スターマー英首相㊧とウクライナのゼレンスキー大統領(16日、キーウ)=AP
【ロンドン=江渕智弘】
スターマー英首相は16日、ウクライナの首都キーウでゼレンスキー大統領と会談した。安全保障や経済など幅広い分野で今後100年の協力に向けた協定を結んだ。
トランプ次期米大統領の就任後も長期的に支援すると約束した。
2024年7月の首相就任後、スターマー氏がウクライナを訪れるのは初めて。会談後の共同記者会見で「戦争が終わったあとも英国は100年ずっと共にいる」と強調した。
協定にはバルト海や黒海、アゾフ海の海洋安全保障、宇宙、ドローン、ヘルスケア、農業での協力を盛った。両国の学校100校の提携を通じて若者の交流を促すという。
英国は24年1月、ウクライナの安全を長期的に守る2国間協定に署名した。今回の新たな協定もウクライナの安全保障や復興に長期的に関与する姿勢を示す狙いがある。
20日に米大統領に就任するトランプ氏はウクライナとロシアの早期停戦を最優先課題の一つに掲げる。前線に停戦ラインを引いて戦闘を止める場合、有力国が平和維持部隊を派遣して停戦ラインを監視する案がある。
ゼレンスキー氏は共同記者会見で部隊派遣について問われ、英仏やポーランド、バルト3国と協議していると述べた。
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