怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ドイツ人のアジア観

2014年04月12日 | ひとびと
「香港の紹介」というテーマの集まりがあったので行って来た。
香港人と知り合うことができるかな、という期待があったのだけれど見事に外れた。講演したのは70歳のドイツ人女性だった。30歳代の頃から頻繁にアジア各国を旅行して歩いた経験を定年退職後の今、このように公開しているらしい。

話、写真やビデオを見せた後、中国茶を飲むことになった。こうしたテーブルセッティングの上手さはヨーロッパ人だなぁ、と感心。茶器などは中国やその周辺国で買い集めたものらしい。

↓高そうなプーアール茶。飲んでみると、独特の風味で慣れが必要と感じた。日本の生活でも飲んだことがあるけれど、安物だったのだろう、そんなに印象に残っていない。

片付けるのを手伝ったりした私は彼女の個人的な意見や体験を聞くことができた。
「アジア人はお金を稼いでより良い生活を目指すのが人生」
これはいまだに日本人にも当てはまるかな。ドイツ人がそうではない、とは言い切れないのだが体感の印象ではよりガツガツ勉強したり働いたりして向上を目指すのはモンゴロイド種の私たちだ。
「子供の教育のために引っ越すことにしました」二週間ほど前、ばったり会った中国人女性が私に言った。二人の幼児の母親の彼女、今住んでいる地域は周辺の子供の学力が低いので不満に感じていたらしい。孟母三遷の教えそのままの彼女だが非難できない。外国で惨めな暮らしをすることは非常に大変、というのは私が知っているぞ。2,30年後のドイツはアジア顔の医師や弁護士、企業のトップがぞろぞろ見られるだろう。

「昔は事前の約束無しでもお互いの家を訪問したものです」
70歳の彼女の子供の頃の体験だろうか。今はごく親しい間柄でない限り、急な訪問はタブーだ。古いドイツ生活の指南書にもそのように書かれていたのを記憶している私。彼女の意外な発言に驚いたぞ。
共同体のものの考え方は時代とともにくるくると変遷するものだ。のんびりとしたドイツ(日本と比較するとすでにのんびりしているのだが)を懐かしむ彼女はアジア生活の一部にそれを見出して旅行し続けているのだろう。

東京には三週間ほど滞在したことがあるそう。アジア好きの欧州人はどういうわけかあまり日本に興味を持たないことが多いように感じる。金かかるからかな?彼らが好むのは比較的物価の低い地域。人々も東京とは全然違うしね。
我が夫は日本以外のアジアに興味は全然ない。「シンガポールはイスラムの国だから危険」などとかなり的外れなことを言って私を困らせる。