一時1ドル=151円台後半を付けた円相場を示すモニター(3日、東京・東新橋)=共同
3日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで上昇し、一時1㌦=151円台と、4月10日以来の円高・ドル安水準を付けた。
米労働省が3日発表した4月の雇用統計で、市場の注目が高い非農業部門の就業者数が前月比17万5000人増と市場予想(24万人程度)を大きく下回り、米連邦準備理事会(FRB)が早期利下げに動く可能性を意識したドル売りが幅広い通貨で膨らんだ。
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日本が祝日の3日にも海外市場では外国為替取引が通常通り手がけられている。円は3日のアジア市場では1㌦=153円前後を中心に取引されていた。
円は4月29日に一時160円台と34年ぶりの円安・ドル高水準を付けたあと、政府・日銀による円買い為替介入とみられる大規模な円買いで押し上げられた。2日早朝にも介入に動いたとの見方が広がり、投機筋による円売り持ち高解消の円買いが入っている。
低調な雇用統計の結果を受けて米国債には買いが広がった。米長期金利の指標となる10年物国債の利回りは低下(債券価格は上昇)した。
一時4.4%台と4月10日以来の低水準を付けた。金融政策の見通しを反映しやすい2年債の利回りは4.7%台と、1日に付けた5%台から大きく下がった。
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