ち上げ、連邦準備制度構想を歓迎する国民的な気運を盛り上げた。 コルコ教授は語る。
「一九一一年春に、計画支持者が動いて、目標達成のために『健全な銀行制度の推進を求める全米市民同盟』を立ち上げた。 オールドリッチの計画を進めるウォーバーグとニューヨークの他の銀行家たちは、同盟の本拠地をシカゴに置こうとした」(『保守主義の勝利』)
ロックフェラー家がシカゴ大学に大きな影響をもっていたので、この活動拠点はシカゴ大学のJ・ローレンス・ラフリンに率いられ、彼の教え子で腹心のH・パーカー・ウィルスが必要な法律条文を書いた。 単にオーをけしゅなおしを化粧直ししたに過ぎないが。
新任の大統領に適格な顧問をつけようとして、ウィルソンの資金源たちは彼の側近に自分たちの代理人を送り込んだ。
この中の最重要人物『大佐(コロネル)』エドワード・マンデル・ハウスは、南部諸州で英国の利益を代表する金融家の息子として生まれ、英国で教育を受けた。
ハウスはしだいにウィルソン政権の実質的な大統領となる。
ウィルソン政権が推進する計画、中央銀行と所得税の累進課税の二つは、巧妙なハウスの裏工作が功を奏して採用された。
ハウスは『フィリップ・ドウルー:行政官(hilip Dru Administrator)』の著者として知られており、この書にはドウルーが「カール・マルクスの夢社会主義主義」を確立するために奮闘した様子が描かれている。
『ハウス大佐の真実(The Intimate Papers of Colomel House)』の著者チャールズ・シーモア教授は、ハウスが連邦準備法の『陰の守護天使』だったと断定する。
ハウスはつねにポール・ウォーバーグと連絡を絶やさなかった。 ハウスの伝記作家はさらにこう断言している。
「シフ家、ウォーバーグ家、カーン家、ロックフェラー家、モルガン家はハウスに絶大な信頼を寄せていた」
ウォール街の反対者から連邦準備法が国際銀行家のたくらみであると見破られないように、この制度に反対する煙幕が張られた。
ウィルソン政権の財務長官で女婿のウィリアム・マカドウーは自伝にこう書いている。
「銀行家は山火事と粘り強く闘う消防士といえよう。 連邦準備法の制定や連邦準備法の条項に一一文句をつける。彼らは口々に大衆迎合的、社会主義、中途半端、破壊的、幼稚、ひどい思いつき、実行不可能との非難に終始した」
しかし、マカドウーはウィルソン大統領の連邦準備制度計画にカリカリしている反対者と話し合ってみて、反対の煙幕を懐柔する手がかりをつかんだ。
「銀行家との懇談からおもしろい結論が得られた。 彼らと議論を尽くした結果、銀行界は表面上見えるほど議案に反対していないことが次第に分かってきた」
こうしてぶたいはが整った。 一九一三年一二月ニニ日、連邦準備法が二九八対六〇で下院を通り、四三対二五で上院を通過した。
しかし、誰が連邦準備制度連邦準備制度をコントロールするのか?
