ハガティ上院議員は6日、7日の日米首脳会談の見通しを話した
【ワシントン=飛田臨太郎】
米共和党のハガティ上院議員は6日、7日に開く日米首脳会談の見通しについてシンクタンクのイベントで発言した。
日本がロシアから輸入している液化天然ガス(LNG)を米国産に切り替えるよう求めた。トランプ大統領が石破茂首相に防衛費の増額を要求する可能性に触れた。
保守系シンクタンクのハドソン研究所のイベントに登壇した。ハガティ氏は第1次トランプ政権で駐日大使を務め、トランプ氏に近い。7日の首脳会談は「トランプ氏と日本との間に(第1次政権の時にあった)特別な絆を再構築する場になる」と説いた。
トランプ氏とハガティ氏は日本とのエネルギー分野を巡る協力を「じっくりと話し合ってきた」としたうえで「私たちは(日本が)ロシア産LNGを米国産に大幅に切り替える機会を持っている」と強調した。ロシア産の輸入は全体の1割ほどを占める。
日本の商社が持つ東南アジアへのエネルギー販売網などにも期待した。米国内のLNG開発プロジェクトで日米が協力し、同地域に販売できれば、日米の東南アジアへの関与を示す「強いメッセージになる」と力説した。同地域は中国が経済的な影響力を強めている。
「中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した以降、米製造業は空洞化した。トランプ氏は多くの製造業が米国に戻ってくることを望んでいる」と指摘した。第2次トランプ政権の日本との貿易面での協議は「より互恵的な関係を築くために厳しい議論になるだろう」と語った。
司会者からトランプ氏が石破首相との会談で、防衛費の引き上げを巡り「国内総生産(GDP)比3%以上」などと要求するか問われ「(そうなっても)全く驚かない」と答えた。
北朝鮮や中国による威圧行為が激化するなど東アジアの安全保障環境が悪化している点を理由に挙げた。「私たちは同盟国がより強くなることを望んでいる。同盟国を侮辱しようとしているのではない」と訴えた。「トランプ氏は同盟国とのあらゆる関係を見直すことになる」と加えた。
トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)に加盟する欧州各国の国防費増額に不満を繰り返し表明している。日本に対してはしばらく公言していない。
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