20日、米大統領就任式に伴う式典で新しい大統領専用機を模したケーキに入刀するトランプ氏
(首都ワシントン)=ロイター
【ヒューストン=花房良祐】
米ボーイングが28日公表した2024年12月期決算は過去2番目に大きい最終赤字に落ち込んだ。
製造品質問題や長引いた労働組合のストライキで巨額の損失を計上した。25年は経営再建に道筋をつける年としたいところだが、「米国第一」が掲げるトランプ政権下では3つのリスクが浮上している。
ボーイングの24年12月期の最終損益は118億2900万ドル(約1兆8000億円)の赤字だった。23年12月期(22億4200万ドルの赤字)から赤字幅は拡大した。
新型コロナウイルス禍が直撃した20年12月期(118億7300万ドル)に次ぐ過去2番目の赤字となった。
24年1月に起きた小型機の事故による品質問題で航空機の生産が滞るなか、同9月からは賃金水準に不満を持った労組ストが2カ月続いたことが大きい。
24年12月期のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は143億1000万ドルの赤字だった。
経営再建に向けた課題は明らかだ。目先の収益にとらわれず安全な製品をつくる体制を整えることに尽きる。
財務面では増資で当面の運転資金は確保し、資金繰り懸念は後退。24年末の手元資金(現金と短期債の合計)は263億ドルとなり、3カ月前の2.5倍となっている。
ボーイングのケリー・オルトバーグ最高経営責任者(CEO)は28日のアナリスト向け説明会で「スト後の生産は順調だ」と強調した。
再建へ道筋をつける意欲を示したが、これまでにないリスクも浮上している。第2次トランプ政権発足によるものだ。
米政府向けビジネスにコスト削減要請
1つ目は政府向けビジネスの先行きだ。
トランプ大統領はボーイングの大統領専用機「エアフォースワン」に強い思い入れを持っているとされる。20日の就任式典で新型専用機を模したケーキに入刀したほどだ。
だが、同氏の思い入れと裏腹に新型機の開発は遅れ、すでに数十億ドルの損失を計上している。
理由の1つには第1次政権下でトランプ氏が「価格が高い」として値切ったことがある。トランプ政権のもと、ボーイングは厳しいコスト要求にさらされる可能性がある。
24年12月には、トランプ政権で行政改革を担うことになった起業家イーロン・マスク氏がエアフォースワンを製造している米テキサス州のボーイング工場を突如訪問した。
オルトバーグCEOは28日、この訪問について「大統領は飛行機をもっと早く欲しがっている。イーロンと何ができるか話し合っている」と説明した。
マスク氏はボーイングの米軍向け戦闘機の価格も高すぎると言及したことがある。スペースXを率いる同氏は宇宙向けビジネスではボーイングと競合する。
新政権下で「コストカッター」に任命された同氏が介入し、ボーイングへのコスト削減要求も強めれば同社の採算に影響しかねない。
対中ビジネス、回復見通しにくく
2つ目のリスクは、米国と中国の貿易摩擦だ。ボーイングの航空機は米国のインフラ輸出の目玉なだけに、これまでも貿易交渉の「材料」になってきた。
米大統領が外国を訪問する際に、大型受注が発表されることも度々だ。
半面、貿易摩擦の矢面にも立ちやすい。米中関係が悪化した第1次トランプ政権以降、ボーイング航空機の中国からの受注は極端に減った。
第1次トランプ政権下の17〜20年の受注は計56機で、第2次オバマ政権下の13〜16年(678機)から激減した。バイデン政権下の21〜24年も20機と低調だった。
中国の航空安全当局はボーイングの航空機の許認可に対し、厳しい姿勢で臨んでいる。
第2次トランプ政権は対中貿易交渉に厳しく臨むとみられるだけに、ボーイングの中国事業を取り巻く環境改善も見通しにくい。
トランプ政権の関税政策が3つ目のリスクだ。
航空機は部品点数が1機あたり100万点を超え、自動車の数万点を大きく上回る。国際サプライチェーン(部品供給網)を抱えており、トランプ氏が高関税を発動すれば、影響は免れない。
ファクトセットによるとボーイングの取引先の企業・機関数は英仏独伊が38、カナダが16となっている。三菱重工業などを含む日本も14に上る。
オルトバーグ氏は28日の説明会で「現政権は米国の雇用に関心が高い。心配していない」と話した。米製造業の雇用を守るとするトランプ政権の発足にはプラス面も見込める一方、リスクも顕在化している。
日経記事2025.1.29より引用
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ボーイングは、ロックフェラー(共和党のバック)の航空宇宙の軍事企業。 東京大空襲のB-29のBは、ボーイングのB。
第二次大戦で原発の開発マンハッタン・プロジェクトは、ロックフェラーが創設した私立大学のシカゴ大学で進められた。
さらに原爆を落としてくれた航空機、エノラゲイもボーイング機のエノラゲイ(ボーイングの機種名)。
衰退するアメリカ。
アホボン・トランプとお馬鹿アメリカ国民で、アメリカは終わりの始まり。
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