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中国当局は2月4日、米国のアパレル大手PVHなど2社を「信頼できないエンティティー・リスト」に追加すると公表した
中国が、米国企業などに対する貿易規制を強めようとしている。
米国の対中制裁に応じて中国企業を差別するなどしたとする企業を列挙した「信頼できないリスト」の対象を2月に初めて軍事関連以外のアパレル企業にも拡大。一般の商取引への影響が高まった。
トランプ米大統領の再登板で今後、米中対立の先鋭化も懸念される中、日本企業にとって米国による規制との板挟みも難しい課題となる。
「信頼できない企業リスト」
2025年2月4日、中国政府は「信頼できないエンティティー・リスト(EL)」に「カルバン・クライン」などを展開するアパレル大手PVHなど米国の2社を指定すると発表した。
具体的な措置は不明だが、同リストの規定によると名指しされた企業は輸出入や投資、関係者の出入国などが制限され、中国内での事業継続が難しくなる恐れがある。
同リストでの米国企業の名指しは23年に始まっていたが、中国法務に詳しい中川裕茂弁護士は「軍事関連以外の企業が初めて入った事実は重い」とみる。
中国政府はPVHに関し、新疆ウイグル自治区関連製品の取引を巡って中国で「差別的な措置」を取ったなどと指摘していた。
米国は22年以降、ウイグル産の製品の輸入を原則禁止しており、この米国の規制に沿ったPVHの対応などが問題視されたとみられる。米中対立の板挟みリスクが現実になったといえる。
国際通商法務に詳しい高崎直子弁護士は中国の貿易規制について「着々と、今後に向けた『起点』になる仕組みを整えているという印象だ」と話す。
中国からの輸出を制限する「輸出管理法」を巡っても積極的な動きがみられる。同法は20年に施行。これまで資源輸出など一部で運用されていたが、24年後半から本格的な執行への動きが進んだ。
24年10月には同法の具体的な運用ルールを定めた「両用品目輸出管理条例」を公布。同条例に基づいて25年1月に、実質的に中国からの輸出を禁止する企業リストを初めて公表し28社の米国企業が指定された。リストは原則的に軍事関連企業が対象だが、専門家の中には一般企業に広げられる懸念を指摘する声もある。
中国の輸出管理法は、自国由来の製品や技術が一定の割合で含まれる場合に第三国への輸出を制限する「再輸出規制」が含まれる。
もともと米国特有の手法で、対中輸出規制の強化の中で重宝されたことで知られる。中国は同様の手法を使って反撃できるよう地ならしを進めている。
ただ中国は輸出大国だ。過度な輸出規制は自国の不利益につながる可能性があり、「対外的なパフォーマンスの側面もあるのではないか」という見方もある。
一方、梅津英明弁護士は「中国は相手の弱みを見極めた点に絞り込んで貿易規制を『活用』するのではないか」と予想する。
さらに貿易規制は企業の対応が難しい。梅津弁護士は「輸出管理や経済制裁は、『自社の取引が該当するか』という判断のほか、取引停止の対応やそれを見越した契約条項の検討まで、一連の対応が非常に複雑になる。
金銭で計算できる関税と違い、企業への負担はボディーブローのように重く効いてくる」と指摘する。
米国の対中貿易規制も加速
中国の貿易規制の強化がポーズにとどまらず、今後さらに本格的な実行段階に進んだ場合、日本企業は米中の双方の規制の板挟みに悩まされかねない。
17年からの第1次トランプ政権以降、米国は一貫して中国に対する貿易規制を強化してきた。米国が実施してきた規制は、国際的な枠組みを超えた独自の内容のものが多く、違反時の罰則や手続きも重い。半導体など先端技術を中心に幅広い品目に影響が及んでいる。
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例えば、米政府が輸出を原則禁止する対象の企業・団体を示すエンティティー・リストは頻繁に更新され、24年12月にも中国関連の140社が追加されたばかりだ。
同リストに載っている中国企業・団体は、1000程度とみられる。粟津卓郎弁護士は「日本企業が日常的に取引するような企業も含まれ、さらに増える可能性も高い」とみる。
日本の大手企業で、貿易規制の更新をチェックする担当者は「最近は社内の誰もが知っているような中国企業が突然追加される」と話す。
取引先がリストに載れば、取引停止に向けて動かねばならない。米国による中国企業排除の動きについて、この担当者は「以前は自社のビジネスとは距離がある話だったが、近場に『隕石(いんせき)』が落ちてくるようになった」と表現する。
