ロスチャイルド財閥ー323 アメリカ影の支配者とトランプ政権-1 新大陸アメリカの歴史-1
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近代以前の世界
コロンブスの新大陸・アメリカ発見までは、世界は一体ではありませんでした。 地球は相対的に完結した複数の世界からなり、おのおの個別的な世界史を構成していたのです。
旧大陸には中国を中心とした東アジア世界、インドを中心とした真奈美アジア世界、中東からアフリカを中心とするイスラム世界、そしてキリスト教のヨーロッパ世界があり、それらの北方には東西に広がる遊牧民の世界があり、アフリカのサハラ砂漠以南にはブラック・アフリカの世界、そして南北アメリカには、二万年前からインディアン=インディオの世界がありました。
アメリカ大陸も含めて、これらの世界は互いに全く孤立していたというわけではありません。 シベリアと北米大陸は北方で近接しており、イヌイットが行き来していました。 ノルマンのヴァイキングはアイスランドを経てグリーンランドに定住しました。
グリーンランドはヨーロッパよりアメリカ大陸に近く、船長ビャルニ・ヘルユルフソンは986年にアイスランドから出帆して航路に迷い、今日のラブラドールかバフィン島に到着しました。
1003年頃、レイフ・エリクソンの一行が西に向かい、野ブドウが生い茂っている土地に到着し、『ヴィンランド』と名付けられ、レイフらが冬を過ごしたのは、ニューファンドランドのあたりと言われています。
そのニューファンドランドでは、ヴァイキングの定住遺跡が発掘調査されていますが、彼らのアメリカ到着は歴史に影響を及ぼすことはありませんでした。
近代世界システムの誕生
ヨーロッパ人の世界進出と共に、人類史に劇的な変化が訪れ、それまで別々であった諸地域が一体化していきました。 世界経済が『ボーダレス』(無国籍)化し、歴史学の世界では近代資本主義の歴史全体を一つのものとして描き出すようになりました。
これは、アメリカの社会学者イマニュエル・ウォーラーステインの『近代世界システム』論が大きな影響を与えています。 この『近代世界システム』は、一つの構造の下に世界を編成し、世界の諸地域は一つの経済的な分業関係に編成され、その分業が国際的な支配と従属の関係を世界はていきました。
その中で世界は、『支配する中心地域』と『従属する周辺地域』に分れ、さらに両者の中間に『半周辺地域』も生じました。 このシステムの中心では、典型的な産業資本主義経済が発展し、強力な国民国家が確立していきますが、周辺地域では自生的な発展の条件が失われ、植民地的状況に陥っていったのです。
近代世界システムの成立は、人間のとうとうたる移動が世界的に展開される字d氏の到来を意味しました。
ヨーロッパ人だけでなく、彼らによる支配と従属の下に置かれた様々な人々が自発的に移動したり、強制的に移動させられたり、排除されたり、閉じ込められたりしました。 アメリカ人の形成も、この枠組みの中で展開していったのです。
ロスチャイルド財閥ー325 アメリカ影の支配者とトランプ政権-1 新大陸アメリカの歴史-3
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