連邦準備制度の運営は、米国でもっとも興味深く不可解な結びつきのひとつである。 一九一三年に制定されてこのかた、業務監査の目を巧みに逃れている。 その制度は一二の『国立銀行』からなりたつが、重要なのはニューヨークのものだけだ。
ニューヨーク連邦準備銀行の運営が任されたのは国際銀行家の利益を完全に体現する人物だけである。
運営上、株式は毎年六パーセントの配当お受け取る十二の国立銀行二所有され、利益が上がると財務省二還元されることになっている。 大統領が一四年任期の連邦準備制度理事会の理事七名を任命する権限を持つが、これは体裁だけで、連邦準備制度理事会は完全に独立した意思決定機関である。
任期中に公然と反旗をひるがえされたジョンソン大統領がこの事実を是認した。 そして、連邦準備制度の貸出引き締め策について問われたニクソン政権のデービッド・ケネディ財務長官はこう答えた。
「それを認めるかどうか私には権限がない。 連邦準備制度の仕事だ」 (USニュース&ワールド・レポート、一九六九年五月五日)
したがって連邦準備制度の大がかりで秘かな活動は、キグリー博士曰く、国際銀行家の意向に沿って運営されている。 彼らは英国と米国の金融力を使って、すべての大国が
「一切の政治支配を除去した中央銀行を介在にして活動すること。 そして、国際金融に諸問題が諸問題が政府の干渉を排除した中央銀行の合意によって解決されることを求めた」 (『悲劇と希望』326ページ)
そうした計画の動機付けも、米国政府を筆頭に、政府への貸付がきわめて実入りの良いビジネスであると分かれば納得がいくだろう。 現時点[訳注:1969年時点]で米国は、世界中の他国の合計よりも多額の負債がある(大半は国際銀行組織からの借金だ)。
米国の負債は今のところ三七二〇億ドルにのぼる。 毎年、米国の納税者はこの負債の利息として二〇〇億ドルを負担しなければならない。連邦予算のなかでは、三番目に大きな支出である。
貸出審査や利率を決定している連邦準備制度の高官に任命された人々が、世界で一番決定的な影響力を持つ地位を占めているというのも納得がいく。
キグリー博士はこう言う。
「計画の全体的規模をもっとよく知るには、次に述べる銀行家王朝の遠大な目的を理解することだ」
各国の政治体制と世界経済全体を支配下におさめることができる民間の力によって、世界的な金融管理制度を創設することに他ならない。 この制度は、頻繁な私的協議を重ねて得られる秘かな合意に基づいて世界中の中央銀行が協力し合う、といった封建的な手法を支配原則としていた。
この制度の頂点に君臨したのは、スイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)であり、民間企業体である世界中の中央銀行がこの民間銀行を共同で所有し、支配していた。
イングランド銀行のモンタギュー・ノーマン、ニューヨーク連邦準備銀行のベンジャミン・ストロング、フランス銀行のチャールズ・リスト、イヒスバンクのヒャルマール・シャハトなどに牛耳られていた各国中央銀行は、財務省債権の調整、外国為替の操作、経済活動ビジネス面でのビジネス面での経済的引き換え引き換えにした協力的政治家への働きかけ、といった手段を弄して政治的支配力の強化に努めた。 (『悲劇と希望』326ページ)
国際銀行家が当初から、米国の連邦準備制度を完全に掌握していたことは容易に例証できる。 キグリー博士は、ニューヨーク連邦準備銀行の初代総長がベンジャミン・ストロングだったことを挙げる。 ストロングはイングランド銀行のモンタギュー・ノーマンと泥墾の仲なのだ。
ストロングが要職にに就けたのは、モルガン銀行に気に入られたからである。 なかでもヘンリー・P・デビソンは一九〇四年に彼をニューヨークのバンカーズ・トラスト・カンパニー総裁に据え(トーマス・W・ラモントの後任)、一九〇七年銀行再編や破綻時にモルガンの代理人として彼を重用し、一九〇九年にはバンカーズ・トラストの副総裁に就けた(これもラモントの後任)。
二年後、ストロングとノーマンは初対面でただちに意気投合し、両人が信奉する方針の金融活動で協力し合う約束をした。
最初の連邦準備制度はハウス大佐の苦心の作で、ポール・ウォーバーグがメンバーとして入っていた。
編集中
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・【解説】ポール・ウォーバーグ|アメリカ中央銀行・連邦準備銀行創設者
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・ヴェオリア・ジャパン 野田由美子会長メッセージ
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・Bloomberg ブラックロックCEO、現代金融理論を支持せず-「くず」と一蹴https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f8723862229429fc9507648b3cfd56e2
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・シャープの歴史と物語
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・アメリカ影の政府と言われるCFR(ロスチャイルドとロックフェラーが出資)の歴史概略 RJ人気記事
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