「再輸出規制」と呼ばれる規制手法の影響の大きさに戸惑う企業も多い。日本など第三国の企業に対しても域外適用されるが、その適用要件は複雑だ。
日本企業も、自社が取り扱う製品や取引のどの部分が再輸出規制の適用対象になるのか簡単には判断できない。
輸出規制に詳しい淀川詔子弁護士は、「一段と制度が複雑化した20年以降、企業からの相談がひっきりなしに寄せられている」と指摘。
コストをかけて許可申請をすればクリアできる場合もあるが、「中堅規模以下の企業は特に中国企業との新規取引を諦めざるを得ないケースも目立つ」(粟津弁護士)という。
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中国は米国型の貿易規制に動き始めた(中国・上海の港に積まれたコンテナ=ロイター)
契約でリスクヘッジ
米中の貿易規制の影響で取引が停止になることに備えるため、契約段階でリスクヘッジをする企業も増えている。
ある建設関連大手は、海外向けの建設契約に使う独自の特別条項を作成。貿易規制などの外部要因で契約が履行できなくなった場合、発生した損害の負担割合を取引先と協議できるようにする規定だ。
従来の契約では、経済制裁などで取引が滞った場合の損害を自社が一方的に負担することになりかねず、「新型コロナウイルス禍、ウクライナ紛争を経て、自社が過大なリスクを抱えこんでいたと実感した」(担当者)という。
同社の資材や機材の調達先は中国をはじめ多岐にわたる。新規契約では、この特別条項を盛り込むよう交渉しており、条項が受け入れられなければ受注を断ることも含めて検討している。
国内外の企業に貿易コンプライアンス体制整備を助言するPwC関税貿易アドバイザリー(東京・千代田)の芦野大氏は、日本企業の一般的な傾向として「システムの導入も含め、グローバルな管理体制ができている欧米企業との差が大きく、さらに開きかねない」と懸念する。
高崎弁護士は「規制の更新を把握し該当するかを適時に判断するには、自社のサプライチェーンのリスクを把握する体制や責任者を整えるのが前提になる」と話す。
貿易規制を巡っては目前の米国対応に追われ、中国サイドの動きには十分な意識を向けられない企業も少なくない。だが国際関係の変化に翻弄され、対応が後手に回らないためにも、中国側の規制動向のチェックと平時からの契約対応が欠かせない。
(児玉小百合)
日経記事2025.2.28より引用
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(重要情報:世界の常識)
1972年、米ソ冷戦のまっただ中、日本も米国に従い対ソ連…中国に対し厳しいせいさくをとっていたが、なんとその手のひら返しを行ったのが、ロックフェラー財閥がバックのの米共和党。
ソ連に対し、米…カナダの巨額の小麦輸出を行った。 穀物メジャーのカーギル社である。
そして、1972年2月、米共和党のニクソン大統領が突然訪中し、北京で毛沢東主席と首脳会談を行い、①技術援助 ②巨額の資金援助 ③一つの中国(台湾は中国領土と認める) を約束した。
これを起点として、世界の最貧国の一つであった一党独裁共産主義国の中国は、驚異的発展を遂げ、今日ではアメリカ、欧州の世界覇権を脅かすまでに成長した。
阿呆の日本人の一部は、このような事実も知らずに、トランプ(共和党)のプロパガンダに乗せられ、まるで共和党が愛国保守のように宣伝している。 いつトランプが手のひらを返して親中政策をとりだすか分からない。
『何事も失敗の原因の本質は無知。 そして根拠無き思い込みと、根拠無き楽観!』
Renaissancejapan
NYにある国連本部は、ロックフェラーが提供した土地に建っており、第二次大戦で中ソと仲の良かった共和党、ロックフェラーが、ソ連(現在のロシア)と中国に安全保障理事会で、拒否権を与えている。 国連を創ったのは、主体がとコミンテルンのコミンテルン(共産主義インターナショナル)の共産主義者のスパイたち。
ちなみに、第一次世界大戦で天文学的借金を背負わされたドイツでは、子供の餓死者まででる始末。そのような極貧国家で、わずか20年後にはナチスドイツが突然ヨーロッパ全土を征服した。
この時、日tラー率いるナチスドイツに、技術、巨額の資金援助、挙げ句の果てには石油まで提供したのが、共和党のバックにいるロックフェラー財閥である。
ナチスドイツとロックフェラー・共和党は白人至上主義の人種主義でも連携していた。 いい加減に気づきなさい!
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